21. ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン!
《ネタバレ》 丁寧さと馬鹿っぽさを併せ持った脚本の見事さと、全速力でダッシュしつつも軽快な演出テンポのよさ、UKロックを主軸においた音楽センス、どれもとっても素晴らしい。 ミステリ、馬鹿ポリスコント、ちょっとした友情劇らを、破綻させず同時に楽しませるという器用な力技に、ただただ感服。 [DVD(字幕)] 9点(2009-10-05 04:10:46)(良:1票) |
22. アレックス・ライダー
子供向けスパイムービーとして、それなりに楽しめる。とりわけドニー・イェン監修の殺陣が、嬉しい。蛇足だが、音楽担当の「アラン・パーカー」って、「エンゼルハート」の監督と同姓同名のヒト?と、おもった。 [DVD(字幕)] 6点(2009-09-28 03:37:05) |
23. マインドハンター
《ネタバレ》 ベタだが飽きないこの手の設定と、人物配置が見事。鑑賞側も展開を読もうとするが、その展開にあしらわれていく快感が面白い。私は「ヘビースモーカーの女」が怪しいと思ったけどね。しかし、吸うと強酸が発生するタバコなんて、一体タバコに何を仕込めばそんな事になるんだろう?ヘビースモーカーの私としても、他人事ではないトラップだなあ、と、感じた。 蛇足ながら、同じ脚本をウェス・クレイブンあたりが監督したら、また毛肌の違う作品になったんだろうなぁ、と、思った。 [DVD(字幕)] 7点(2008-07-30 15:43:50) |
24. エイリアンVS. プレデター
岡本喜八の「用心棒対座頭市」でも感じたことだが、映画ってつくづく足し算が利かない。細かいツッコミは野暮なんで省くが、然して期待しなけりゃそこそこ楽しめるかも? 「宇宙トカゲ」呼ばわりだったエイリアンや、とんだフェミっぷりを魅せたプレデターの、次回作での立ち位置が気になるトコロですね。 個人的に「別作品対決モノ」は初めて(用心棒対座頭市を除く)観たのだが、これを機に「ジェイソン対フレディ」や「マジンガーZ対デビルマン」なんかも、観てみようかな、と、思った。 [DVD(字幕)] 5点(2008-07-22 22:16:16) |
25. 転々
大学八年生のオダギリ、廃業した借金取り三浦、等々、キャスティングのセンスがイイ。今回は小コント的な笑いとストーリー展開のテンポがイイ具合にマッチしていた。「狙っている」のか「狙っていない」のか、よくわからない中途半端な抜け具合が、面白かった。爽やかなラストが見事で、鑑賞後にじんわりとしてしまいました。 三木作品の中では傑作といってもイイのでは? [DVD(邦画)] 8点(2008-05-04 00:15:35) |
26. ハンニバル・ライジング
ハンニバルのサイコさは際立っていたが、インテリさに欠けていたような気が。和風テイストも、ちょっと邪魔かな?とも。しかし、ハンニバルの人間描写は素晴らしい。G・ウリエルの切なげ怒サドな雰囲気も、面白かった。 [DVD(字幕)] 6点(2008-04-23 01:19:20) |
27. ダイ・ハード4.0
ヘリの無免許運転や戦闘機チェイスなど、ちょっと悪ノリし過ぎた感もあるが面白かった。ロック古典を「ダセえ」と一蹴するハイテク世代のセリフと「CCRの良さも解らねーとは…」と嘆くローテク世代のセリフが、印象的。 [DVD(字幕)] 7点(2008-03-29 18:15:47) |
28. ミッドナイト・エクスプレス(1978)
