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1.  いつか読書する日 《ネタバレ》 
この映画で一番好きな所は、リアリティーに満ちあふれた映画であるという所。 主人公二人も美男美女(ごめんなさい)というわけではないし、ストーリーも、二人の 秘めた想いを中心に、取り巻く人々の重く辛い日常のエピーソードが、やさしく嫌みにならない程度に散りばめられている。カメラワークもちょっと引き気味で全般的にゆったりとした感じがして、だからこそ田中裕子が大切にしてきた想いが際立っている。また岸部一徳の独特な喋りと仕草や雰囲気も、「押さえてきたけれどこらえきれない感情」を十分に表している。そして、お互いが久し振りに再会した夜に求め合う姿は、本当に不器用で、ひた向きで悲しくて切ない。田中裕子は、岸部一徳と仁科明子の死を受け止めながら、それでも変わることない日常の中できっと今まで通りに、でももっと強い意志を秘めながら暮らしていくのだろうなあと最後に思った。非常に好きな映画だけれど、主人公二人があまりにもいじらしく切なすぎて、もう一度観るには忍びない感じがする映画でした。 
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-11-01 19:52:39)(良:2票)
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