1. レッド・ツェッペリン/狂熱のライブ
イギリスが生んだ神秘のハード・ロック・バンド、レッド・ツェッペリンの、長年にわたって「公式」とされていた映像である。他の映像記録が発掘され、DVD化されているので、唯一の「公式」映像とは言いがたくなったが、二度の来日公演を体験した方にとって、さらに来日公演を体験することができなかった人にとって、この映像に思い入れを感ずる人は、少なくなかろう。 実際にコンサートが撮影されたのが1973年。それから3年経過しての劇場公開。この間隔の空き具合に、ツェッペリンの実質的リーダー、ジミー・ペイジの、「映像」に対するなみなみならぬ興味を感ぜずにはいられない。やはり、いままで作って来たアルバム同様、「作品」として完璧なものを残そうと言う意図があったのだろう。ツェッペリンの残したアルバムは、そのほとんどが「虚構」と「現実」を行ったり来たりしているが、この映画を観ても、全く同じような感想を持つ。どこからどこまでが「現実」で、どこからどこまでが「虚構」なのか、 観ている人には、簡単に判断がつかないが、そこがペイジの狙った部分なのだと思う。アルバムを作るのと同じように、映像を作ってみせたのだ。本当に素晴らしい才能の持ち主である。もちろん、ツェッペリンそのものが ビートルズと同じく「奇跡」のバンドであり、どのメンバーが欠けてもバンドとして成り立たないのは、言うまでもない事実である。 ついでに言ってしまえば、ご存知巨漢マネージャー、ピーター・グラントの「ゴト師」ぶりも堪能することができる。あくまでも「ついで」だが。 [DVD(字幕)] 10点(2007-11-05 22:50:02) |
2. ロミオとジュリエット(1968)
岩波文庫に原作が入っているので、購入して対比させつつ 鑑賞しましたが、いろいろな場面やセリフがけずられて いるのに気がつきました。もともとセリフに詩的な表現が 多用されているので、本当なら必要なんでしょうけど、 映画の脚本と言う視点からすれば、冗長すぎる部分が 多すぎるための処置だと理解しました。それに、結構 だじゃれも多用されているみたいですよ。これは原文を 読まないとわからないかも。文庫版の方には、そのあたりの 解説もありますので、御一読ください。 原作が世に出てから、すでに400年経過しているのにも かかわらず、舞台も映画も、そして脚本そのものが読み つがれているのには、若い二人の燃え上がるような恋が、 我々を魅了しているからに他なりません。 舞台劇のほうも見たくなってきました。 8点(2004-03-29 00:26:04) |
3. イエロー・サブマリン
ビートルズ側からすれば、このアニメ映画の制作には、最初はあまり気が進まなかったらしい。ところが出来上がりがあまりにすごかったので、急きょラストでの実写による御本人たちの出演と、サウンドトラック盤の発売が決定したそうだ。 「マジカル・ミステリー・ツアー」もそうだが、「音楽の視覚化」を目指した作品で、サイケでポップな絵が時代ではあるが、少しも古さを感じさせない所がすごい。 とあるイラストレーターが、雑誌のアンケートで、「このアニメ映画を見て、僕もアニメを作りたくなった」と語っていたのが印象深い。そう、ビートルズは「時代の起爆剤」だったのだ! 9点(2004-02-01 16:23:26) |
4. HELP!四人はアイドル
前作「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」が、関係者の予想に反してビッグヒットをかっ飛ばしたので、本腰を入れて製作されたビートルズ映画第2弾。当然主演はリンゴ・スターだが、ジョージ・ハリスンの意外なカッコよさにしびれたりする。 お話は「007」シリーズのパロディで、うちわウケの多いどたばた喜劇ではあるが、もうこの四人が、そろって姿を見せる事がないと言う事実を考えると、「よくぞ製作して下さった」と、スタッフの方々に敬礼せざるを得ない。サントラアルバムも必聴。 10点(2003-12-13 01:01:25) |
5. ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
どこを取っても「若さ」ではち切れそうな作品。 10点(2003-01-09 23:17:00)(良:1票) |