1. ゴージャス
その場その場の思いつきで行動する単なる自己中を奔放という言葉でごまかすタイプのヒロインはあまり好きにはなれなかったものの、なかなか面白かった。映画の中のジャッキーと言えば、やはり悪をやっつける、誰かを助ける、仇を討つ、という自分以外のもののために闘うヒーローなわけで、またそんなジャッキーが好きなんですが、本作ではほぼ100%自分のために闘っている。これはとても珍しく、かつ貴重なジャッキー映画だと思う。そしてだからこそ、ライバルとの最後の語りのシーンが、単なる寛容の行為ではなく等身大の主人公の素直な感情表現として光って見える。これはヒーローとしてのジャッキーに執着しなかった監督の演出がうまかったのだろう。ヒロインの母親の含蓄ある言葉からも、監督の感性の豊かさが伺える。唯一ダメだったのは、格闘シーンが何かダラダラしてて飽きたこと。本物の闘いは間合いを計るのが当たり前なんだろうけど、さっさとやってくれと。 8点(2005-01-23 00:29:32)(良:1票) |