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鉄腕麗人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2594
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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1.  トロール 《ネタバレ》 
北欧の寓話に登場する“トロール”が、現代のノルウェーに出現してパニックを引き起こすというプロットを半笑いで見ながら、一体どんな映画だと懐疑的に鑑賞を始めた。 が、割と早々に本作の立ち位置は判明する。 ああ、なるほど、これは北欧ノルウェー産の“怪獣映画”なんだなと。  想定外に真っ当な怪獣映画であったことは、嬉しい驚きだった。 「ゴジラ」シリーズをはじめとする日本が誇る特撮映画を愛好してきた者のとしても、本作には充分に楽しみがいのある“特撮精神”の心得があり、日本の特撮に対するリスペクトも存分に感じられた。 無論、本作そのもののクリエイティブに特撮技術が用いられているわけではないけれど、きっとこの映画の制作陣は、日本の「ゴジラ」や、ハリウッドの「キングコング」を愛し、憧れているのであろうことはしっかりと伝わってくる。  そういうリスペクト精神を前提として、北欧の寓話や神話ではお馴染みの“トロール”を、未知なる巨大生物として描き出し、ノルウェー産怪獣映画に仕上げてみせたことはユニークだったし、独自性のあるエンターテイメントを生み出していたと思える。  また、個人的には、おそらく初鑑賞だと思われる“ノルウェー映画”に対する新鮮味も感じられることができた。 どこまでリアルなのか分からないが、ノルウェーの国防総司令部的な施設が洞窟を利用した秘密基地みたいな場所だったり、広大な自然環境や、公用語であるノルウェー語の響きの新鮮さだったりと、随所に垣間見える“お国柄”が、なかなか馴染みの薄い国の映画らしくで印象的だった。   ストーリーが収束する最終盤に至るまで、独特の雑多感も含めて楽しい映画だったことは間違いないし、最後の最後まで自分の中での高評価は確信されていた。 が、しかし、最終的な物語の帰着と、登場人物たちの言動の描かれ方が、ラストあまりにも残念だった。  人間のかつての蛮行や、現代の人間社会の自然破壊に起因して、目覚め、怒りの進行を展開するトロールが、太陽の光を浴びて絶命するクライマックスの展開自体は極めて良かった。 それは、「ゴジラ」や「キングコング」など、怪獣映画史の数々の傑作を踏襲するものであり、王道的とも言える描写だったと思う。 だが、それを目の当たりにした人間たちの描写があまりにもお粗末だった。 大怪獣の悲しい最期を見て、人間たちが自分たち自身の過ちを認め、悔い改めてこそ、映画的な余韻が深まるというものだが、本作のノルウェー人たちはそういう感情がほぼ皆無で軽薄に見えて仕方がない。 せめて主人公だけは、浮かれる人々の中で、悲しみに沈むなり、虚無感を感じるなりの描写で終わってほしかった。  そういう人間たちの情感も“お国柄”と言ってしまえばそうなのかもしれないが、もう少しで愛すべき怪獣映画として記憶に残りそうだっただけに、ラストの数カットのせいでそうならなかったことが、ただただ残念だ。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-12-24 17:45:53)(良:1票)
2.  ヘッドハンター(2011)
限られた時間の中で限られた数の映画を見続けて何度も感じてきたことだが、こういう決して有名ではないけれど間違いなく面白い映画の“情報”を得ずに、見過ごしたまま人生を終えてしまうことを考えると、ゾッとせずにはいられない。 そして、某ラジオ番組における某映画評論家の紹介で、このノルウェー映画の情報を知り得たことを幸運に思わずにはいられない。  企業間の“ヘッドハンティング”の仲介を生業にする主人公。潤沢な資産と名声、そして美しい妻を持つ彼は人生の成功者に見える。 しかし、そんな男が抱える“コンプレックス”と“裏の顔”を発端とし、突如として“ヘッドハンターたち”による壮絶なサバイバルゲームが繰り広げられる。  まず述べたいのは「娯楽映画」としての完成度の高さ。 決して難解でもなければ、大風呂敷を広げるわけでもないシンプルなストーリーの紡ぎ方が巧い。 笑えるシーンも、バイオレンスシーンも極めてバランスよく配置され、それぞれ馬鹿らしくなりすぎず、凄惨になりすぎない絶妙な平衡感覚でエンターテイメントのラインを渡り切ってみせる。 ストーリーがシンプルな分、ほんの少しバランス感覚を違えると、まったく違った印象の映画になってしまっていたかと思う。娯楽映画としての最良のラインを導き出した“つくり”は、見事としか言いようがない。  そうして描き出される映画の顛末の巧さがまた素晴らしい。 単純な“巻き込まれ型”のアクションサスペンスで終わるのかと思いきや、クライマックスでは主人公の男の虚栄心を抱いた悲哀をきちんと描く。妻を愛するが故に己を偽り続けた主人公が心情を吐露する様は、“普通の男”の一人として思わずグッとくる。  公私においてどん底まで落とし込まれ、心身ともにあまりに大きなダメージを受けた主人公が、「証拠を消さなきゃ」と力なく言い妻の元から逃げ出したように見える「巧さ」。 そこから見せる小気味良い展開と、「それで満足だ」というラストの主人公の表情が爽快すぎる。  低予算で作られた地味なノルウェー映画であることは確かだ。 ただし、きっと50年後も「面白い!」と言われるだろう傑作。
[DVD(字幕)] 9点(2012-12-12 23:10:35)
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