1. PERFECT DAYS
《ネタバレ》 ちょっと開き直ったようなミステリアスな主人公、住み家の古びたアパートにディープな飲み屋、しょぼいコインランドリーに古本屋、そして対照的な仕事場のおしゃれなトイレ。 そんな無理やり作り出したような孤独感漂う主人公のキャラクターが、彼が持っているカセットからしか流れてこないBGMと後半からの周囲の人間関係の演出で味わい深くなってきます。 以前観た同監督の「パリ、テキサス」を彷彿とさせます。 何故この仕事に身を投じているのか?彼のミステリアスな経歴が知りたくなります。続編どうでしょうか… [映画館(邦画)] 7点(2024-02-20 21:34:38) |
2. 阪急電車 片道15分の奇跡
不愉快な人間関係をチョコレート色の電車を背景に解消していくそれぞれのエピソード… それなりにストレスも発散されますが、納得感、爽快感がイマイチなので不完全燃焼気味。 [インターネット(邦画)] 6点(2023-05-04 22:52:57) |
3. 幕末太陽傳
古臭くて慌ただしい時代劇コメディですが、面の皮の分厚い主人公、マルチで超ポジティブなフランキー堺が超楽しい。イケメンではないのに思わず見とれてしまいます。共演者も「時代背景や製作者の意図を考慮してそのまま放映された不適切な表現」を吹き飛ばすくらい活き活きしており、嫌みのない中味もユーモアたっぷりです。「主人公が墓場のセットのスタジオを突き抜けて現代の街並みをどこまでも走り去っていく」とかいう幻のラストシーンの方を見てみたかったのですが・・・ [CS・衛星(邦画)] 8点(2018-04-10 23:57:12) |
4. 麦秋(1951)
戦後間もない結婚感みたいなものは伝わってくるけど、紀子の矢部との結婚の決意に、もう少しなるほど感を込めてもらいたかった。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2017-07-17 19:19:48) |
5. バケモノの子
言いたいことはよく分かるけどお伽話以上のものを感じない。作為的なキャラクターやさりげなさに欠ける演出がちょっと鬱陶しい。 [地上波(邦画)] 4点(2016-07-27 22:38:25) |
6. 花とアリス〈劇場版〉
コミカルでメルヘンチックな漫画的映画。垢抜けない少女のどうってことない恋愛や友情、家族の物語だが、ヒロイン二人の感情が所々繊細に表現されていて妙にリアル。思いを寄せる先輩から生理的に無理と言われるうざったさを演じる鈴木杏も良かったけど、詰め込みすぎの豪華キャストをことごとく食っていた10代の蒼井優の演技力と存在感はお見事。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-05-25 16:47:20) |
7. 晩春
戦後間もない時代の感性もあるのでしょうが、原節子さんの演技をはじめ人間らしさが伝わってこない登場人物が多かったので物語りに入りこめませんでした。こげ茶色(モノクロなので想像ですが)の横須賀線、鎌倉の風景、銀座の街並み、コカコーラの看板などが印象に残りますが、中味の方は小津作品8本目の鑑賞の中で最も退屈な映画でした。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-04-10 23:04:51) |
8. ハチ公物語(1987)
ハチが飼い主や家族にあまりなついていないのが映画の中で分かってしまうのには目をつぶるとして、「ハチがいると亡くなった主人が生きているようで息が詰まる」って随分やるせないセリフですね。忠義なのか習慣なのか毎日駅で待っている犬の気持ちは知る由もないですが、散歩がてらに時々駅に迎えにきてくれた前の飼い犬とダブって涙ボロボロでした。渋谷の銅像が愛おしくなりました。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2016-03-12 01:39:02) |
9. はじまりのみち
ラストが軟弱ということで軍部からクレームがついた「陸軍」も一応上映されたわけですから、とりあえず戦意高揚映画だったのでしょう。中途半端といえばそれまでですが、アメリカでさえ「チャップリンの独裁者」を批判する人が少なくなかった時代です。当時の木下監督の心意気は十分伝わってきます。作中、過去の木下作品の数々が断片的に披露されています。いくつかの鑑賞済の作品を見ながら、作者と同時代を生きていないとなかなか作者の思いを身近に感じることは難しいと改めて実感しました。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-01-14 21:33:13)(良:1票) |
10. 馬鹿が戦車(タンク)でやって来る
バカバカしさの中にも人間の本性が見えてくる。製作後半世紀が過ぎているが、物質的には豊かになっても心は少しも変っていないかも。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-11-08 20:57:42) |
11. HANA-BI
たけしの美学は伝わってきますが・・・ [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-04-12 22:45:09) |
12. 遥かなる山の呼び声
《ネタバレ》 山田洋次作品をすべて見ているわけではありませんが、その中では一番感動した映画です。突然の訝しげな訪問者に初めは警戒感丸出しの母と子が次第に心を開きながら最後にクライマックスを迎えていきます。細部まで行き届いたさりげない演出と脇役も含めたキャスト陣の自然な演技により目いっぱい感情移入させられました。ストイックな高倉健もクールでよかったですが、健気でいじらしい倍賞千恵子に泣かされました。子役の吉岡秀隆も今よりずっと上手いと思います。ピンとこないタイトルですが中味は満点でした。 [CS・衛星(邦画)] 10点(2015-03-13 23:05:18) |
13. ハッピーフライト(2008)
他人事として観れば気楽でなかなか面白い映画です。ただ、ここに登場する航空関係の人たちの殆どが人命を預かる仕事なわけで、実際はもっとプロに徹しているはずです。ここではあまりにも多い人為ミスと場当たり的な対応が随所に描かれており、コメディとはいえ彼らの軽さにちょっと違和感が残る映画でした。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-10-08 17:57:14) |
14. 拝啓天皇陛下様
貧しさの時代、主人公のように軍隊を真逆にとらえる人も多かったのでしょうね。渥美清が寅さんよりもいい味を出していて、可笑しさの中にも共感できるところがたくさん入っているいい映画でした。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-08-11 20:48:17)(良:1票) |
15. バーバー吉野
主人公のキャラクターには共感できませんが、そこそこのコメディドラマでした。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-08-10 11:26:05) |
16. 馬鹿まるだし
山田洋二監督は自分の作品も日本の喜劇映画100に推薦していました。馬鹿でも阿呆でもある種の純粋さは心の琴線に触れるものがありますね。寅さんより素朴でがむしゃらな人物をハナ肇がいい感じで演じていました。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-05 18:26:58) |