1. ブレードランナー 2049
《ネタバレ》 ブレードランナーの続編で一番危惧していた、背景となる世界観の維持(というか深刻化)は満足できる内容でした。この映画の凄いところは観客一人一人で様々な解釈が可能であること。デッカード自身レプリかどうか分かっていないというのが良い。いろんな場面で観客が自由にストーリを創造できるように仕組んであり、それが物語の重厚さを醸し出している。例えばKがなぜデッカードを救ったのか、その理由の解釈をオリジナルのロイと対比して考えると面白い。一方で、レプリカントがホログラムで疑似愛を体験しているというのは我々に対しての痛烈な皮肉なので、不快感を感じたとしたら監督の狙いは成功している。などなど、いろいろ語れる映画は良い映画だと思うのと、この映画の最終的な評価にはオリジナルと同様に時間ががかるような気がするのでとりあえずこの点数。 [3D(字幕)] 8点(2017-10-29 00:04:13) |
2. オデッセイ(2015)
《ネタバレ》 大航海時代、人類にとって最も重要な発見は新大陸でも黄金でもなくアンデス原産のジャガイモだった。人類を救ったジャガイモが火星の人を救うお話し。劇中、主人公が植民の定義を、現地での食料生産することと語る。人類よ、そろそろ月で農作物作ろうぜ。 中国の扱いは映画会社もNASAも苦慮したんだろうなあ。原作通りにすれば彼国を中傷することになるし、改編すればそれはそれで批判を受ける。その意味でまあ適当な落とし所になっていると思います(笑) [試写会(字幕)] 9点(2016-01-13 22:22:04)(良:1票) |
3. ゼロ・グラビティ
《ネタバレ》 IMAX 3Dで鑑賞。この映画を観たら、バージンの宇宙旅行やお金持ちのISSツアーの需要がなくなるんじゃないかと思うくらいの圧倒的なリアリティ。ISS軌道(400km)と静止衛星(36000km)の違いやらランデブー軌道が違っているとか細かい突っ込みどころはあるものの、そんなものはどうでもいいと思わせるストーリ展開。初めて、映画館で、首を動かしてあちこちを見渡すという経験をしました。大画面での鑑賞をお勧めします。なお、90分の上映時間は軌道の1周回の時間に近いですが、デブリの襲撃が2回あったので、ストーリ上の時間は180分+アルファということになりますね。PS: ISSのきぼうモジュールで火事がありましたが、日本製はそんなことはないですよ(笑) [映画館(字幕)] 10点(2013-12-14 21:38:39) |
4. 127時間
《ネタバレ》 有名な実話をもとにしたこの映画、結論を知っているので映画館では見る気にならず、ブルーレイで鑑賞しました。あの瞬間のキーンという音が本当に痛かった。しかし、この映画をてしまうと、同じような状況になった人は悲惨ですね、最初からこの脱出方法を考えてしまうことになる。救助される前に早まってしまう人が出ないければ良いですが。この主人公が冷静さを失わなかった理由は一体何なのか、そこが今一つ共感できなかったので減点。ハンディカムのおかげ?舞台となったキャニオンランズ国立公園は大好きな公園なのでまた行きたくなりました。最後のシーンの先住民族の壁画を見てみたいです。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-01-29 15:16:00) |
5. アバター(2009)
3D映像革命!という謳い文句に従って吹き替え版で鑑賞しました。がそれほどの効果は余り感じなかった。やはりIMAXで見ないと駄目なのかな?冒頭の宇宙船とパンドラのシーンはこれまでのSFの宇宙シーンとしてはこれまでで最高峰と言える。この技術で土星や木星のCG画像を作ってくれないかなあ。正に宇宙旅行を疑似体験できそう。木星をイオから、土星をエンケラドスから見たらどう見えるかなんて簡単に出来そう。映画に話を戻すとストーリの方は、まあ普通に面白い。あれは世界樹=イグドラシルですね。日本だと扶桑。扶桑が倒れた跡のパンドラ=ナビィ族はどうなっていくのでしょうか?人類のように没落しないことを祈ります。シーシェパードの連中もこの映画を見てなんか間違っていないか猛省して欲しい(あなたは何も見ていない)。個人的にはマイルズ大佐の頑張りに拍手。あれって南北戦争だったらヒーローだよね。そのあたりの演出の旨さも感じました。 【追記】IMAX 3Dで見てきました。はっきりいって他の上映手段とは雲泥の差です。これから見る人はIMAX 3Dでの鑑賞をお勧めします。同じ映画とは思えないほどの感動を味わえます。ストーリを四の五の言う前に圧倒的な画像に打ちのめされました。この衝撃は20年以上前梅田OSの超巨大スクリーンで見たスターウォーズ以来です。 [映画館(吹替)] 10点(2010-01-10 22:09:24) |
6. ウォッチメン
《ネタバレ》 原作は全く知らない状況で鑑賞してきました。こういう妄想は小さいころよくしたなあ。どうすれば世界平和を実現できるか。まさかこういう案があったとは。しかもアメリカが実際にやりそうだから怖い。だた、この映画、正直なところ1回見ただけではどう判断すべきか難しい映画と感じました。この感じはキューブリックの映画に通じるものがあります。アメリカ自己反省の映画と見るか、現実の世界は虚構の正義の上に成り立っている(=アメリカの正当化)と見るかでも意見が分かれるでしょうし、神は存在するかどうかについてこの映画が示したかったことについても意見が分かれるところでしょう。 とにかく何回か見てみたいです。違和感は、Dr.マンハッタン以外のヒーローが、普通の人間にしては異様に戦闘能力が高いところとロールシャッハのマスクが蠢くところ。ずーっと気になっていました。それとあの青い裸の股間(笑) しかし、間違いなく怪作です。もしかしたらカルトムービーになるかも。 [映画館(字幕)] 8点(2009-03-29 22:02:35) |