61. 妖怪大戦争(2005)
《ネタバレ》 いい映画って独特の空気がある。 これって努力でどうなるものでもなく…その空気があるのに詰が甘く惜しかった。 例えば「(邪悪に対する魔よけ)アズキ」をもっと初めにクローズアップすべきだ。 まず「加藤討伐」する人数をあと2人(油すまし:竹中&ぬらりひょん:忌野)を加入させ、東京に向かう主人公&川姫らとは別に、この2人に「加藤の弱点」を「妖怪大辞典」など伝説の文献で研究&調べさせると具合がいいはず。 そして終盤近くで「魔除けとなる”アズキ”は邪悪な妖怪には強い効果を持つ」と明示させるべき。(例えば、2人が主人公らを追って上京する時に、敵の妖怪に襲われ…「うっかり使用して」敵妖怪に対し、凄まじい力が発動して倒すとか…) それを教えようと2人に東京に向かわせ、あと少し!ってところで、敵に邪魔され「間に合わない」が、そこからは映画と同じ展開でイイと思う。 「アズキとぎ:岡村」がこぼれたアズキを拾い集めてると、あの決戦の場に偶然出くわし、アズキを…(以下略)…あの古き良き田舎の風景を活かせた映画故、好きだったので余計勿体無かった。 [映画館(吹替)] 7点(2007-01-30 14:27:41) |
62. キル・ビル Vol.1(日本版)
【この映画に関しては「1」と「2」、同時評価ですのでどっちにも書かせてもらいます。】 映画館でも観たし、DVDも買った。 …ま、DVDは惰性で買った感じなんだが、買ってよかった。 何でって?いや、映画館で観た時は正直面白くなかった。 でも映画に漂う「映画秘宝な空気」が凄く好きで堪らんのですよ、俺様ちゃん。 で、その評価って言うか評なんですが「元々2つの物をそれぞれ別けて評価できるか、アホンダラ!」って事で考え直しました。 映画では不可能に近いのでDVDで1と2を立て続けに観た… そしたら面白いでやんの! …よくよく考えたら当たり前なんだよね。 この映画って色んな映画のオマージュが詰まっている。 それも「和洋仏華な幕の内なんでもあり弁当」なんだから。 「和・洋・仏・華」を「赤・青・黄・緑」に例えると「赤黄」がvol1で、「青緑」がvol2……ね?別けちゃカラフル感が損なわれるでしょ? …キル・ビルにはこのカラフル感が大事なんだと思うんだよな、俺様ちゃん。 まずはそこがありきで、ストーリーが云々とか辻褄が云々とかはそれがあってからの話。 断言するけど、この映画を編集をし直して、140分以内に纏めたら、評価が変わる人いると思うよ?マジで。 [DVD(字幕)] 7点(2007-01-30 14:23:23) |
63. 二百三高地
戦争とかに特に興味ない中学生の時に、TVで観た映画。 お袋がジッと食い入るように観てたのが印象的。 SFとかアクション以外に興味ない頃なのに、俺も釣られて見てしまった。 もう、兎に角主題歌がダメ。 この歌で号泣しちまう、マジで。 さだまさしの「防人の唄」…アレで泣かない人間は居るんだろうか? 真っ暗な部屋で両手を広げ…迫るように歌ったら、甥っ子は泣いたが。(爆) [地上波(吹替)] 8点(2007-01-30 14:07:46) |
64. ブラック・レイン
《ネタバレ》 ハリウッド映画に「日本を描く作品って変なのが多い」って評があるけど、逆に日本そのままにちゃんと描くとチープに見えると思う。 日本の作品って空気感よりは、変になってもハリウッドな空気感を纏って欲しいと思う俺様ちゃんだったりする。 …で、サイバーに描かれたこのブラックレイン、美術的なセンスは流石だなーと思えた。 何よりも最初と最後に流れるあの歌がシビレるよ。 子供が居ても「自分は男を捨てたくないというロマンチストな野郎」には堪らない映画だと思うしね、本当に。 一番観たかったのは、撮影されたと言われてる「松田優作の死亡バージョン」…コレが凄く観たい。 リドリースコットの作品は悪役こそが主役で、悪役こそが凄く光ると思ってる。 特に80年代の作品ではそれが顕著ではないだろうか? 「エイリアンの未確認生物」 「ブレードランナーのレプリカント、ロイ」 「レジェンドの魔王」 …そして「ブラックレインの佐藤」 …これら皆、悪役だしね。 うーん、どうにか観れないものかなー。 それが観れたら俺にとってのブラックレインは完結するんだけど…。 [DVD(字幕)] 9点(2007-01-30 14:03:07)(良:1票) |
