1. ナポレオン(2023)
《ネタバレ》 長くてメリハリがない。テンポもずーっと同じ感じなので眠くなりました。こういう歴史大作はあまり沢山作られるわけじゃないから期待していたが、なんか総花的で入り込めない印象の映画だった。 浮気や子供ができなくて離婚したりジョセフィーヌとの関係が軸かと思えばそうでもない。英雄譚かといえばそこまでナポレオンがヒロイックに描かれてるわけでもない。歴史絵巻かといえば重要な戦闘シーンはそこそこ頑張ってはいるもののこれだけ見ても戦争の状況や経過がわかる訳でもない。ルイ18世が差し向けた討伐部隊がエルバ島を脱出してきたナポレオン側についちゃうくだり等は良かったけど。 [映画館(字幕)] 5点(2023-12-02 19:42:18) |
2. オデッサ・ファイル
《ネタバレ》 ずいぶん昔にTVで観、今回再観。スリリングであるが結構ご都合主義的で、主人公が間抜けで窮地に陥っても都合よく切り抜けて目的を果たす。70年代独の風景が色々見られ、電気フェアにいかにも日本企業な着物娘等も見ることができ、それらが今となっては興味深い。「ジャッカルの日」より大分緩いが楽しむことはできた。 [DVD(字幕)] 5点(2020-05-24 15:39:36) |
3. フューリー(2014)
《ネタバレ》 期待して観たが底の浅いストーリーや歴史的背景を無視したような描写が余りにもお粗末に感じた。時代的にはもう戦争の帰趨も決まり、ドイツ軍はソ連ではなく米英軍に降伏したがっていて、米英軍も無駄な損害を出したくない状況であったはずなのに、主人公達は野原の交差点を死守するし戦車戦は超至近距離だしドイツ兵は昔の西部劇のインディアンみたいに戦車に群がってみんな死ぬばかりだし、リアリティがなさ過ぎてガッカリした。スターを出して製作費をかけるならもう少し何とかならなかったのか。実車ティーガーだけが見所。 [映画館(字幕)] 3点(2020-05-23 17:29:00) |
4. 鷲は舞いおりた
《ネタバレ》 初めて見た時は成功するのでは?と思わせるラストに向けてのスリリングな展開、ラストに断崖に佇むデブリンの寂寥感、アクションものながら心に残った作品。 優れた原作に基づくが、短い時間でまとめたのでスパイのグレイ夫人の描き方など薄っぺらになってしまった。しかしデブリン役のトナルド・サザーランドは見事にはまっていて主役のマイケル・ケインを食う位かっこいい。各国の軍装も色々細かく揃えられているようだし、ポーランド、チャンネル諸島、英国東岸といった舞台の風景・雰囲気も良い。 [映画館(字幕)] 8点(2020-05-16 21:24:06) |
5. 遠すぎた橋
《ネタバレ》 CGもない時代のオールスター戦争大作ということでもうこういった作品は作られないでしょう。当時日本ではこの戦い自体広く知られていなかったと思います。映像的には空一杯の落下傘、ハリボテもあるとはいえ沢山の装甲戦闘車両が実写で出て来るのは迫力があります。戦争というものは錯誤と偶然の連続である事や所詮上の人間は無責任という組織の本質が、同時並行的に進捗する複数の戦闘地域で描かれているので、下知識なしにストーリーを追おうとすると厳しいかもしれません。主役の連合軍は負け戦でしたし、もう60年代に沢山あった能天気な戦争アクションの時代は終わったのかなあと感じさせられる作品でした。 [映画館(字幕)] 7点(2020-05-16 20:51:05) |
6. 戦争のはらわた
《ネタバレ》 中学時代に初めて観ていたく感動した映画。アクションや小物他、戦争映画としての出来が良いため、傑作戦争映画で片付けられてしまいがちだが、本作は個人と組織・共同体の相克というテーマを描いた秀作だと思う。 映画制作の現場で様々な辛酸を嘗めさせられてきたペキンパー自身の感情が込められていて、自らと敵対しても自分の考えを持つストランスキーへの態度と、彼に盲従するトリービッヒへの態度の違い、自らに同情的であっても「管理しようとするもの」ブラント大佐への嫌悪感等に出ていると思う。 女性の描き方が軽く、刺身のツマのようなセンタバーガーの扱い、それをあっさりほっぽり出して戦場へ戻るスタイナー等、昨今の「愛と感動の戦争映画」とは対局的。 [ブルーレイ(字幕)] 10点(2018-08-04 10:05:41) |
7. 小さな恋のメロディ
