1. さよならの朝に約束の花をかざろう
《ネタバレ》 ファンタジーの中で長命な種族と人間の「親子愛」を描いた美しい作品でした。 吉田明彦さん原案のキャラクターを見事に映像化しており美術・音楽共に素晴らしく、 人物の細かい動きや工業都市の背景などはつい見入ってしまいました。 長き時を生きるマキアとエリアルの関係は普遍的な愛があって感動的なのですが、 いかんせん世界観といいますか、全体的につくりが雑で説明不足なのも相まって作品にのめりこめませんでした。 特に終盤のマキアのシーンは瞬間移動でもしてるのかと思うほど不自然で笑ってしまいました。 加えて登場人物の行動が突飛でイマイチ感情移入できません。枚挙にいとまがないので指摘する気も起きません。 肝心の親子愛も幼少時の美しい思い出がほとんどで、マキアとエリアルの関係をもっと掘り下げる必要があるように感じます。 これはもっと尺を長くするか、構成上いくつか他のシーンを端折ってでももっと描いて欲しかったです。 クリムの製作者にとって都合のいい狂人設定も可哀そうで仕方なかったです。 監督が見せたいシーンを見せるためだけに作られた脇の甘い作品であるように感じました。 [映画館(邦画)] 3点(2018-03-31 21:27:06) |