65. ルナハイツ
安田美沙子が好きッ! 只々それだけが「この映画の」モチベーションであり、アイデンテティーであり、イデオロギーである! あの笑ったら細くなる眼ッ! 愛らしい唇ッ! おっかなびっくりの演技ッ! 癒される京都弁とその声ッ! そんな俺様ちゃんのハートをズッキューンと打ち抜いた「みちゃ」こと安田美沙子ッ! 巨大な背骨とバックボーンのある「ゴッドファーザー」や「ワンス・アポン・ア・タイム・アメリカ」のような超大作も愛す! …が、安田美沙子も理屈抜きに愛す!…故にルナハイツも愛すのは自明の理! 「好きこそ全てのモノを変える媚薬」という。ならば、この映画の空気感も稚拙な演技も全て愛しいッ! 今まで観た映画のヒロインに負けないほどに…みちゃに接近し…肉体的にも空気的にも触れ合ってる錯覚。 …いや「感覚」で見てるが故にリアリティー抜群に観て…いや体感している。 あの美しい月を屋上から望んでるとき、彼女から「人の距離」についての話をする。 双子の兄と、密接に過ごしたが故に男との距離でドキドキしない体質になったという彼女。 擦り寄られドキドキ&オドオドする主人公。いや、羨ましい!代わってくれッッ! それが叶わないと思うからこそ、俺はいつしか主人公に成りきってた。 そして、この映画を体感し、「一体化」という臨場感の名の元、観終わるまで疾走しきった。 恐らくは誰よりもこの映画を愛したのかもしれないと…今、フッと勘違いしてしまう程に。 何年後…振り返れば、幾千と観た素晴らしき映画たち。 きっと時間が経てば、この映画は風化するだろう。 この安田美沙子というグラビアアイドルも俺の中で思い出となるのかもしれない。 その中のエバーグリーンの名作、良作群には加わることもないだろう。 けど、俺は今現在、この安田美沙子が大好きだ。 スゲーあの声と笑顔に癒されて、何があっても全肯定な程、超大好きだ。 彼女を思っただけでドキドキしちゃうし、ときめいちゃう。 それくらい安田美沙子が大好きなのだ。 そんなみちゃが出ているルナハイツ…愛さないわけがない。 長い映画人生の中…この想いと、この作品に対する気持ちは一瞬なのかもしれない。 いいぢゃないか!映画とはそういう楽しみ方もあるのだ! そして、俺様ちゃんはその気持ちを誇りに思うのだ。 …ただ、言える事は… 俺のレビューの点数アテにするなよッ!(祈) [DVD(邦画)] 8点(2007-01-27 01:52:21) |
66. 映画ドラえもん のび太の恐竜2006
書きこむ前に自分で点数を決めて同じ気持ちの人間がいないと「俺、変?(汗)」と思ってしまう小心者です(変えはしないですが)ので、【やましんの巻】さんや 【こばやん】さんを初め、皆さんの好意的レビューを読み、「俺だけじゃないんだなー、この気持ち」と嬉しく。(笑) では、心して、感じたままにレビューを… まず、昔の「のび太の恐竜」が凄く好きですが…「時は進んでいる」のを前提にし、 出来る限り懐古主義に縛られて作品を色眼鏡で見る事無く鑑賞しようと誓いました。 結果、もの凄く感動できた。 いい大人の俺様ちゃんが、涙を流してることに自分でもビックリ。 当然、創始者とも言える藤子不二雄先生に大いなるリスペクトも必要ではある。 それは前提。 だが、ドラえもんとは雁字搦めのガイドラインに縛られ変化は許されないるモノではないはずだ。 俺様ちゃん的には「押えなきゃいけない精神・創始者に対してリスペクト」は大事にした上で、「新しい何かを創ろうとする」クリエイターの気概を感じた。 ドラえもんは国民の宝と言っても過言ではあるまい。 故に人の数の想い出もあり、その想い出は掛け替えなく大事だ。 俺様ちゃんにも小学生の時に観に行った想い出もある。 ドラえもんには日常を超えた…太古や宇宙などの世界を感じさせて貰い、ある意味のび太らと一緒に行動した。 そして「不思議なモノに対してのロマン」を今でも感じる心を培って貰えたと思うのだ。 