《ネタバレ》 冒頭は主人公の「いかにもアメリカ~ンの田舎者」的なノンキさと、空港内でキョドキョドとしている浅墓な無計画振りに呆れ返り、大の大人がパパンに泣きつく未成熟さにイライラしした。彼に「自業自得」と「郷に入りては郷に従え」という発想がないのか。路上でゴミを捨てただけで何百ドルもの罰金を科す国もあれば、何百台もの自転車を窃盗した12歳が死刑になった国もあったりする。ハシシの密輸(不法所持)が5年程度で済んで良かったじゃねぇか。しょうがないと諦めやがれ!と、加虐的な観方をしていた。 しかし、理不尽な量刑が追加された中盤辺りでガラリと雰囲気が変わり、主人公の人間性が乱暴に削げていく描写に息を呑んだ。やっぱりA・パーカーは一筋縄ではいかない。ラストの呆気無さと、解放され、徐々に変貌していく主人公の足取りと後姿は実に印象的。 しかし、この作品のテーマは「自由を侵すべからず」というよりかは「外国で犯す犯罪には気をつけるべし」と、思うんですけどね。 [DVD(字幕)] 7点(2008-01-22 01:40:27) |
29. ルネッサンス
可もなく不可もない平凡な物語のSF作品ではあるが、やはり「かつてない映像体験」という謳い文句は眉唾でなく、「白と黒(1と0)」で終始された美術センスは圧倒的でした。が、後半につれてその圧倒的な映像美にも飽きてしまい、やはりスキルはスキルでしかないのか、と、感じたのも、事実で。 そして、主人公カラスが「高倉健」に似ていると思ってしまったのも、残念といえば残念。 自分でここまで苦言を呈していながら、やはり高得点を付けざるを得ない…と感じてしまった作品も珍しいか? [DVD(字幕)] 8点(2008-01-10 16:11:14) |
30. スイミング・プール
《ネタバレ》 正調ミステリを勝手に期待して半身をかわされた編集人のラストに、何となくシンクロしてしまいました。しかし、南仏の美しさや、扇情的でありながらギリギリ下品にならない展開、各々の演技の素晴らしさがキラリと光る。枯れるのはまだ早いイギリスの中年ミステリ作家と、オトコの趣味がイマイチ悪い奔放なダメダメ女の織り成す化学反応が、見事。 [映画館(字幕)] 7点(2007-11-22 00:32:22) |
31. ツォツィ
ベタ過ぎるとも思える物語ではあるが、登場人物の人間臭さや慈愛に満ちた視線、ラストの締めくくりの品の良さが際立つ。演技も見事。「南アフリカ」という舞台装置の勝利なんだろうか。音楽が少し格好良過ぎていてちょっとミスマッチかと思わせたが、そんなに気にはならないかな?と言う程度の違和感か。そういえば蛇足だが、「アフリカ」と言えど南半球南端の気候は寒く、山岳地帯では降雪もするのだと言うことを、思い出したり。 [DVD(邦画)] 7点(2007-10-15 22:07:38) |
32. カオス(2005)
脚本は結構イイ感じで私好みなんですが、カロリー高いだけに健康的とはいえないアクションのジャンクさが正直しんどい。しかし、キャストや展開のテンポはイイ感じ。二重底ミステリとしても、うれしい誤算というか。 [DVD(字幕)] 7点(2007-06-14 01:26:37) |
33. 0:34 レイジ 34 フン
《ネタバレ》 物語の状況把握に脚本を頼らないセンスと、ラストシーンの「ホッ」とさせる遣り口ナド、頷かせる所も多々あるんですけど、やっぱしイロイロと空腹感を感じさせる作品なのも事実。地下鉄というロケーションに大した魅力も感じられないし。てか、地下鉄利用客が激減するほどの超恐怖!でもないしなぁ。日本人である私が英国の地下鉄の歴史(確か百年超えてましたっけ?)を踏まえられなかっという点も、あったんでしょうが、ねぇ。英国英国した感じ(ホームレスが若い所とか、何でも硬質で古そうな感じだとか)は個人的にスキなんですけど。 病院(?)にあった鉄琴を演奏する玩具が、一番不気味で怖かったなぁ。 [DVD(字幕)] 6点(2007-03-14 23:04:18) |
34. ナイロビの蜂
社会派×映像美×ロケ地の豪華さの匙加減が堪らなくイイ。監督はラテン野村芳太郎?否、安易に泣かせないストイックさも、やられたーといった感じ。一筋縄でない。ティッシュやらお茶の水分補給等々、こっちは泣く準備万端(というか配給会社のコピーに騙された感じ)だったのに。ウカツ。テッサという名前、頭の中でフグの薄造りを彷彿してしまう私の頭の中の変換装置も、これまたウカツ。 [DVD(字幕)] 9点(2007-03-13 01:31:05) |
35. 悪夢の破片
