1. パシフィック・リム:アップライジング
《ネタバレ》 1作目より好きです。 まず、明るいシーンでのバトルが多く、見やすい。 次に、各イェーガーそれぞれに見せ場があり、個性があり、東京での大バトルは最高に見ごたえのあるものに仕上がっていました。 特に、それぞれ違うウェポンをを所持していたのが良かった。 スピードタイプや、パワー重視などのタイプ分けも完璧。 見たかったのは、まさにこれです。 欲を言うなら、パワータイプにもう少し強めの重火器を持たせてほしかったくらい。 序盤と終盤に登場する、小型イェーガーのスクラッパーも良い味出していました。特にオープニングの登場シーンは最高。 小さいながらも小回りの効くスピード感と変形機能、そのユニークな持ち味を活かして、もっと活躍させてもよかったかもしれない。 突然の無人機の襲撃により、パイロットたちにも多大な被害が出たかもしれませんが、訓練生しか残っていないってどういうことなの? 怪獣出てくるまでの前置き長すぎない? マコの送信の真相って、結局答え出されてなくない? などなど、ストーリーはとてもほめられたものではありません。 そんななか唯一良かったのは、終始怪しかった女社長のシャオが実は善人で、完全に味方だと思っていたニュートが、宇宙人に操られていた黒幕だったっていうオチ。 特にニュートは、前作から引き続きの登場だったので、完全に騙されました。もちろん、良い意味で。 ちなみに怪獣が大合体していましたが、個人的には合体なんてせずに、各イェーガーと各怪獣とのバトルで、それぞれきっちり決着をつけてほしかったです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2024-11-18 03:19:24) |
2. ジャック・リーチャー NEVER GO BACK
《ネタバレ》 やばい、見てからまだ数日しか経っていないのに、もう内容を忘れかけてきている気がする・・・。 えっと、ジャック・リーチャーが逮捕されそうになったけど、逆になんか捕まえて・・・。 で、ターナー少佐っていう女性軍人ナンパして・・・。 会いに行ったらターナー少佐スパイ容疑で捕まってて・・・。 で、ジャック・リーチャーには弁護士殺害の容疑がかかって・・・。 ジャック・リーチャー捕まって。でも脱獄して。ついでにターナー少佐も脱獄させて。 あ、そうだ。ジャック・リーチャーには実は娘がいましたみたいな。 この娘も殺されそうになったから保護して・・・。 3人で仲良く逃避行する物語だ~。良かった、思い出せて。 なんかターナー少佐とのバディものみたいになって、個人的にはその辺が前作より面白かったかなと。 ただミステリー要素は薄味。はっとするようなサプライズはありませんでしたね~。 要はアメリカと契約を打ち切られた軍事企業が、武器を横流ししたり、その証拠を掴もうとした人たちを暗殺したり、武器に麻薬仕込んで密輸したりとやりたい放題。それをジャック・リーチャーが成敗するってだけのお話。 軍事企業と、その企業が雇っている殺し屋と、軍の腐りきった上層部がみんなグル。なかなかの巨悪。そこは良かったかなと。 終始ウロチョロしていた娘もどきも、なかなかのハラハラ要員で良いスパイスになっていました。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-10-23 03:09:48) |
3. スペシャルID特殊身分
《ネタバレ》 潜入捜査ものにしては雑な仕上がり。アクションさえ頑張っていればいいだろうと思ってそうなストーリー。潜入捜査ならではの、ひりつく緊張感や悲壮感はまるで感じられません。それどころか、女刑事ファン・ジンとのラブコメを定期的に差しはさんでくるものだから、サスペンスがどんどん薄味に。 これはもう頭からっぽにして、ドニー・イェンのカンフーを楽しんでりゃいいんだろうと気持ちを切り替えてみる。 でも中盤以降はファン・ジンがやたらと頑張りだして、ドニー・イェンのアクションは控えめに。なんだかなぁ。この程度のアクションで終わらせるなら、「イップマンのドニー・イェン主演」なんて謳わないでほしい。期待しちゃうじゃないですか。 コメディというほどには笑えず。サスペンスというにはあまりにぬるい。 アクションは・・・中盤まではまあまあ。ラストのカーチェイスと、サニーとのタイマンはちょっとしつこい。 中盤の殺し屋の狙撃シーンあたりまではワクワクしながら見ていたんですけどねぇ・・・。後半が盛り上がりませんでしたね。 全部をほしがって、何もかもが中途半端になっちゃったいい例です。 [DVD(字幕)] 5点(2023-10-14 01:29:35) |