「声優の声が変わった」…「表情に毒がある」…「演出がクドイ」…などなど、色々と不評を聞く。 「もはやドラえもんではない…ドラえもんは終わった…」と。 しかし、本当にそうだろうか? いや、俺様ちゃんはこう思うのだ。 本当に変わらなきゃならないのは「作る側」だけではなく「観る側」…つまり、「我々も」なのではないか?…と。 古き衣に拘らず、新しい姿の下の「精神」を感じ取り、「未来へ」とその精神を伝承する。 それが凄く大事な事なんじゃないかなーと、今回考えさせられた。 ともかく、大人も楽しめる一級の冒険活劇風味のヒューマニズムドラマを魅せて貰ったのは間違いない。 製作者に最大限の賛辞を送ると共に、藤子先生の精神が伝承されている事にも感動をした。 [DVD(吹替)] 9点(2007-01-24 15:23:18)(良:4票) |
67. スクールウォーズ HERO
この物語を理屈ぬきに感動できた俺様ちゃんは勝ち組。 嗚呼、昭和のあの時…20年以上昔を思い出すよ。 真面目なヤツも、不良なヤツも、普通のヤツも皆単純かつ、シンプルだった。 何かを切っ掛けに分かり合い、一生のツレとも言える関係になる…そんな話があの頃は山ほどあったのに。 教師が生徒を殴るのにも、ワルは抵抗しながらも心の中では納得していた。 少なくとも時間が経てば「殴られた意味が納得」できた。 あれだけムカついた先生たちも、社会人になり学校に挨拶に訪れたとき…俺たちを見て涙混じりの笑顔を見せてくれたのは忘れない。 古き良き時…相対化した価値観に溺れ、教師が見下される現在… ゆとり教育…学級崩壊…教師の不当暴力…教師の淫行…もう、情け無い。 しかし、俺様ちゃんの学生の頃には「聞かなかった言葉」だ。 それは「教師たちが変化した」のか?それとも「細かい事を騒いでる」のか?それは俺様ちゃんには解らない。 でも生徒と教師も自分本位である現在なのは間違いない。 あの頃は「何かをしなきゃいけない」と使命に燃える教師が沢山いた。 明らかに自分の枠を超えて、はみ出してでも…それが鉄拳制裁であろうとも。 生徒に対して全力で感情を放ち、コミュニケーションを図る教師が居たんだ…。 そんな教師を描いたこの映画。 教師と生徒という人間関係の、一つの理想の形が此処にある。 そういえば、俺を泣きながらブッ飛ばしてくれたU谷先生…元気かなぁ~…。 …で、下の【あしたかこ】さんのレビューにも感動したのはナイショだ。 [地上波(邦画)] 8点(2007-01-08 05:13:47)(良:2票) |
68. ロボコン
うおーッ!!!っと、 未来世界を救ったり、怒りながらアフガンに行く… そんな絶叫するようなスリリングな映画じゃないけど。 例えば子供や、恋人…愛する人の頑張りを応援してる… そんな気持ちになれます。 何よりも、文化祭の準備の日々の想い出。 それを思い出させてくれる映画でした。 …恋愛も仄か。 …友情も仄か。 …笑いも仄か。 …感動も仄か。 ある意味、全部寸止めだったり。 …だが、それがいい。 これは日常の優しさを描いてるから。 理屈はさて置き、優しい気持ちになれますよー。 [DVD(吹替)] 7点(2006-10-04 18:26:39)(良:1票) |
69. 世界の中心で、愛をさけぶ
《ネタバレ》 屁理屈なんかどうでもイイさ。 魂でこの映画に耳を澄まそうと思った。 そして…ただ泣けた。 久しぶりに大粒の涙が流してる自分に気付いた。 ご都合主義に見える演出も気にならない。 人生を生きていれば信じられないほどの偶然や… 劇的な出会いが何度かあったから。 横長のカセットデッキ… 壁に飾られた昔のアイドルのポスター… 申し訳なさそうに、そして恥ずかしそうな 長澤まさみ演じるアキの視線を伏せた笑顔… 「こんなになっちゃった…」 もうそれだけで堪らなく胸を打つ。 ラストのアキを送るシーン… そして世界の中心を判ったと言った朔太郎。 それはオーストラリアのあの地だったのか。 それとも日々過す生活か。 それともアキとの想い出の日々か…。 [DVD(邦画)] 9点(2006-09-27 23:59:05)(良:2票) |