アンヌ・パリローって、いいなぁ…とポケーっと観てるうちに夢見心地…(寝てないですよ?笑)でした。 ウィリアム・ボールドウィンと夫婦ってのは、何か嫉妬した。そんな言いがかりしか出てきませんね。夢のお話を面白くするって結構難しいし、少しズルイくなるし、この作品にはそういう引力的なものが弱め。5点の内、アンヌに3点かな。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-03-04 00:12:44) |
36. ジャーヘッド
《ネタバレ》 「20で入隊のサインなんかしたのが最大の間違いだった!」と吼えるシーンと突然中止になった射撃命令に対してキレるシーンが何とも可笑しい。可笑しいけど現実であり、悲しいけど救いもない。ついでに言わせてもらうと、同情もできない。戦争に加担することの難しさと空しさについて考える機会には、なったと思うが。それにしちゃチョッとタルいか。 [DVD(字幕)] 5点(2007-01-25 13:38:44) |
37. RIZE ライズ
ダンス=日常との戦い、という図式は、この平和極まりない極東在住の私にも何となく、理解できる。舞踊やクラシックバレエ等がそうであるように、まやかしでも誤魔化しでもなく彼等のダンスも「アート・芸術」なのである、と、思う。一過性のブームにない情熱。理解できるし指示したいとも思うし、何といってもカッコイイ。街中で夜な夜な集っては延々とダラダラと練習しているかのようで身内スキル披露に明け暮れているだけのエンタテイメント性の欠片も無く情熱もへったくれもないエセダンサー達は、正座して観てみてみ。と、思ったりもする。ドキュメンタリとしては独り善がりで俯瞰されてない分ちょっとパフォーマンスに寄り過ぎてズルさなんかも感じたが、こういう作品はやっぱ貴重なんですよ。甘めの点数。 [DVD(字幕)] 8点(2006-12-22 04:34:17) |
38. ホテル・ルワンダ
こういう作品を見る度に、安っぽい涙を流して感動に浸り、何事もなかったかのように観終え、チャンネルを変える。それじゃ駄目なんだ。色々考え、学び、行動するべきなんだろうなぁ。自分の無精加減が嫌になる。こういう「無精者な自分」に説教されているかのような、作品。しかし、アフリカの武器描写でよく見かける「ナタ」がメイドインチャイナなのは、不覚・不本意にも笑ってしまった。深刻な武器輸出ですけどね。 [DVD(字幕)] 9点(2006-12-15 05:23:53) |
39. ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
《ネタバレ》 先読み出来たと思っていたら、もう半歩先に苦味の利いたラストが!この手のどんでん返しに速攻で引っ掛る未熟者なミステリファンの私としてはこの作品、社会派モノの傑作だと思うのですが、コレ如何に。私自身「たとえ被告がフセインでも死刑には反対派」なわけですが、ああ、こういう本末転倒なアプローチもアリなのかも?と、不覚にも思ってしまいました。A・パーカー監督って英国人だったとは知りませんでした。本人はそのつもりの毛頭もないのでしょうが、勧善懲悪ボケした米国に対する批判と取れなくもない。 [DVD(字幕)] 9点(2006-07-05 07:38:12)(良:1票) |
40. ダニー・ザ・ドッグ
肝心のアクションが及第点をクリアしていない。地下闘技場(?)もショボく、セレブな悪趣味感も無い。普通すぎる。敵キャラが「俺でも勝てるんちゃうか?」と思うほどヘボいのはどうしたものか。アクションだけならセガール映画のほうが一寸上質なんじゃないかな?当のジェット・リーも、その殺陣に納得できてんのかな?カースタントは無意味なまでに格好良かったが。脚本もリュック・ベッソンとは思えないほど薄っぺらく、唐突で、ツッコミ所多いな!な出来。ジェット・リーやモーガン・フリーマン、他の出演陣がイイだけに惜しい。素材はいいが料理人が三流以下の料理店に入ってしまった感じの作品。 [DVD(字幕)] 3点(2006-04-02 17:57:01) |