1. ザ・イースト
《ネタバレ》 映画に娯楽を求めちゃう私にとって、こーゆー作品はどうしても評価が低くなりがち。これは完全に好みの問題です。 薬害、公害を引き起こす企業に制裁を加えるザ・イースト。そこに潜入し、ザ・イーストの調査、監視をすることで企業を守る民間警備会社。主人公のジェーンはザ・イーストに潜入するも、彼らに感化され、その思想に一定の理解を示すようになってしまう。その一方で、『目には目を』というイーストの基本理念には強い抵抗感を露にします。『ミイラ取りがミイラになる』みたいな単純な話でもなさそうです。 それが証拠に、ザ・イーストに協力する一方で、自社にはしっかりイーストの情報を報告する。彼氏と仲良くする一方で、イーストのボスとねんごろになってしまう。そんな状況がずっと続くわけですから、ちょっと疲れてしまうのです。 メインストーリーと関係のないシークエンスで結構尺を取っちゃったり、その一方で説明不足な部分があったりと、決してバランスやテンポが良い映画とは言えません。 全員が拘束衣に身を包み、口でスプーンをくわえ、隣の人に食べさせてあげるシーン。このいかにもな思想集団的発想、自分達以外のものを否定する雰囲気がカンに障る時点で、自分とこの作品は合わないと思いました。 [DVD(字幕)] 5点(2020-10-04 02:04:12) |
2. サブウェイ123 激突
《ネタバレ》 思っていたより面白かったです。ここでの評価が低かったので、どうかなと思っていたのですが。 オリジナルがあってこその低評価。なるほど。どうしてもリメイク作品は厳しい目で見られがちになるものですから、多少低評価になるのは致し方ないかもしれないです。 パニックムービーとしてもクライムムービーとしても及第点。これ単体で見れば悪くない作品じゃないでしょうか。 演出がパワー不足なのか、やや盛り上がりに欠ける気はします。ですが最初からずっと、それなりの緊張感を絶やすことなく、最後まで楽しませてくれます。 私怨をはらし、利益も追求する。激情家に見せてその実計算高い。そんなクレバーな人物を流石の演技力で魅せるトラヴォルタ。 一方、一般人でありながら、存在感のある主人公を見事に演じていたデンゼル・ワシントン。 この2人が主演を務めたからこその面白さもあるかもしれません。 面白けりゃなんでもよい私にとって、この作品とは相性が良かったみたいです。 唯一難点を挙げるなら、暴走する無人列車そっちのけでライダーの追跡をしちゃうガーバーはキャラに合っていない気がしました。違和感を感じます。人命最優先ではなかったのでしょうか。だったらすぐ本部と連絡をとって状況を説明するのが先決ではないかと思うのですがね。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-09-19 09:07:49) |
3. サンシャイン 2057
《ネタバレ》 今、何が起こっているのかがとてもわかりにくい。複雑な設定。難しい専門用語。細かいカット割り。なんだろう、終始ごまかされているような印象。 とは言え、とは言えですよ。やはり『宇宙』というものに憧れる身としては、この映画にはそれなりの『畏怖』や『浪漫』を感じずにはいられません。でも宇宙やら、それ関連のSFに興味が少しでも持てない方は最初からお断りといった趣。万人向けでもなければエンターテイメント作品とも言い難いでしょう。 後半になるにつれ、サスペンス色が強くなります。終盤は完全にホラー。ピンバッカーについてはボロクソに叩かれていますが、彼の登場でこの作品の娯楽度は上がった気がします。 小難しい話はちょっと・・・。哲学的な話はちょっと・・・。宗教は論外。という私は、『単純なワクワク』『単純な恐怖』を求める庶民代表。ピンバッカー登場によるスリラー演出は嬉しい展開です。 かといって、この映画自体が面白いかと言われれば微妙。そもそも、『予定の針路を勝手に自分たちの判断で変更して、その結果全滅しちゃう』なんてパターンは、私が一番嫌いとするところ。小難しい居丈高な物腰の作品のわりに、そーゆーところはホラーあるあるなんですね。なんだかなあ。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2019-10-30 07:34:59) |
4. ザ・ターゲット(2002)
《ネタバレ》 クリストファー・ランバート演じるヒットマン兼ガードマンのアレックス。 アレックスに身辺警護を依頼する会計士ロバート(デニス・ホッパー)。 二人の間に次第にビジネスの関係を超えて生まれてくる友情。 そして何を考えているのかわからない凶悪な犯罪者と、その信者たち。 さらには、アレックスとロバートの過去には、思いがけない接点があった・・・! と、ここまで面白くなりそうな素材が揃っているのに、中盤以降の中だるみが尋常じゃないですね。 序盤は良かったのに。途中で監督が変わったのではないかと思うくらいの路線変更です。 ピークはロバートの娘を救い出すシーンまでで、それ以降はクライマックスも含め、すべて蛇足に思えます。 唯一良かったのは、ロバートが過去の贖罪をアレックスに打ち明けるシーン。ここは良いですね。 ただ映画としては尻すぼみが酷くて、とても面白いとは言えない代物に。後半になるにつれてテンポが遅くなる作品って嫌いです。 最初からドラマとして見ていれば、『ドラマの割りにアクションに力が入っていて・・・』と、評価が高くなったかもしれません。 ですが、パッケージを見る限り、ごりごりのアクション映画にしか見えません。 アクション映画として見ちゃうと・・・。そして凶悪犯、石投げるだけかーい。 [DVD(字幕)] 5点(2017-01-23 15:00:46) |
5. ザ・コミットメンツ
《ネタバレ》 ジミーとデレクとアウストバンの3人でスタート。オーディション。スカウト。一人、また一人と集まるメンバー。始まるバンド活動。そしてライブ。 一人ひとりが実力があり、魅力があり、しっかり個性があるのが良いです。これだけ登場人物が多いのに、全員をはっきり覚えたのは初めてかもしれません。 バンド系ではお約束かもしれませんが、とにかくケンカが多い。そのケンカの理由も高尚ではなく、つまらないものばかり。そこがまた良いです。リアルです。見ていていらいらはしますけど。 最初からジョーイのことはうさんくさいと疑っていました。なのに言っていたことは本当でした。ジミーが最後に大物ミュージシャンに道を聞かれたシーンは、予想外で驚きます。このちょっとしたサプライズも良いです。 一番良かったのは、これだけガチャガチャしているバンドなのに、最初から最後まで、お客さんのうけがずっと良かったところ。このバンドの可能性はずっと示されています。でも、成功していたとしても、このバンドメンバーが解散するのは時間の問題だったのでしょう。 良い映画です。 [DVD(字幕)] 7点(2011-11-06 16:39:50) |