4. セブンス・サン ~魔使いの弟子~
《ネタバレ》 こーゆーRPGのような世界観の映画はハズレも多く、それがわかっていてもついつい見ちゃうのはドラクエ世代だから。ファイナルファンタジー世代だから。このジャンルには心惹かれてしまいます。それに、『この映画はアタリかも』という期待もあります。 で、今作。数多くある同ジャンルの映画のなかでは、どちらかと言えばアタリだと思います。もちろん、この世界観にそもそも興味がない人にまでウケルような、そんな映画ではございません。 野良ゴーストやボガートなどのクリーチャー。あ、スケルトンナイトみたいなのに襲われるのも良かったですね。まぁなぜそんな物騒なモンスターが家のなかにいるんだとか、そーゆー疑問はすべてスルーされていますが。 魔女軍団も、熊や豹や竜に変身したり、4本腕で剣をふるったり、個性あふれるキャラクターたちがなかなか楽しませてくれます。 ヒロインが魔女サイドってのも良い。禁断の恋的な盛りあがり。自分が思春期だったらドキドキしちゃうシチュエーションです。 ヒロイン魔女アリシアを演じるアリシア・ヴィキャンデルさん、とってもキュートで魅力的。主人公のトム・ウォードを演じるベン・バーンズも負けず劣らずのイケメン。まさに美男美女カップル。ラストは二人別れちゃいましたが、アリスがトムの馬に跨って、2人で旅に出るような終わり方でも良かったんじゃないかな。 この映画で難を言うなら、魔使いグループの攻撃のレパートリーの乏しさでしょうか。杖や剣をぶん回すだけ。ときどき投げナイフ。多種多様な魔女軍勢やクリーチャーたちに対し、あまりに貧相。終盤は、ペンダントの力と杖の力がリンクして、杖でつつくだけで魔女の幹部たちが灰になっちゃうチート仕様。せっかく訓練のシーンに尺をとったのに、戦闘面での主人公の成長が感じられないのでカタルシスに欠けます。最後、杖の先からぼっと火が出て、マルキンを焼くシーンはチャッカマンかよって思っちゃいました。 主人公たちにもう少し華のある闘いをさせてほしかったものです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-09-19 14:31:51) |
5. LOOPER/ルーパー
《ネタバレ》 タイムトラベル系SFにしてはかなりわかりやすい。ただし細かいことを考えないことが条件。 前半はサスペンス色がかなり強め。ルーパーを逃してしまった親友セスが処刑されていくのは、なかなかのホラー。直接的な描写はありませんが、オールドセスの体が次々と欠けていくことで、セスの身に恐ろしいことが起こっているのを視聴者に連想させます。この映画で一番恐ろしくも、一番良かったシーンかもしれません。それに、失敗するとただでは済まないことを印象付けるうえでも効果的です。 おおまかな設定は、未来では殺人を犯すと必ず捕まってしまうため、過去にターゲットを送り込んで、過去の人間に始末してもらうというもの。その始末屋がルーパー。 この映画では過去=現在の時間軸としてストーリーが展開される。欲を出して未来のシーンも放り込んでごちゃごちゃになっちゃうよりよほど良いです。 もうひとつの設定がTKと呼ばれる、全人類の10パーセントが目覚めたサイキック能力。SF感を出すためのアクセサリー的な設定かと思いきや、終盤この設定が大きな意味を持ち始めます。これには賛否両論あるみたいですが、個人的には物語を多重構造にできて面白かったんじゃないかと思っています。 唯一の難点は、ジョセフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウィリスがどうしても同一人物には見えないことか・・・。とくに後半、ブルース・ウィリスが暴れだしちゃうと、もうダイ・ハードにしか見えない・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-09-17 17:51:38)(良:1票) |
