1. 若葉のころ
《ネタバレ》 こーゆー映画の良さ、面白さというのがいまだによくわかりません。 私には主演の女の子のかわいさと、ノスタルジックな雰囲気に頼りまくった映画にしか見えませんでした。 母親の若いころのエピソードと娘の現在のエピソードが交互に流れるのですが、それがうまくリンクしているとは思えません。それぞれのストーリーは独立していて、その時代だけで物語が成立しています。だったら、どちらか片方のストーリーをメインとし、もう片方の時代はあくまで添え物的な扱いにしてもらったほうが、より感情移入できた気がします。 親友の裏切り。ちょっと好きだった男の子とのケンカ別れ。しかもこれは勘違いというか思い込みに近い。 このエピソードの結末は放置。 母親は目覚めず、結局このあとどーなったのかわからない。 リッチー・レンの抱える様々な問題だって、何一つ解決していないんじゃないだろーか。 いろんな布石をうった挙句、放置したまま突然終わりを告げる映画に、私はただ唖然とするばかりでした。 [DVD(字幕)] 3点(2021-08-09 00:53:10) |
2. 私の少女時代 Our Times
《ネタバレ》 ちょっと長い。でもテンポが良く飽きない。花男にテイストが似ている。 女優がかわいいのかどうか絶妙なライン。 前半はコメディ色が強く、後半になるにつれラブの割合が大きくなってくる。 はちゃめちゃに見えてストーリーラインは王道で堅実。手堅いB級ラブコメだと思います。 この作品の見所はずばり終盤。タイユイ目線で語られるタイユイの真実。 今までずっとチェンシン目線だったのが、ここにきてタイユイ目線で突然真実が語られるエピソードが一番ぐっときます。 実はタイユイはタオ・ミンミンに惹かれる一方で、チェンシンのことも最初から気にっていた。それはチェンシンから送られてきた幸せの手紙のなかに、チェンシンの人柄の良さを見てしまったから。 そして気持ちは少しずつタオ・ミンミンからチェンシンへ。でもチェンシンのために、タイユイはタオ・ミンミンの告白を受け入れてしまう。 うーん、こーゆーの好きです。前半から中盤にかけての二人の珍道中が面白かっただけに、余計切ないですねー。 かなりいろんなエピソードがあり、退屈はしませんが1つ1つのエピソードの扱いは雑。オチがついたのかどーかわかんない投げっぱなしのエピソードもあります。犬は盗みっぱなしとか。タオ・ミンミンが幸せの手紙をチェンシンに出した理由とか。要はつめこみすぎなんですよね。 なのでオウヤンとタオ・ミンミンの扱いも、準主役級でありながら結構雑。 でもラストはチェンシンとタイユイがなんだかんだのハッピーエンドで良かったです。伏線もばっちり決まってましたしね。 高校生から現代まで、そんなに驚くほど時間が経過したわけではなさそうなので、役者を変える必要はなかったかなと思います。 老けメイクとかで、同じ役者でラストをしめてくれたほうが、より感動できた気がします。 [DVD(吹替)] 7点(2021-07-19 03:45:09) |
3. レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―
《ネタバレ》 前編のDVD特典についている、今作の予告を見てしまいました。思っていたより予告が長かったです。結果、予告以上のものは出てきません。悪くはないです。後半から終盤にかけてはそりゃあ盛り上がります。一大決戦ですからね。火を使った戦は迫力があります。見応えがあります。バリエーションに富んでいて面白いです。ただ、そちらばかりに力を入れすぎて、甘 寧、張飛、関羽、趙雲といった英傑達の活躍シーンが少なすぎます。更には、数少ない彼らの活躍シーンが、1作目よりもスケールダウンしちゃうってのはいかがなものか。彼らの凄さが全く描けていません。これでは三国志を知らない人はもちろん、三国志が好きな人たちであっても楽しめない。中途半端な出来と言わざるを得ません。その割に、前半の蹴鞠のシークエンスによる尺の無駄遣い。なんだかバランスの悪い作品です。 龐統の連環の計や関羽が曹操を見逃すシーンなど、期待していたシーンもありません。不満を言えばきりがありませんが、こーゆー映画は好きだし三国志も好き。ですので私はそれなりの満足感を感じています。ですが好きなタイプの映画にも関わらず、途中で眠くなっちゃって、一回休憩を入れる羽目になったのもまた事実なのです。 1作目、2作目合わせて2時間30分くらいにまとめて、1本の映画として上映することは十分可能だったように思います。また、もしそうなっていれば、歴史に残る傑作になったかもしれません。 [DVD(吹替)] 6点(2020-03-02 14:47:57) |
4. レッドクリフ Part I
