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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1249
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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1.  私たちの青春、台湾 《ネタバレ》 
台湾を中心に、香港と大陸にわたる若者の社会運動を扱ったドキュメンタリーであり、台湾独立派の学生と、民主主義を実践しようとする大陸からの留学生の2人が主人公になる。2014年の「ひまわり運動」が中間の山場だが、それに続いた香港の運動は成功せず、また主人公2人も個人的な挫折を経験し、劇映画のように都合よくはいかない現実を映して終わりになる。 監督としては、主人公2人が国境を越えた社会運動を広げていく未来を想定していたらしいが、それが挫折したのを自分の挫折とあわせて捉えた結果、監督本人が終盤で第3の主人公のようになっていたのは意外な展開だった。挫折はしても3人の人生はまだ続いていくわけで、その一時期を切り出したこの映画が、それぞれの青春を映していたという形でまとめたらしい。いわゆるほろ苦い青春映画だが、しかし少なくとも台湾にとっての「ひまわり運動」が若者の独りよがりに終わらず、結果として多くの国民がその正しさを確信できたというなら現実的な成果があったといえる。 ほか個別の事項として、「支那」は台湾でどういうニュアンスで使われる言葉なのかが気になった。またネコを閉じ込めた場面は出来すぎのようだが偶然だったのか。性犯罪者の心理を本人に語らせるなどリアルな場面は苦笑した。  ちなみにこの映画は2018年の映画祭「金馬奨」で最優秀ドキュメンタリー賞に選ばれているが、授賞式での監督の発言に反発した大陸側が、翌2019年から映画祭への参加を連続ボイコットしているとのことで、同年からの個人旅行の停止とあわせて民進党政権への圧力と捉えられていたらしい。「ひまわり運動」だけでなく、この映画自体が思い切り実社会に影響を及ぼしたわけだが、それは多分監督の本意でないと思われる。 その他雑談として、「ひまわり運動」の場面で聞こえていた「國際歌」は、これがどういう歌かを知っていれば何だこれはと思わされる。しかし今年3月下旬からの上海ロックダウンで、市民の不満の表現としてこの歌(起て飢えたる者よ)や「義勇軍進行曲」の歌詞が使われたのを当局が問題視し、自宅で鳴らしていた者が警察に連行されるとか、SNS上で閲覧できなくなったという報道があった(2022/5/17ニューズウィーク日本版コラム)。そのように、当初想定と全く違う場面で歌本来の意味が活かされることはあると思えば、この映画での「國際歌」も、純粋に国境を越えた市民の連帯を呼びかけたものと思えなくはない。ちなみに個人的には、政治性はともかくこの歌自体は嫌いでない(歌える)。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-06-11 10:07:12)
2.  私の少女時代 Our Times 《ネタバレ》 
主演のビビアン・ソン(宋芸樺)は知らなかったがこの映画で人気が出た人らしい。2018年にはSNSでのちょっとした発言が大陸側で大々的に非難され、火消しをしようとしたら今度は台湾側で叩かれて、総統府の報道官がとりなしのコメントをした事件があったとのことで、やはり大陸での営業はリスクが大きいということだ。  それはそれとして映画そのものは青春恋愛映画であって、邦画なら少女マンガ原作かと思うがオリジナルらしい。主人公が90年代を回顧する話なので懐古趣味的なところもある。 時間が140分もあるのはさすがに長いが、前半のラブコメ部分にはけっこう笑わされる。恋愛に関する格言のようなのは日本の青春モノにもあるかも知れないが、日本にはなさそうな「水風船」の話もなるほどと思って感心した。また終盤の「順風満帆 一獲千金」(字幕)のところは笑い泣きさせられた。 ただ途中で嫌な感じだったのは、転任してきた指導主任の態度(と顔)を見て、これが中華圏の抑圧手法なのかと思わされたことだった。劇中では民衆側が勝っていたが、現実社会の政治問題なら権力側の実力行使もありうるのではという気もして、こんな映画で思うのも何だがかなり危なっかしく見えた。まあ今は台湾でも自由で公正な社会が実現しているはずで、劇中のイケメン優等生のいうとおり、誰が言ったかで正不正が左右されない世の中であってもらいたいと思った(日本もそうでなければと思った)。 登場人物として、主人公の林真心(英語版ではTruly Lin)という人は、中盤で髪型を変えてからいきなり可愛くなったように見せていたが、個人的感覚としてはそれ以前からちゃんと可愛く見えていた。自分としても大人の場面は同じ演者にして、最後に昔のままの笑顔がよみがえった形にしてもらいたかった。  ほか雑談として、主人公のプロフィール帳に「喜歡の人:??」「討厭の人:我哥」(私の兄)と書かれていたのは目についた。話によると台湾では「の」という字が変に好評で(形がカワイイか何かの理由で)、特に必然性なくやたらに使われているそうで、現地を知る人々には常識かも知れないが個人的には初めて見た。 また原語は全く知らないが、「私、かわいい?」という字幕のところは「我可愛嗎?」と言ったように聞こえた。「可愛」は漢字圏の共通語なのか。ちなみに「真心」は日本語のまごころというより“誠実”というような意味らしい。  [2022/06/04追記] 上では劇中の抗議行動が「危なっかしく見えた」と書いたが、その後に「私たちの青春、台湾」(2017)という映画を見た結果、この映画も劇中年代というより製作当時の社会の雰囲気を反映していたのかも知れないと思った。ただしその後のことを考えると、やはり場合によっては危ないというしかない。
[DVD(字幕)] 6点(2021-08-07 08:25:37)
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