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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1276
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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1.  ハロー、グッドバイ。<TVM> 《ネタバレ》 
台北発メトロシリーズ(台北愛情捷運系列)全7作の一つである。今回はシリーズ最後の「終点」であり、これまでの6作に出た街や出来事を振り返りながら今回の新しい物語を作っている。その上で、メトロの始発点と終点を「你好」と「再見」とし、その間に生起した「出会い」(または縁)を描いたシリーズだったという形でまとめている。なお駅は主に北投駅が映っていた。 物語としては以前から散発的に出ていた変な男女が主役になって、それぞれの肉親の欠落を埋めていこうとするドラマを描いている。これまでの出現場面では人間離れした存在に見えていたが、変な点は実は今回の「並行世界」に係るファンタジー設定に起因するものであり、生身の人間としては別に変ではなかったらしい。  今回独自の趣向としては、変な女子の父親が台北捷運公司の職員という設定で裏方の司令室風景などを見せており、構内の監視カメラが父親との通信手段になっていたのは印象深い。本人もメトロには思い入れが深く、シリーズと同じ題名の画集を出版したのが劇中の重要な出来事になっていた。また地下鉄路線図を星座に見立てて、その関係で大稻埕のキラキラ星が再現されていたのは感動した。 そのほか各所にシリーズ全体とのつながりができており、例えば花一輪を手に取って謝謝と言った場面のような、本編で意味不明だった出来事の真相を見せたりしている。登場人物への個人的な思い入れで感情が左右されてしまうところもあり、西門町の小虎ちゃんが大泣きした場面はつられて泣かされた。最終作にふさわしく、これまで見てきた人々の哀歓をまとめて想起させる内容になっている。  なお主人公男女が観光案内ボランティアをしていたところに変な外国人が来て、「ホエア・イズ・ベイトウおんせんはくぶつかん」と言ったのは、さすがにもう少しましな聞き方があるだろうがと呆れたが、そこで男が返した言葉もかなり適当だったのは笑わされた。ここは日台の観客が一緒になって笑える場面に思われる。 日本人が台湾に行ってみて好きになったという話はよく聞くので、いいところなのだろうと前から思ってはいたが、自分は行ったことはなくてもこのシリーズを全部見たことで、初めていま現在の台湾に対する親愛の情が持てたというのは収穫だった。点数はこのエピソード単独の数字というより、全体を通して集積された思いの表現ということである。全部見てよかった。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-01-22 10:31:16)
2.  High Flash 引火点 《ネタバレ》 
映画紹介によれば「環境問題を深くえぐる社会派ミステリー」とのことで、そこに男女の人間関係をからめた構成になっている。場所は「熱帯魚」(1995)や「天空からの招待状」(2013)でも見えた西南部の海岸地方が中心になっている。  物語としてはミステリー調の展開だが、最後がありきたりな決着の付け方になっていたのは感心できない。ちなみに最初から胡散臭く見える奴は怪しいと思って間違いない。 環境問題に関しては前記「天空…」でも思ったことだが、日本人の感覚では20世紀的な印象のある公害問題と、どちらかというと21世紀的な環境活動団体が同時に存在するのは変な気もするが、それが現地事情の反映であれば仕方ない。あからさまな公害などは環境規制をちゃんとやってもらえば済むことである。 また社会的な面では、政財界を中心に今も存在する社会悪を告発しているようでもある。しかしエンドロールには台湾映画でよく見る「文化部 MINISTRY OF CULTURE」の名前が普通に出ており、また戦後日本の感覚だと権力側になる各地の市政府や警察局なども協力しているので、あまり尖った社会派映画という感じはしない。ちなみに解説によると現地の司法制度は国民にあまり信頼されていないとのことだが、マスコミはまだしも信用があるということらしかった。 登場人物については残念ながら誰にも共感できない。既にあっちの方へ行ってしまった感じの人物に、観客として惹かれるものが全くないのは困る。ラストは感動を誘う場面だろうが、自分としてはちゃんと前を見て運転しろと言いたくなった。なおむやみに残酷な殺され方をする人物がいたりするので、そういうのを好む観客には受けるかも知れない。検察官だけでなく新聞記者など、命知らずの人間ばかりで困ったものだと思わされた。 全体的に真面目な映画ではあるが通り一遍な印象で、正直それほど心に刺さるものはなかった。  ところで題名は意味不明だが、英語のHigh Flashとは引火点が高い、つまり引火しにくいという意味らしい。引火させるには温度を上げて点火する必要があるわけだが、社会も人もいわば引火点が高いので、人が死ぬくらいのことがなければ何も動かない、という皮肉だとすれば、確かにそれはそうだと思わせるものがある。またラストの空撮が冒頭と同じに見えたのは、それでも何も変わらないとすればそれでいいのか、という問いかけかも知れない。何にせよ民主主義だからこそ作れる映画ではある。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-12-04 09:26:06)
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