1. ぼくらの七日間戦争(1988)
当時中学生だった私はかなり共感し感動したので、あの頃なら10点満点をつけていただろうと思う。今観ると都合よく流れていくストーリーに「そんなバカな」と思ってしまう自分がいる。観る世代によって捉え方が分かれてしまう作品である。しかしミドルティーンネイジャーに多く支持されたということは彼らの代弁者的映画だったのだろう。万人ウケする映画が面白い映画とは限らない。そういった意味でこの映画が当時のティーンネイジャーにもたらした功績は実は大きいのではないだろうか? 8点(2004-01-27 13:23:29) |
2. 星に願いを。
竹内結子が役にハマっていた。だが所々演出が安っぽいのが目についた。ようするにクサすぎるのである。少女漫画的ファンタジーとでもいうのだろうか。バスから流れるアナウンスにも失笑してしまったし、わざとらしい夜空やショウゴのはねられる瞬間のシーンなど観ていて笑いが込み上げてしまうほど、ひと昔前のメロドラマを見ているようだった。しかし脚本は意外としっかりしている。それだけに惜しい印象を受けた。他の方が書かれているようにアニメであれば素直に感情移入できたかもしれない。宮崎駿氏あたりにリメイクしてもらったらどうだろうか?これは余計なおせっかいかもしれないが『黄泉がえり』と同時に借りないほうが良い。似たような設定や展開に食傷してしまうことは明らかなので。 6点(2004-03-04 18:26:37) |
3. ホワイトアウト(2000)
《ネタバレ》 アクションシーンやダムのシーンは意外と迫力を伝えようと気合が入っているのがわかる。しかし人物の描写がやはりその分薄くなってしまっている。特に松嶋、吹越の役どころはストーリーの中で重要なキーポイントになっている筈であるにも関わらず、内面の葛藤がほとんど見えてこない。自然をよく知る者が最後に勝つという構成は個人的に好きな系統なのだが。 6点(2004-01-27 04:07:44) |
4. 仄暗い水の底から
《ネタバレ》 ホラーとしてはまったく怖くなく、美津子は貯水槽に転落したんだろうなというのも途中でわかってしまう。しかし子役の演技は胸を打つものがあるし、離婚を絡めた家族ドラマも現実味を帯びており、鈴木ホラーらしい物悲しさが漂っている点がビックリ&ドッキリさせるだけの映画とは違う味わいを醸し出している。ホラーではなくホラー風味の母子モノとして観ればそこそこ楽しめるであろう。だが10年後の設定は少々無理がある。 5点(2004-02-17 23:18:22) |