101. さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅
《ネタバレ》 どこかで見たことあるような設定に、ご都合主義満載、おまけに『このシーン必要か?』と、後半部分は確かに酷いです。 ただ、導入部分の前半20分はかなり良い出来。 すいません、少し酔います。 廃墟と化した地球で絶望する哲郎に届くメーテルからのメッセージ。そのメッセージを信じ、敵が占拠する駅に向かう哲郎。戦局が決した今、最後の意地とばかりに獅子奮迅の活躍をして死んでいく仲間たちのおかげで999に乗れるが、最後の最後までピンチの連続。ここまでは本当に手に汗握る展開です。 崩れる発射台から間一髪飛び立つ999を見送った老人の語り。濃雲をバックに上昇する999。そしてその間流れるBGMは本当に、この先待ち受ける大冒険を期待させてくれるのですが・・・・・・。 そんな感じでプラスマイナスで5点、思い出補正に+1、999を知るきっかけになったということで感謝の1点の合計7点で。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-03-31 08:26:39) |
102. スカイ・クロラ The Sky Crawlers
《ネタバレ》 これ程作品に込められたメッセージに共感できたのは初めてでした。 毎日会社に行き、定時に帰り、映画やゲームをして寝てまた明日会社に行く。やっていることは同じだが、乗る電車の車両や映画やゲームの内容も違う、だから『今日』は『昨日』と違う・・・・と言う日常を『戦争』に置き換えることでエンタメ映画として迫力の空中戦と、グロい映像を挿入することでその繰り返しに対する『嫌悪感』を表現していた。 主人公は上記のような日常で良かった、だがヒロインは違った。その繰り返される日常の中に愛する人の死が含まれていることに耐えられず、でもどうすれば良いか分からず泣き出す。 そして主人公は戦う、『確実に負ける』と言う『当たり前』を具現化した敵機に。それで変わる保証はないが、変わるかもしれない、それをただ信じて。 現実世界でも『大人の事情』やら『常識』、『圧力』といった多くの壁があり、決してそういった繰り返される日常を脱することは容易ではない。そう言った圧倒的な壁を『子供』と『大人』と言う図式で表現されているあたりも非常に分かりやすかった。 それでも主人公は戦う、諦めたり逃げたりする人が多い中戦った。最後の戦いでスロットルレバーを目一杯押し込むシーンで彼の健気さと決意が伝わり涙が出た。 結局彼自身は負けるが、間違いなく変化をもたらすきっかけにはなった。ここら辺も人と人との絆を表す意味では良かった。 かなり分かりにくく書いてしまい、監督の伝えたい内容とは異なるかもしれないが、とにかく自分の感じたことを書きたかったので申し訳ない。 [映画館(邦画)] 10点(2008-08-02 23:54:01) |
103. ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌
《ネタバレ》 観終わった感想は『コレで家に帰れる』です。 後半失速した前作を反省して、冒頭は抑え気味で物語が進みますが、それが致命傷で、始めの1時間近くは舞台設定や出現妖怪の説明等盛り上がる展開が無く、一切作品に入り込む事ができませんでした。 そうなっては、スクリーンの中で何をやろうが、外野の私は全く盛り上がれません。確かに後半の夜叉やがしゃどくろとの戦闘は迫力ありました(邦画レベルで言えば)が、前半戦闘をしないと言うリスクを犯してまでするような演出とは思えませんでした。リモコン下駄のCGなど前作以下。 上記の失策に加え、ストーリーがアマチュア以下の出来。『人間に恨みを持つ妖怪が、自分を封印した5人の子孫の魂を奪っている』→『子孫のヒロインが襲われている所にたまたま通り掛かった鬼太郎に相談』→『一緒に妖怪を封印する道具を探す(ここまでで約1時間戦闘なし)』→『道具は揃うが、人間に非があったことを知り封印を拒む偽善者ヒロイン(1日で性格変わりすぎ、催眠術?)』→『妖怪説得+何故かさらわれた猫娘救出作戦』→『戦闘と妖怪説得』→『ハッピーエンド』 パッと見それほど酷くなさそうだが、3番目の展開のところでヒロインが『知らない人を信じるなって言われた』、『私に呪いをかけてどうする気!?(鬼太郎に向かって)』と突然錯乱、ちなみにこの前に一反もめんに乗ったりカラスに乗ったりしてます(知らない人信用しないなら一反もめんに乗るか?)。それを聞いて『あぁ・・・・この娘はフィクション(露骨に製作者の都合で動かされている)なんだ』それ以降何を言おうが彼女の言葉に心が動かされる事はありませんでした。 あと、話の展開に『実を言うと・・・・』『真実を教えてやろう!』が多すぎ。もうギャグですよそのセリフ。 製作者の都合の良い様に動くキャラと意味不明な展開、後半は気持ち悪くなってセリフだけ聞いて目は閉じていました。 監督と脚本家、もし次回作に参加するならADになってください。ぬらりひょんを出したからって全て許されると思うなよ! ただ、おかげでBGMの出来の良さに気付く事が出来ました(+2点) 鬼太郎ファンなので次回作は出て欲しいです。堤監督は『20世紀』で忙しいので大友さんが監督をしてくれると嬉しいかな。ヒロインはユメコちゃん熱望! 激しくDVDでの観賞をお勧めいたします。 [映画館(邦画)] 4点(2008-07-13 00:32:33) |
104. 相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン
《ネタバレ》 TV未視聴で恐縮ですが、映画館まで足を運んで高い金払ってつまらない映画を見せられた場合、メタクソに批判する事にしているのであしからず。 TVで当った作品をでかく(映画化)したが、スタッフに能力が無くて失敗した良い例。 日本政府が昔しでかした過ちを世間に発表したいがための犯行だったのだが、最初に殺された三人の殺害動機は『TVでムカツク発言をしたから』と最低の理由。水谷さんとも謎解き合戦をするが、理由が不明。自責の念があるわけでもなく、そのせいで警備を強化させて結局犯行失敗に、馬鹿としか言えない(この愚行を西田敏行にやらせた事が余計腹が立つ)。犯人の潜伏場所も、犯人の友人の妹の『昔兄と一緒にアルバイトをしていた倉庫があるので・・・』と、伏線もクソもあったものではないし、ソコに行く女の子の行動理由も、実際ソコに潜伏する犯人の迂闊さも理解不能。犯人は自決して自爆しようとするが、なんでそんな事をするのか、自分達の犯行目的から日本政府の陰謀を暴露しようと思うのなら証拠が多いほうがマスコミも注目するのでは?しかも、爆発で警察の注意を引けた(そうしようとしたのか不明)ワケでもなく、理解不能。水谷さんは古畑任三郎みたいなキャラかと思っていましたが、会話の半分近く無駄に絶叫しており、むしろ担当の相方より騒がしく(やはり映画ということでアガッているのだろうか?)、『え~こんなキャラだったの?』とゲンメツ。肝心の相方も、女の子を爆発して崩れる可能性もあるビルに置き去りに、オイ!外まで連れてけ!!まだありますが容量の関係で割愛、そんな感じでテンションを地下うん百メートルまで沈められた状態から長々と続くお涙頂戴話。セリフに人間味も皆無で、歯の浮く薄っぺらいセリフを並べられもはや喜劇。しかも、こんな大事(?)を起こしても結局日本政府の陰謀を暴いたのは、金の力で情報を手に入れた女性議員。なんじゃそりゃ、だったらこの議員の話映画にしろよ。 マスコミも、ゲリラに拉致された日本人の迂闊さを責めていたが、いざ殺されたらパッタリと報道を中止してるが、何故日本政府を問い詰めない?西田さんもアホな(色んな意味で)犯行する前に、マスコミに日本政府の陰謀を話せば食いついてくれたんじゃないの? とまぁ、とにかくお粗末極まりない駄作映画。TV未視聴と言う負い目もあるので1点のところ2点にしました。 [映画館(邦画)] 2点(2008-05-03 23:56:00)(良:3票) |
105. ルパン三世 ヘミングウェイ・ペーパーの謎<TVM>
《ネタバレ》 映画含めた長編ルパンでは一番好きな作品。 他の作品と違い、最初ルパンが第三勢力的なポジションで、ヒロインとのんびり情報を集め、後半はちゃんと主役的活躍を見せてくれたりと、話のテンポが非常に自分好み。 おなじみ三人の協力関係も場面により変化するが、序盤宝探しに非協力的だった五右衛門と断られたルパンも不仲かと思ったら、次元の仇討ちには参加しようとしたりと仲間意識は健在な所を演出してくれたのは嬉しい。 お宝も、もしルパンが持ち帰っていたら島を荒らした悪者と同じになってしまうし、だからと言って金銀財宝を持ち帰らないのにも違和感がある的板ばさみを見事解決している。 そしてなんと言っても!!ラストシーンが最高。 ラストの余韻を感じさせながら会話しつつ、最後に『また会おう』的な冗談を飛ばすルパンに対し、序盤恐ろしくトゲトゲしてたヒロインが『待ってるかもしれない』と微笑み、ルパンが照れたように笑う。そんなルパンにマリアがそっとキスる・・・・・・・・カッチョイイッ!!たまんなくカッチョイイ!しかもBGMもめちゃイカス!!カリオストロを『少女との別れ』とすると、こちらは『大人の女性との別れ』とでも言えばいいのでしょうか。間違いなく私の中のルパン至上屈指の名シーンです。 悔やむべきはとっつぁんの扱い、ちょっと出番少なめ『不二子!金貸してくれ!!』は好きなんですけど。 あと最後の五右衛門推しはナイス。『リラックスした状態での一撃こそ至高の一撃』と言う武道の基本の大切さを教えてくれます、ついでに飛行機の中でそれを大事そうに持っているのも実に微笑ましい。 [地上波(邦画)] 9点(2008-05-03 01:29:18) |
106. 劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者
《ネタバレ》 TV版は全部見ていませんが、一応内容はわかる程度の予備知識は持っていました。 CCさくらやガンダムW・エンドレワルツのように後日談的な作品は大変好きなので見てみました。 確かに画や音楽は素晴らしくも、肝心の中身がさっぱりな上、わかった部分もあまり面白くありませんでした。 最初の導入部分は楽しかったのですがそこに尺をかけすぎたのか、アクション部分のつまらなさと短さ、後半はめまぐるしい(悪い意味で)展開とラストバトルのあっけなさに拍子抜けしました。 おまけに、全体的に暗い雰囲気が続くため見ていても『楽しい』と思えることが無く、終始憂鬱な気持ちになってきます(昔のエヴァ映画ほど凄くありませんが)。 オリジナルのヒロイン(?)は後半完全に空気(と言うか話に絡んでこない)になる。確かに兄弟が一緒になれたのはいいが『あっちの世界』に行ってしまった(しかももう戻れない?)ので、ウィンリィは半未亡人状態に。原作のヒロインに対してこの扱いはあんまりな気が・・・・・エド達もその事を気にしているように見えませんでしたし(白状者め!)。 やはりラストのラストなんで、『全員ハッピーエンド♪』で綺麗に終わらせて欲しかったです。 そんな感じで、ちょっと辛めの5点、そこから個人的にアノ血の表現はいただけなかった(全く流さないのも問題だが、あそこまでグロくやられても気分悪い)ので-1の4点です。 [DVD(邦画)] 4点(2008-01-13 01:11:27) |