1. ハリー・ポッターと秘密の部屋
原作は未読なので何とも言えないのですが・・・。前作を見て「何で評判高いんか?」と疑問に思った私としては,さらに前評判高かった本作に期待はしていたんですよ・・・。周りはみんな面白かったって言うし,職場じゃ3人も発売日にDVD買ったし,スピルバーグの最高傑作とまで言われるし・・・。面白かった,良かった,と思われた方には申し訳ないですけど,私としてはスピルバーグ及びウィリアムス堕ちたり,としか言いようがないのが残念です。肝心のところで魔法使わず逃げてばっかりだし,鳥が飛んできて助けられたんじゃスリルが足りません。やはり「1941」「レイダース」「E.T」あたりをピークとして,せいぜい「太陽の帝国」辺りまででしょうか。「シンドラー・・」も「プライベート・ライアン」も?たったし・・・。 4点(2003-06-08 22:05:01) |
2. ハノーバー・ストリート/哀愁の街かど
≪ネタバレあります≫↓DVD出とりましたので,約20年ぶりに見ました。79年作品だから「スター・ウォーズ」の2年後にして「レイダース」の2年前か。ハリソン・フォードのえらく若くて細いことに驚嘆。そして何より英国紳士然としたクリストファー・プラマーにも頷くしかありませんでした。唐突に出会って,すぐにできちゃって,そのまま寝ちゃって,と随分手回しの良いこと,などと突っ込んでいるうちに,いよいよ後半へ。1943年冬ということは,Ddayの半年まえだから,当然制空権はドイツにある訳で.フランス上空で降下したら助かる訳ないだろ,まして,リヨンのゲシュタポ本部に潜入なんて・・などと思っていたら,書類奪回から抗独レジスタンスとの合流まで,緊迫感溢れる展開に思わず手に汗握ってしまいました。ま,恋愛モノとしても戦争映画としても中途半端,なんて声も聞こえてきそうですが,僅か2時間にぎっしりと凝縮された名画のエッセンスに,思わず合格点です。張りぼてっぽいけど滑走するB25,ツェンダップやBMWに似せたドイツの単車に側車。Sdkfz251とか同247(「遠すぎた橋」にも出ていた張りぼてでしょうが)とかキューベルワーゲンにヘッツァー駆逐戦車(もとい,マズルブレーキ付いていたのでスイス陸軍のG13,「コレリ大尉のマンドリン」のやつとは微妙に違っていた??もっとも43年にフランスにあったかどうか・・・)。などなどマニアの心をくすぐるこだわりや時代考証も十分。WWⅡを背景にした恋愛ものと言えば,古いところじゃ「哀愁」とか「地上より永遠に」,最近じゃ「パール・ハーバー」なんて作品が出てきますが,私としてはこれがトップです。ロンドンの街並みを忠実に再現したというオープンセットも,"シティ"のクラシカルな雰囲気を伝えて十全だし,当時っぽい車両もたくさん走っています。ジョン・バリーの音楽も少々甘党だけど聴き映え十分。これに比べると,「トップガン」だの「パール・ハーバー」なんて絵空ごとにしか思われません。これは,本当にお薦めです。女優さんがちょい老け顔で(失礼!!当時25だったそうです),タイプじゃなかったので-1点(こんなことで引くなよ,と言われそうですが・・)。 9点(2002-11-18 21:10:26) |
3. ハリー・ポッターと賢者の石
う~ん,期待して見たんだけど・・・。個人的にこうした英国風のファンタジーは好みである筈なんだけど・・。エピソードが多すぎて細切れなのかな?今イチ浸りきれずに終わってしまった感は否めない。「ネバー・エンディング・ストーリー」(こりゃドイツか)や「ドラゴン・ハート」はもっと熱中できた気がしたけど・・。J・ウィリアムスのスコアはちょっと饒舌すぎるか? 8分ものエンド・クレジットはさすがにちょっと食傷,という感じだった。 6点(2002-06-16 17:36:30) |
4. 8月の誘惑
ローレンス・オリビエやアレック・ギネス亡き後の英国俳優の重鎮とも言うべきホプキンスのプロデュース作品。映画界の話題に極めて疎い私が,たまたまレンタル屋で見つけたDVD。「ほお!我が敬愛する”サー”がこんな作品を!」と吃驚しました。ま,かなうことのない老いらくの恋の話でしたが,サーの演技はむしろ滑稽さが漂い,妙な味わいがありました。「日の名残」は勿論,「羊たちの沈黙」や「マスク・オブ・ゾロ」とは打って変わったような芸域の広さはさすが,と思わせますが,少々退屈だったかな,とも思いました。作曲も担当ということでした。旋律線をかいただけかもしれませんが,夏の終わりのウェールズの風光と微妙にマッチした曲想で,往年の英国音楽の伝統的なスコアで聞き映えがしました。思わず,ウェールズに行きたくなったくらいです。 6点(2002-05-23 19:55:30) |
5. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
いろいろな意味で凄い,否凄すぎる作品。今となっては,過去となってしまった東西対立の時代を背景に,異様なまでの緊迫感とブラックな笑いが一貫しており,一時たりとも弛緩の瞬間がない。恐るべきキューブリックの手腕,そしてピーター・セラーズの怪演(一人三役!)に快哉,といったところか。それにしてもモノクロ映像が克明に捉えたB52のコクピットのメカニカルなディテール。外側にバイザーの付いた当時のジェットヘルが何とも懐かしい。ラストシーンは,このブラックコメディの白眉であろう。思わず「やっちった~」と叫んでしまった。 9点(2001-11-07 19:44:18) |