6. ジェイソン・ボーン
《ネタバレ》 ・・・旧3部作を見直してから見るべきだったかなぁ。ニッキーは旧3部作すべてに登場しているのに、何者だったのか全然覚えていない・・・。愛着があればニッキーの再登場に喜び、そしてその死に悲しみと憤りを感じることもできたのでしょうが、残念。 ボーンシリーズは、ボーンの無敵感と、あっと驚くような機転にすごく魅力を感じていた覚えがあるのですが、あれ?こんなもんでしたっけ? そしてストーリーが決定的に面白くない。ボーンは過去をはっきりさせたいだけ。デューイはボーンが記憶を取り戻しちゃうと復讐されちゃうかもしんないから、先に殺っとけ?みたいな?ボーンもデューイも大義名分とは程遠い動機で、気持ちがノルはずもなく・・・。 例えば、『アイアンハンド』がどれだけやばい作戦で、もう自分のような工作員を増やしたくないボーンが一肌脱ぐ、みたいな内容だったらアツくなれたかも。 女CIAリーのビジュアルは最高。でも、CIAの重要な役職に就いている人が、CIAの重要機密をペラペラボーンに話しちゃうのはどうだろう。ちょっと引いてしまいます。あまりにボーンにとって都合が良すぎる味方キャラ。しかもそこまでのリスクを冒すほどの理由がリーにないまま、ボーンを手助けさせてしまっているのはホント良くない。 最後のカーチェイスはちょっとしつこい。そもそもプロの工作員が、私情でこんな派手なカーチェイスしちゃだめでしょ。 で、さんざん好き勝手やっておきながら、デューイとライバル工作員の最期は実にあっけないもの。ディープドリーム社とCIAの闇取引の暴露もうやむやにされたまま終幕。はあ、2時間見続けて、最後なんのカタルシスも得られないまま終わっちゃうとは。 う~ん、ディープドリーム社の社長をボーンが守るという展開にもっていっても良かった気がするんですけどねぇ。 ボーンの過去に決着をつける旧3部作。 なら今度は未来に目を向けたボーンシリーズにしてほしかったものですね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-06-24 01:23:29) |
7. 恋するシェフの最強レシピ
《ネタバレ》 いや、まあ嫌いではないんです、こーゆーテイストのラブコメ。ラブコメは王道が一番と思っている私とは相性が良いはずなんです。 例えば、お互いの素性を知らないまま、料理で会話をしているところなんか最高に楽しい。 女性シェフのほうが、料理を出している相手の正体に先に気づきます。それから自分の正体を必死に隠そうとしている様子がなんともかわいくて面白くて好き。 ただそこから先、しだいに王道から外れていっている気がするのです。 特に突然ふたりでラリッちゃう展開が意味わからない。 更に、突然家に来なくなる社長。唐突に出てくるライバル女シェフ。突然クビにされるキッチンスタッフ。 なんだかこの辺から話の展開が急に速くなるうえに雑になって、気持ちがついていきません。 前半~中盤のノリでいってくれたら最高に良かったのに… 一番不可解なのは、自分を含めてキッチンの従業員をとつぜん全員解雇するような男をよく好きになれるもんだと。 そこがまったく共感できなかったので、終盤はずっと醒めた目で見ていました。 クビにされた従業員たちほったらかしでかわいそうじゃないですか? お互い近づかないようにするためのアイテムだったはずが、最後はお互いを見つけるためのアイテムに… こーゆーアイテムの使い方、伏線の張り方はすきなんですけどね~ [DVD(字幕)] 6点(2022-12-14 04:10:15) |
8. スノーホワイト 氷の王国