雑草の花咲き乱れる高架下の廃墟、森の中の墓地、古めかしい校舎。そういった渋い背景の中、少年少女の生命力が溢れています。社会の雰囲気、登場人物たちの控えめな感情表現、アメリカでは受けず、日本で大ヒットした理由がわかります。 ストーリー自体はシンプルで、からめてメインストーリーとは特に大きく関係がない他の生徒達の学校生活の日常が、丁寧に描かれていて、昔を思い起こさせてくれました。 [DVD(吹替)] 7点(2018-04-24 22:10:17) |
8. スターリングラード(2001)
なかなかお金をかけていて、それなりに楽しめました。CGは使ってますが、最近の擦過音と爆音で誤魔化した映画ではなく、じっくり見せてはくれてます。ロマンスも女性兵士の多かったソ連軍ならではの状況を活かしていて、よくある愛と感動の駄作戦争映画にはなっていなかったと思います。邦題はドイツ映画の方と同じだし、芸がない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-02-11 20:58:36) |
9. 第27囚人戦車隊
戦車は実物を使っていて、ところどころに観るべきシーンはあるものの、ストーリーや演出含めいろいろ食い足りない感じ。 [DVD(字幕)] 4点(2018-02-11 17:01:51) |
10. ダンケルク(2017)
《ネタバレ》 CGではなく実機を使ったという海上の空戦シーンは迫力があり、映像的にも綺麗でよかったと思います。また艦船沈没シーンもリアルで、水没の恐怖感もとてもよくでていたと思います。ただし大撤退作戦の海岸は遺棄物資やら何やらでもっとゴシャゴシャじゃないんでしょうか?映っていた兵士数も少なかったですし、資材や車両もいかにも「映画の道具として配置しました」という感じでリアリティに欠けているように感じられました。あと、基本ずーっと撤退作戦の最中の行動を追っており、同じような音楽もなりっぱなしで、個々の場面は凝っていても緩急感やタメがなく、作品全体としてのまとまったインパクトを薄めてしまっていると感じました。 ストーリーは史実の作戦中での陸、海、空3つの現場の人々のエピソードを絡めて描いていますが、台詞も少なく、ドラマとしての凝った筋書きはほとんどありません。結局のところ最後のチャーチルの言葉で〆ているのであれば、パイロットから民間、銃後まで色々な立場の人々がお国のために困難な中で自己犠牲を尽くし、英国の勝利に繋がりました、という話であり、戦勝国ならではの作品だなあと思いましたね。 [映画館(字幕)] 4点(2017-09-16 19:58:12) |
11. 戦場のメリークリスマス
公開当時は大変話題になってましたが、音楽がよいものの映画本体はたけしの存在感が感じられた位で、他に特に感ずるものがありませんでした。特にメイクした坂本龍一の陸軍将校役が全然似合っておらず所作も違和感ありまくりで。。 [DVD(邦画)] 3点(2017-08-13 11:31:45) |
12. 麦の穂をゆらす風
独立戦争への過程が一地方での出来事中心で描かれている感じなので、 あれ、もう{一応)自治が獲得できちゃったのか? という唐突な印象を受けた。アイルランドの歴史について知識がないとわかりづらい。 [DVD(字幕)] 4点(2017-08-06 10:57:29) |
13. 獣道
ヤンキー映画ですが彼らのグダグダの日常感はよく出ていて、印象的なシーンもいくつかありましたが、 後半話がサイドストーリーの方に流れちゃってる感じがあって、観ていてややだれました。 伊藤沙莉は可愛くて声、演技とも良かったので今後も期待しています。 舞台の地方都市(甲府)の場末感もよく出ていたと思います。 [映画館(邦画)] 5点(2017-08-05 00:28:05) |
14. ローカル・ヒーロー/夢に生きた男
《ネタバレ》 初めて観たのはTVの深夜枠でしたが、なんとなく観ていたのに引き込まれて、こんな映画があるのかとうなさられました。 ラスト、都会に帰ってきてポケットから自宅の机上にガラガラとおみやげを出し、写真を壁に止めるあたり、幼少時に田舎に行って帰ってきた時の感覚が思い出されました。ゆったりした海辺の寒村の景色が美しく、個性的な村人たちのユーモラスな生活ぶり等、非常に雰囲気、余韻がよい好きな映画。 [DVD(字幕)] 10点(2017-07-23 13:17:36) |