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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1251
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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1.  紅い服の少女 第二章 真実 《ネタバレ》 
前回は「魔神仔」を扱った妖怪映画のようだったが、今回は都市伝説としての「紅い服の少女」の正体を本格的に解明する話を作っている。この映画では都市伝説の解釈のうち、山の魔物というより身代わりを探す幽霊という説を採ったようで、邪悪なコダマのようなのがもとから山にいた連中、少女とガは90年代に発生したものとして整理したように見える。場所も台北から台中に移し、都市伝説の発祥地や実際にある「卡多里遊樂園」などの廃墟も使ったご当地映画ができている。 目新しいものとしては「俯身葬」というのが出ていたが、これはどうも考古学上の概念を適当に使っただけらしい。また新登場の道教寺院や「虎爺」は次の第3作にもつながっていくものだが、今回あまり決定的な役割を果たすことなく終わったようで、この段階でこの要素を盛り込んだ意味が不明な気もした。 ドラマに関しては、主要人物の数が多いので混乱させられるが最後はちゃんと決着がつく。今回はラストで笑わせる場面もあり、脅威はまだ残るといいながらも一応さっぱり終わる形になっていた。少なくとも当面は、新生児は若い男に守られていくことになる。 具体的な場面では、若い男のトラ歩きやCGのトラ造形がちょっとどうかと思うのはまあいいとして、勅令女と少女の対決場面はなかなか迫力があった。額に御札を貼ればいいのかと思ったらそれほど簡単ではないらしい。また前回主人公は眉毛が抜けるほど壮絶な体験をしたと思わせるのが恐ろしい。  ところで可愛く見える主人公と、中学生くらいに見える高校生(高中生)が親子だったというのは序盤でいきなりのサプライズだが、その事情に関しては終盤で説明がある。当然ながら産む/産まないの選択はありうるわけだが、産む選択をしたのであればその結果は尊重されなければならない。また自らこの親を選んで生まれてきたとあえて信じることで、親を含めた自分の生を全肯定するというのも、人が前向きに生きるためにはありうることと思われる。 結果的には人の生命を次代に引き継いで、またその引き継がれた生命をさらに次代に引き継ぐことで、人が未来に生命をつないでいくことを肯定した映画に思われた。自分としては若干感動的だと思ったが、しかし2023年現在の感覚では、これがすでに古き良き時代の価値観でしかないと感じられるほど社会情勢が変化している気はする(少子化は止まらない)。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-05-06 14:14:06)
2.  紅い服の少女 第一章 神隠し 《ネタバレ》 
題名は1998年のTV番組から生まれた都市伝説の名前だが、内容としては冒頭に説明が出ていた「魔神仔」に関する妖怪談のようなものになっている。これは台湾や福建などに昔からいたサルとか子どもの姿の精霊または幽霊で、山中に入った人を迷子にさせるものらしい。映像中に見えたweb百科事典には日本の伝説でいう「神隠し」に類似すると書いてあるが(要は中文Wikipediaからの転用)、現実に2013年に日本人観光客(当時78歳)が行方不明になり、数日後に無傷で発見された件に関しても、現地では魔神仔の仕業ではないかと噂になったとのことだった。 実際は人が死ぬほどのことはあまりないようだが、食事と思っていたら昆虫や糞便を食わされていたというような、日本でいえば狐狸の類に化かされたような話もある。対策としては爆竹が効果的とのことで、劇中では発煙筒も代用できることになっていたが、本来は光より騒音の方を嫌うものらしい。爆竹の本来の用途が賑やかしというより邪気払いだったことが知れる。  映画では、山中にいるはずのものが台北市内にも出現して、都市部を舞台にした心霊ホラー的な雰囲気も出している。「山が開発され居場所を失った魔神仔が山を下りて来た」という発言があったが、台北は山地に接しているからそういう発想にもなるわけで、日本なら札幌市内(南区など)にクマが出るようなものかと思った。 やたらに出ていたガに関しては、字幕の「クロメンガタスズメ」だとすると特に珍しくない実在の種ということになる。「羊たちの沈黙」に合わせたのかも知れないが、映像に出ていた名前は「紅翼鬼臉天蛾」だったので、架空の種と解して「アカメンガタスズメ」とでもした方がよかったのではないか。メンガタスズメ属は背中に人の顔の模様があって「人面天蛾」(=人面スズメガ)とも言われていて、ここからシリーズ第3作の「人面魚」につながったらしい。 終盤は山中に出向いての決戦となるが、ほかに家族に関わる人間ドラマもできていて、一応各種の趣向を盛り込んだ娯楽映画にはなっている。なお現実と夢が突然交代するのは少し嫌な感じだった。  ところで最近は世界的に昆虫食が注目されているが、映画のラストでは家族で夕食をとる場面があり、もしかしてこれは知らない間に昆虫を食わされているのではないかとの不安感があった(食い物がみな昆虫に見える)。その不安感を次の第2作につなぐ形になっている。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-05-06 14:14:03)