《ネタバレ》 前作より好きかな~ 前作は終盤が見られたもんじゃなかったからな~ 少なくともこちらは最後まで飽きることなく見られます。 特にアクションはかなり良くなっていたように思います。 フレイヤの魔法の数々がかなり良い。 まあアナ雪と酷似してはいますが、同じ系統の魔法使いなので致し方ないでしょう。むしろアナ雪を実写化したとしたらこんな感じになるんじゃないかというのが楽しめてよかったです。 ただエリックやサラや他の戦士たちの存在感は希薄。 こーゆー映画はどうしても魔法使いのような特殊能力をもつキャラのほうが目立っちゃうので、戦士たちにも活躍の場を与えてほしい。 ラスボス戦で苦戦するのは仕方ないにしても、エリックは誰と戦ってもいつも苦戦しちゃって、どこが最強の戦士やねんって感じです。サラも好調なのは登場時だけで、他に良いとこありましたっけ?って感じ。 あとスノーホワイトが諸事情で出られないのは仕方がないにしても、ウィリアム王子は最後の戦いぐらいは駆けつけても良かったんじゃないでしょうかね。 スノーホワイトが全然出ないのに、タイトル『スノーホワイト』っていうのは笑うしかないですね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-11-29 18:14:30) |
9. ミスター・ガラス
《ネタバレ》 ミスター・ガラスやビーストは仕方が無いにしても、ダンにまであんな最期を用意するとはひどすぎるんじゃなかろうか。 それもあって、映画自体は決して悪い出来ではないんですが、7点はつけられないかな・・・。 それにできることならオオサカタワーで戦ってほしかったっていうのもあります。 ずっと的外れなことを言っていた精神科医。実は秘密結社の人間で、すべて承知のうえだった…。ええ~、そのサプライズいります?逆に安っぽく、つまらなくなっていませんか?私は正直がっかりしました。 3人の特性を否定してきた精神科医に、3人がその実力を見せつけあっと言わせてほしかった。 『もちろん知っているから驚きはしないわ。』なんてスタンス面白くもなんともない。ありきたりでも良いから、わかりやすいカタルシスが欲しいのです。 3作連続で見たおかげで、回想シーンなどにぐっとくるものが多くて、そこはシリーズものの良さが出ていました。 息子やケイシーの再登場も嬉しい。シリーズものとしての完成度は高いと思います。あとは純粋な好みの問題で今作の評価は分かれると思います。 すべて施設内での攻防に終始したのは盛り上がらなかった原因の1つかもしれないですね。 やっぱこーゆー映画は劇中でのオーディエンスの存在は大事だと思います。 まあシャマラン監督に、盛り上げていこうという意思がそもそも無かったかもしれませんね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-09-12 02:37:52) |
10. ベスト・キッド(2010)
《ネタバレ》 思っていたよりかなり面白かったです。 まず主役のドレ君(ジェイデン・スミス)が良い。ジャッキーは言わずもがな。ヒロインも良かった。美人ではないけれど、いつもにこにこしていてチャーミング。ドレ君が彼女を好きになるのもよくわかります。ドレ君のライバルたちも良い感じに憎たらしくて良い。 大人数で一人をボコるのは良くない。そういう構図を作ることで『男の子達=悪者』というイメージを植え付けることには成功しています。ですが汚水をぶっかけるなどドレ君はドレ君でやり返しちゃうタイプ。そりゃあ報復されます。 だからまさに子供の喧嘩を見せられるわけですが、ジャッキーと特訓が始まってからはそーゆー雑味がなくなります。純粋にカンフーもの、スポコンものとして見ごたえがあります。ユニークな特訓の数々は見ていて楽しいものばかりで退屈することがありません。 最初は上着を脱ぐ。落とす。かける。の動作をひたすら繰り返すだけ。ドレ君じゃなくても嫌になっちゃいます。ですがそっから先が面白い。今までやらされていたことは罰ではなくカンフーの特訓だった。突然その成果が姿を現すシーンは否が応にも盛り上がります。そっから先は細かいカット割りで矢継ぎ早に映し出される特訓の数々。ドレ君が強くなっていく様子にテンションが上がります。そして待ちに待った天下一武闘会。ドラゴンボール世代にとって、この展開は最高に熱い。 唯一の不満点は相手のクソコーチへの制裁がないこと。せめてクソコーチを見限った少年たちが、最後にジャッキーのもとでドレ君といっしょに修業する様子なんかがあればより良かったかと。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2021-09-25 12:23:48) |
11. レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳
《ネタバレ》 ドニー・イェンのキレッキレのカンフーアクションが見られるのが良い。 マスクをつけて正体を隠すっていう一昔前のセンスが好き。こーゆーのを相変わらずかっこいいと思ってしまいます。 オープニングから圧倒的な強さを見せるドニー。もはやある種ヒーロー映画を見ているような高揚感があります。 ただ、そんなテイストを戒めるかのごとく、ストーリーは暗い。 戦友、盟友、同胞、ヒロイン、みーんな殺されます。妹はレイプされます。 日本軍は徹底的に悪役であり侵略者。中国は正義。そして中国は日本軍に敗け、どんどん侵略されるのでした。 もちろん私は日本人ですが、ここまではっきり日本人を極悪人に描かれるともはや清々しささえ感じます。それはもうドニーたちの応援をするわけです。 ですので、ドニーと刑事以外はみーんな不幸になっちゃうわけで、たとえ敵を殲滅しても、ハッピーエンドは望むべくもなく。アクション映画特有のカタルシスも弱ければ、ハッピーエンドで感じられる多幸感とは無縁の作品なのです。 [DVD(吹替)] 6点(2021-02-18 05:55:11) |
12. 処刑剣 14BLADES
《ネタバレ》 ドニー・イェンもサモ・ハン・キンポーも好きなので、期待していた本作。 まずサモ・ハン・キンポーはチョイ役。位は高いんですけどね。本編にはほとんど絡まず。 で、ドニー・イェンは大好きなカンフー俳優なんですが、この作品では彼の良い部分を出しきれていない感じです。錦衣衛のトップなら、もっと圧倒的な強さで描かれても良かった気がします。途中参加の『砂漠の判事』とかゆう義賊の頭のほうが、イケメンで、武器もアクションも華があった気がしますね。主人公よりよほど主人公オーラ漂ってます。 冒頭で出てきた青龍(ドニー・イェン)意外の玄武、白虎、朱雀のうち、白虎と朱雀の使い方がもったいない。 14本の処刑剣とゆう魅力的な武器も、存分に活かしきれていない感じ。 そしてラスボスが、チン親王の娘トゥオトゥオってのもどうなんでしょう。 こーゆー謎の女キャラってのは、脇で暗躍するからこそ輝くのであって、ラスボスって感じではない気がします。あくまで中ボスくらいの立ち位置で良かったんじゃないでしょうか。 一番いらないのがホアとの恋愛。ホアは2回も青龍から身代わりにされます。2回とも命の危険に晒されます。青龍は助けに来ません。なのになぜ青龍に惹かれるのか、まるで意味がわかりません。 こんな説得力のない恋愛パートを入れて間延びさせるくらいなら、まるまるカットして、もっとテンポの良い活劇に仕上げてくれたほうが良かったです。 [DVD(字幕)] 5点(2021-01-05 12:34:29) |
13. 酔拳 レジェンド・オブ・カンフー
《ネタバレ》 主人公スー・サン。武術の達人。人格者。良き父、良き夫。 義兄ユアン。奥さんの兄。独善的。危険思想。サイコパス。家族第一。 ユアンの父。人殺し。スー・サンの父親に殺される。 スー・サンの父。義兄ユアンに父の仇と罵られ殺される。 とまあ前半の主要人物、因縁はこんな感じ。当然スー・サンはユアンに立ち向かうわけですが、返り討ちにあい、瀕死の状態になります。ここまではよくあるストーリー展開で、テンポも良く、個人的には凄く楽しめたわけです。 問題はここからで、次第に物語のテンポもリズムも悪くなっていきます。 人格者だったスー・サンはすっかりやさぐれて、息子を助けにも行かず3年もいじいじしています。