1. 息子(1991)
私の大好きな山田洋次監督、好きな映画はたくさんあるが、そのなかでも「遥かなる山の呼び声」とこの「息子」は最高である。親は子供が成長し何歳になっても心配し世話を焼きたがるものだが、本当にありがたいものだとこの映画を見るたびに思う。長男は孤独になった父親を案じ嫁と共に気遣うまじめな男で、人間としては平均以上だろう。しかしそれでも親との同居生活は思うようにはならないのが現実で、前半のストーリーはそれほど感動的でもなかった。だが中盤次男のロマンスが芽生えたあたりから映画は断然面白くなる。和久井映見、なんてかわいいんだ。朝ドラ「ひよっこ」のイメージが強かったので大変驚いてしまった。あれだけかわいければ、次男同様私も聾唖者が何なんだという気持ちになるだろう。次男の真剣な思いはすぐに父親に伝わるが、このアパートでの一件は実に感動的、征子に対して父親が「あんた本当にこの子の嫁になってくれますか」と尋ね、「息子をよろしくお願いします」と言うあたりでは涙が出てしまった。 [DVD(邦画)] 10点(2017-07-30 11:04:53) |
2. 無法松の一生(1958)
阪妻を見た後、再度三船を見る。(最初に見たのは何年も前) ほとんど同じ内容なのに阪妻よりずいぶんわかりやすい。三船の方が少々荒くれだがその方が原作に近いのかも。小倉祇園太鼓のシーンは実に鮮やかだし、終盤の松五郎の思いも十分伝わってくる。しかし阪妻より作りすぎかも・・・。 [DVD(邦画)] 8点(2012-10-24 21:04:18) |
3. 無法松の一生(1943)
それでなくてもシーンが細切れになりがちなところに、検閲でカットされ肝心の終盤があっけない。松五郎が唐突に亡くなってしまったような・・・。それでも妻三郎の無法松は雰囲気が実に良い。三船版を見て改めてそう感じた。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-10-24 20:52:29) |
4. 娘と私
記念すべきNHK連続テレビ小説の1作目である。子どもの頃、ラジオドラマで聴いたのが最初だったが、主人公が語り手となって進行するのがとても印象的だった。ラジオもテレビも好評で映画化されたわけだが、山村聡ではどうも小説家らしくない。それに細切れでストーリーが淡泊でどんどん進んでいくのに少々着いていけなかった。(映画だから仕方ないのかも)昔のテレビはテープが使い回しされていて現存していないのがとてもさびしい。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-11-16 06:38:39) |
5. 武蔵野夫人
終戦前に手に入れた青酸カリがラストで出てくるとは夢にも思ってなかった。ただ他の方も言っておられるように田中絹代と片山明彦の親子ほどの年齢差がひっかかる。ストーリーも釈然としなくて、私の好みで合わない。ジャンルもラブストーリーでなく、女の生き方、ドラマと見た方が・・・。 [DVD(邦画)] 5点(2013-09-17 06:45:21) |
6. 霧笛が俺を呼んでいる
私が見た唯一の赤木圭一郎主演映画だが、やっぱり私好みではない。喧嘩や銃をぶっ放すシーンが多いし、内容が薄っぺらい。魅力的な芦川や初々しい吉永は良いと思うのだが、赤木圭一郎自体が台詞が堅い。 [DVD(邦画)] 3点(2012-11-26 20:22:48) |