3.  あなたを、想う。 《ネタバレ》 
監督は台湾出身で主に香港で活動した著名な女性俳優、主演(妹)はマカオ出身、母親役はマレーシア出身(華人)とのことで、中華圏的な広がりはあるが映画自体は台湾限定の話である。撮影は東海岸の緑島と台東、及び台北の3か所にわたっているが、現地の風景として個人的にはそれほど印象に残るものはなかった。  物語としては、青年期の後半になった兄と妹と妹の恋人の3人が、それぞれのきっかけで親へのわだかまりを解消する話のようで、夜の幻影とか白昼夢とかでファンタジックな印象を出している。原案(脚本)は日本人だったとのことで、この映画のように、一般的な人間ドラマに心霊現象とか超時空展開を平気で入れ込むのが台湾でも普通なのかはわからない。 解説によると本来3つの短編だったとのことで、3人の男女それぞれの物語を1本にまとめた形になっているが、しかし1人だけ親が別なので、構成上の均衡を失している感はある。ラストは4年後くらいだったようだが、その間に目の治療とか仕事をどうしたのかといったことは捨象され、また兄の心の変化も不明瞭だったため、3人それぞれの物語としては不全感が残った。また終盤を(バス以降)適当に都合のいい展開にして、取ってつけたような結末に飛んだのも感心できない。 ほか単純に意味が取りにくいところもあり、特に台北にいた金髪オヤジに関しては、父親が娘と息子に言いたいことがあって来た、という意味かと思ったが(妹の恋人の方はそうだったと思うが)、演者(※)が違うのでそうともいえないのは変だった。あるいはこれが母親の語った天使かも知れないが、何にせよ超自然的なものに頼りすぎではないかという気がした。 ※酒吧調酒師:瞿友寧、役者というより映画監督・TVドラマ演出家らしい。  個別の場面としては、台風の夜に兄が実家で「母さん」と呼びかけたところは感動的だった(ホラーっぽいが)。また妹の恋人が突堤で出会った釣り人がニヤリとしたのも悪くない。終盤では、妹がたまたま立ち会った出産が本物のように見えたのが強い印象を残した。大事な場面の直前で、過去の記憶を断片的な映像として蘇らせるのは効果的だったかも知れない。 自分としても、当日の夜に見た夢がこの映画の影響だったらしいので、心を動かされる映画だったというのは間違いない。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-11-13 09:29:24)
4.  藍色夏恋 《ネタバレ》 
アニメ映画「幸福路のチー」(2017)の主役だったグイ・ルンメイ(桂綸鎂)という人が顔出しで主演している映画というので見た。これが映画初出演とのことで、その後は香港や大陸にも活躍の場を広げているらしい。 全体的には青春映画のようで、自分としては登場人物に共感できたわけでもなかったが、しかしラストがけっこう感動的で最終的には好印象だった。終幕場面の背景音楽からエンディングテーマにつながる流れも好きだ。 個別の場面としては全校注視の中で偽手紙を蹴り剝がしたのと、体育館で延々とどつき合いをするのが印象的だった。また題名と関係あるかわからないが、夜の青さに目を引かれる映画だった。  若い人々にとって未来が見えないのは不安だろうが、何も決まっていないのだから自分次第と思えばいいだろうとはいえる。しかしその決まっていないこと自体にも不安があり、それで何かが決まっているかのように予言する占いや、勝手に都合のいい結果をもたらすまじないを好むのかと思ったりする。この映画では、結果的に未来に向けた視野は広がったが、同時に何も決まってはおらず、これから何が起こるかわからない状態をそのまま受け入れて進む覚悟ができたように見える。 また主人公男女が惹かれ合う気持ちは正直よくわからなかったが、普通一般のスケベ本能を超えたところで、その人物そのものの存在を欲したということかも知れない。主人公がLGBTQのうちのLと決まったわけでもないらしく、これから何が起こるかわからないにしても、信頼できる水先案内人を得た気がしたからこそ前向きに生きる気分が生まれたのだと思われる。 ちなみに登場人物が通う「師大附中」とは「國立台灣師範大學附屬高級中學」のことらしく(エンドロールに名前が出る)、けっこう名のある実在の高校らしい。軽薄に見える奴はいるにしても、ゴミをちゃんと捨てるとか椅子を直すのを見ると基本的にまともな連中なのだと思わせる。  ほか雑談として、校舎の外で聞こえたブラスバンドの曲は、国歌とされる「三民主義」と、「國旗歌」という曲を続けて演奏していたようだった。国を象徴する曲なので直立不動で聴くのが建前らしく、例えば夕方に国旗を生演奏付きで降納していたということか。一応そういう厳粛な場面で、男女2人が個人的な揉め事を起こしていたことになる。 また今回は「噁」という漢字を新しく憶えた(噁爛、噁心)。「木村拓哉」は前から知っていた。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2021-07-31 08:48:37)
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