立ち直ってからは修行に入るんですが、この修行シーンがまた無駄に長い。しかも重要だと思われた修行シーンが空想の産物だったというから笑ってしまいます。 で、強くなったのかどうかわからないまま、妻と息子を助けるべく再びユアンと対決。 これは勝っちゃうので、どうやら強くなっていたみたいですね。 でも妻も死なせちゃう。再びスー・サンはやさぐれモードに。おいおい。 たまったもんじゃないのは息子です。3年も監禁生活を送らされた後、母は殺され、父親の介護生活。気の毒すぎて見ていられません。 いや、ちょっと待てよ。酔拳は?酔拳はどーした?もう1時間以上経っているが、もしかして今まで使っていたのが酔拳なのか? いえいえ、酔拳が出てくるのはここからでした。まさかのラスト20分だけでした。しかも偶然酒場で出会った謎の人物からさくっと習ってさくっと身に着けてしまう始末。 今作は、1つ1つのエピソード、カンフーアクションは悪くありませんが、如何せんストーリー構成はバランスがめちゃくちゃで、後半になればなるほど盛り下がっていきます。 また、物語が進むにつれ、主人公の魅力がどんどんなくなっていくのも辛い。 序盤7点。中盤6点。後半~終盤は3~4点くらいでしょうか。 とりあえず、いつまでもやさぐれていないで、ラストの30分くらいは元のスー・サンに戻ってほしかったです。身なりもずっと汚いままで嫌でした。 [DVD(字幕)] 5点(2020-11-10 12:11:32) |
14. 孫文の義士団
《ネタバレ》 ちょっと長いです。 かの有名な辛亥革命の前日譚。革命の指導者孫文来航。その目的は革命の打ち合わせ。清朝は孫文抹殺のため、暗殺部隊を送り込む。革命家達は孫文を守るため、影武者をたてる。ざっと言うとそんなストーリー。 未来の中国のため。父の無念を晴らすため。別れた妻と娘の生活を守るため。恩義を感じる者。ただ頼まれただけの者。それぞれの個人的な目的がちょっとリアル。 ただそこをリアルに描こうとしすぎて、前半が長く、重い雰囲気になってしまいました。 写真館の娘と婚約した青年をはじめとして、誰も彼も死亡フラグたちまくり。実際、そのほとんどが帰らぬ人となってしまう。 アクションは文句なしに素晴らしかったです。それぞれが抱える人間ドラマが、アクションの緊張感をより一層高めます。孫文が来てからのラスト40分の攻防は、手に汗握ります。有能で善良な人間が次々と命を散らしていきます。一般的なカンフーエンターテイメントとは、やっぱ違います。歴史ものや戦争ものは、内容が重くてちょっと苦手です。 [DVD(字幕)] 6点(2020-05-21 00:21:11) |
15. ドラゴン・キングダム
《ネタバレ》 これはもう映画の出来がどうとかいう問題じゃないです。ジャッキー・チェンとジェット・リーの共演。これに尽きます。ジャッキーとジェット・リーのバトルが見られるなんて嬉しすぎるじゃないですか。 それにしてもジャッキー。老いたとはいえこの体さばき。さすがです。 ストーリーは『ベスト・キッド』、いや、『史上最強の弟子ケンイチ』か。わかりやすい成長サクセスストーリー。テイストはファンタジーアクション。で、RPGの要素もあり。結構盛り沢山ですが、単純に楽しめる内容なのが逆に良い。 仲間はジェット・リー、ジャッキーに加え、謎の美少女拳士。もの凄いご都合主義で、有無を言わさず増えていく仲間たち。そして皆わけもなく協力的。ジェット・リーはともかく、残りの2人がなぜ力を貸してくれるのかは全くの謎。更には主人公の修行が終わるまで敵は襲ってこないという徹底ぶり。 でもそれでいーんです。 これはそーゆーエンターテイメント。 お約束の連続。既視感満載のストーリー展開。わかりきったオチや趣向を楽しむ、そーゆー時間なのです。 いじめっ子をやっつけるのも期待通り。期待以上のものはないけれど、期待通りでスカッとできる。 ラストは転生したスパロウと出会ってめでたしめでたし。 [DVD(字幕)] 7点(2020-03-19 07:29:19) |
16. レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―
