1. 花の影
クリストファー・ドイルだから観れたのか、それともドイルでなければもっと観れたのか。 7点(2003-05-17 17:25:57) |
2. さらば、わが愛/覇王別姫
惜しいなァ・・・、いい物語なのに。 深み、官能、広がり、それら全てが映画的感動に到達する前で留まってしまっているような感覚。 ひとつの厳しい世界、時代、恋愛を描いて見事なんだけど、例えば溝口健二の諸作と比較すると、どうしてももどかしさを感じてしまう。 カイコー監督の才能とその限界の両方を観てしまうような作品。 7点(2003-05-17 17:18:45) |
3. 變臉~この櫂に手をそえて~
驚いた。まるで加藤泰の映像のように画面のすみずみまで創り手の情感が溢れている。 中盤から後半にかけてあらすじを追う作りになってしまったのが如何せん残念だが。 しかし最後に少女が「おじいちゃん」と呼びかけるその一言に胸かきむしられる。 日本のプログラムピクチャーの最上の一篇にも相通じる美しい小品。 8点(2003-05-17 15:47:42) |
4. 秋菊の物語
全篇にわたる「笑い」のセンスの見事さ。これほど真面目に人を、社会を描きながら、いちいち笑わせられ度々胸をキュンとさせられる。例えば都市で秋菊が義妹と一瞬はぐれた後のシーンは心底胸を突かれる素晴らしさだ。 こんなに軽いタッチの作品なのに。 緻密な計算や構成力の果てに、まるで偶然が重なったかのような奇跡的な美しさをもった映画だ。 10点(2003-05-15 23:15:41) |
5. 花様年華
男女の恋愛の行動を人に伝え、見せるのは簡単なことだろう。しかしその心の密度を伝え、現わすのは至難のわざ。この作品にはその空気の密度がこぼれ落ちんばかりで、惹きこまれる。 8点(2003-05-14 18:42:19) |
6. 紅夢
伝説で聞いた大女優や、リバイバルで魅せられたスターではなく、初めてリアルタイムで圧倒させられ魅惑された女優コン・リー!演技・演出・撮影など、映画の魅力すべてがあふれ出す傑作。 9点(2003-05-14 18:26:28) |