《ネタバレ》 前編のDVD特典についている、今作の予告を見てしまいました。思っていたより予告が長かったです。結果、予告以上のものは出てきません。悪くはないです。後半から終盤にかけてはそりゃあ盛り上がります。一大決戦ですからね。火を使った戦は迫力があります。見応えがあります。バリエーションに富んでいて面白いです。ただ、そちらばかりに力を入れすぎて、甘 寧、張飛、関羽、趙雲といった英傑達の活躍シーンが少なすぎます。更には、数少ない彼らの活躍シーンが、1作目よりもスケールダウンしちゃうってのはいかがなものか。彼らの凄さが全く描けていません。これでは三国志を知らない人はもちろん、三国志が好きな人たちであっても楽しめない。中途半端な出来と言わざるを得ません。その割に、前半の蹴鞠のシークエンスによる尺の無駄遣い。なんだかバランスの悪い作品です。 龐統の連環の計や関羽が曹操を見逃すシーンなど、期待していたシーンもありません。不満を言えばきりがありませんが、こーゆー映画は好きだし三国志も好き。ですので私はそれなりの満足感を感じています。ですが好きなタイプの映画にも関わらず、途中で眠くなっちゃって、一回休憩を入れる羽目になったのもまた事実なのです。 1作目、2作目合わせて2時間30分くらいにまとめて、1本の映画として上映することは十分可能だったように思います。また、もしそうなっていれば、歴史に残る傑作になったかもしれません。 [DVD(吹替)] 6点(2020-03-02 14:47:57) |
17. レッドクリフ Part I
《ネタバレ》 三国志ファンのための映画と言っていいかも。アクション、それなりに面白いです。ストーリー、悪くないです。キャラクターの紹介、わかりやすいです。三国志ファンにはおなじみの人物ばかりですけどね。 一言で言うなら、『無難』な作品。2部作の前半、序章といった意味合いでいけば、文句ない仕上がりでしょう。 私は小学生、中学生の頃三国志のマンガ、そしてゲームにはまったクチです。当時横山光輝のマンガは何回も読んだし、ゲームもパソコンの三国志からやりこんでいました。なので『レッド・クリフ』は以前から見たかった映画の一つです。懐かしい地名や、武将の名前が出てくるだけでも嬉しくなります。よって、この作品を正しく評価はできないかもしれません。 最大の見所である『八卦の陣』の戦い、個人的には非常に面白かったのですが、『長尺スペクタクル』の見せ場として結構地味なのではと思ってしまいます。 周瑜と孔明の演奏シーンはくどいです。周瑜のプライベート映像が多いのも気になります。テンポが悪くなるし、退屈だと思っちゃった時間があったのは事実。せっかくのアクションでスローモーションが多いのも好きではありません。 こうしてみると、一本の映画としての完成度はいまいちなのかもしれないですね。正直もっと荘厳な雰囲気とスケールを期待していた自分がいます。雰囲気、キャラのノリがちょっと軽いというか、浅いというか。嫌いではないのですが・・・ [DVD(吹替)] 6点(2020-03-02 05:30:28)(良:1票) |
18. カンフー・パンダ3
《ネタバレ》 前2作と比べるとちょっと物足りない。ポー以外のマスター達の活躍の場が少ない。キャラクターの多様性がこのシリーズの魅力なのに、この作品はそれが活かされていない。マスタータイガーとポー以外のマスター達はただのモブキャラ、やられ役に成り下がっちゃって残念です。 基本はポーとカイのターン。これじゃあドラ○ンボール末期状態。 パンダの里の交流シーンもちょっとくどいかな。もちろん面白いのは面白いです。パンダの生活を学ぶポー。パンダの子供たちに振り回されるポーの育ての親。コミカルでゆるい、癒し系の笑い。それはそれで悪くない。ですが『それ』が見たくてこの映画を見ているわけではないんですよね。 ポーがパンダたちに闘い方を教え始めてから、物語は一気に佳境へ。これは好きなシーン。特訓シーンって、なぜこうもわくわくするのでしょう。遠足当日より遠足前日のほうがわくわくしちゃう感覚に近いのかもしれません。この辺りからさすがに盛り上がり始めます。 で、今回のバトルのメインは『気』。ん~、なんか違う気が。そもそもシーフー老師ですら習得するのに長い年月をかけた『気』を、なんの心得もないパンダたちが、幼い子供に至るまで簡単に習得しちゃうってのが腑に落ちない。ポーに教えを乞うシーフー老師なんて見たくないです。 ハッピーエンドだし、好きなシリーズだし、アニメーションは相変わらず素晴らしいし、エンターテイメント作品としては申し分ないと思います。 ですが『カンフーパンダ』シリーズの集大成としては、なんかちょっと期待と違うものでした。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2020-01-24 09:57:11)(良:2票) |
19. SPIRIT スピリット(2006)
《ネタバレ》 キレのあるカンフーアクションで始まるオープニング。爽やかな出だしのストーリー。痛快なカンフー活劇?いやいや。前半は重く暗い内容でした。カンフー映画を見るときは、どうしても勧善懲悪、爽快な活劇を期待してしまいます。実話だから仕方ありませんが、そんな期待とはかけ離れている内容なので、前半は見ていて気持ちの良いものではありませんでした。確かに主人公の考え振る舞いは良くない部分もありますが、どれも1対1の正当な決闘。それに対し、母親と娘を殺すのはいくらなんでも非道すぎると思い、とても均等な罰には思えませんでした。 まあ前半はともかく、中盤以降、辿りついた先での村人との交流パートは良いドラマだったと思います。傲慢だった主人公が悲劇・破滅を経て放浪した末に辿りついた村。村人との交流を通して再生する物語。ありきたりだけど好き。 『イップマン』シリーズを見ていると、後半はなんだか既視感満載のプロット。中国人の誇りを取り戻すため外国人と戦う決意をする主人公。そしてオープニングへとつながっていき、クライマックス。よく見るケースですが、この展開は見慣れていてもアツくなります。惜しむらくは、四戦のうち三戦をオープニングで見せてしまったため、ラストで見せるアクションが一戦しか残っていないことです。しかもその一戦は毒を盛られちゃうので、純粋なバトルで終わりません。オープニングで見せるバトルを一戦くらいにして、残り三戦をラストにもってきてくれたら、観終わった後の感想もまた違ったものになりそうです。 [DVD(吹替)] 6点(2019-03-27 14:16:43) |
20. エグザイル/絆
《ネタバレ》 ちょっと説明不足気味の作品。説明しすぎってのも確かに良くないんですけど、説明が全然足りないってのも困ったものです。 『5人は若い頃からの親友』『ウーがボスに何らかの理由で命を狙われている』の2つは、ストーリーの背景として教えといてもらわないと。突然3人が撃ち合って、その後5人で仲良く食事して。『ああ、5人は仲良しだったんだ』って背景は感じ取れるものの、それ以上の感情が湧きません。 どうやら組織を裏切ったらしいウー。粛清か友情か。その狭間でゆれるかつての仲間であり友人たち。それがどうもこの映画の肝らしいですが、それに気付き、そして共感を覚えるのに、結構時間がかかっちゃいます。だから思い入れも中途半端なまま、ウーが殺され4人はあてもなく逃亡。そこから復讐するわけでもなく金塊狙って逃亡資金稼ぎ。確かに5人の絆みたいなものは感じられますが、信念みたいなものは感じられず。だからストーリーが中途半端に感じるし、アクションに至るまでの動機付けも中途半端に感じるし、それがラストのカタルシスにつながらない一番の原因かもしれません。 5人の戦闘力が高いため、アクションは及第点。ウーが殺されるシーンなどは残酷でなかなかショッキング。よって演出面は悪くありません。4人で夢を語り合っていた夜のシーンがあるから、ラストの哀愁が本来であればグッとくるはずだったのに、なんだか惜しい作品です。 ついでに言うと、射撃の上手い警察官や、お金を盗っちゃう商売女にウーの嫁さんとその子供。この辺りの使い方もえらく中途半端だと感じます。 [DVD(字幕)] 6点(2019-03-11 04:18:28)(良:1票) |