《ネタバレ》 三国志ファンのための映画と言っていいかも。アクション、それなりに面白いです。ストーリー、悪くないです。キャラクターの紹介、わかりやすいです。三国志ファンにはおなじみの人物ばかりですけどね。 一言で言うなら、『無難』な作品。2部作の前半、序章といった意味合いでいけば、文句ない仕上がりでしょう。 私は小学生、中学生の頃三国志のマンガ、そしてゲームにはまったクチです。当時横山光輝のマンガは何回も読んだし、ゲームもパソコンの三国志からやりこんでいました。なので『レッド・クリフ』は以前から見たかった映画の一つです。懐かしい地名や、武将の名前が出てくるだけでも嬉しくなります。よって、この作品を正しく評価はできないかもしれません。 最大の見所である『八卦の陣』の戦い、個人的には非常に面白かったのですが、『長尺スペクタクル』の見せ場として結構地味なのではと思ってしまいます。 周瑜と孔明の演奏シーンはくどいです。周瑜のプライベート映像が多いのも気になります。テンポが悪くなるし、退屈だと思っちゃった時間があったのは事実。せっかくのアクションでスローモーションが多いのも好きではありません。 こうしてみると、一本の映画としての完成度はいまいちなのかもしれないですね。正直もっと荘厳な雰囲気とスケールを期待していた自分がいます。雰囲気、キャラのノリがちょっと軽いというか、浅いというか。嫌いではないのですが・・・ [DVD(吹替)] 6点(2020-03-02 05:30:28)(良:1票) |
5. あの頃、君を追いかけた(2011)
《ネタバレ》 悪くはないです。ピークは前半~中盤の学園ラブコメ。 主人公の男子生徒、ブレない、媚びない、そのキャラクターは好き。周りの友人がクラスのマドンナに夢中になっているなか、『俺はどーでもいい。ってゆーかあの真面目キャラうぜえ。』っていうスタンスが好き。でもマドンナが仲良くなっていくのは、この自分に興味がない男子生徒なんですよね。これって80年代~90年代に、よく少年マンガで見たようなシチュエーション。なんか懐かしい。 『ラブコメはベタに限る。』と思っている自分。『てめー勉強しろよ。』『まじめにやれよ。』とつっかかってくるヒロインに対し、『うぜーな』『勉強めんどくせー』って言いながら、渋々言うことを聞いちゃうのが微笑ましい。そんで次第に勉強そのものにのめりこんでいって。ヒロインと競い合おうとしたりして。ヒロインはヒロインで、一緒に勉強できるのがなんか楽しくて嬉しくて。この二人が仲良くなっていく様子を短いカットの連続で駆け抜けるように映していくのが、まさに青春の1ページを切り取っているかのようです。個人的にはここがこの映画のクライマックス。言ってしまえば、後は全部蛇足に近いです。 実際、高校卒業してから途端につまらなくなるんですよね。やっぱ仲間たちの羨望のまなざし受けながら学園生活を送るってのが、学園ラブコメの醍醐味ですからね。 卒業してからはみんなばらばら。ヒロインとは破局。その理由がわけのわからん格闘技大会って、何それ。相思相愛にも関わらず、二人が結局くっつかなかったことに対する違和感。そんであの切なすぎるラスト。いやいや、本当にそれでいーのか2人とも。納得のいかない結末です。 [DVD(字幕)] 5点(2019-07-25 14:19:55) |
6. 台北の朝、僕は恋をする
《ネタバレ》 まったりとしたテンションで進んでいく恋愛ドラマ。嫌いではないんですが、この作品はぴんときませんでした。 まずパリに行った彼女にふられて、お金を借りてまでパリに行こうとするカイ。そんな主人公にちょっと引いちゃう自分。ホラー、アクション、サスペンスなら別に良い。でもラブストーリーやドラマといったジャンルにおいて、あまりに自分と価値観の違う主人公は、共感も応援もできないのでちょっとつらい。ラブコメは、その恋愛を応援できる目線で見たいものです。 で、パリに行くお金のために、運び屋の仕事を引き受けちゃう主人公。なぜかそれを横取りしようつするオレンジスーツの人たち。電話なんかせずに、さっさと依頼主のもとに届ければいいのに。必然性のないおっかけっこを見せられたところで、楽しいはずもない。普通のラブコメとして、カイとスージーの恋愛、ついでにカオと桃子の恋愛を丁寧に見せてくれたほうが良かったです。 本屋で仲良くなっていく二人。コンビニで働く二人。シチュエーションだけはきゅんとします。特にカオと桃子の関係が結構好きだったので、二人をもっとクローズアップしてほしかったです。 [DVD(字幕)] 4点(2019-06-20 14:45:16) |
7. ダブル・ビジョン
《ネタバレ》 ミステリー要素の強いホラーであり、サスペンス。 幽霊ものかと思ったけれど、違いますね。幻覚ものは何でもアリになってしまいがちなので好きではありませんが、これは許容範囲。 オチは微妙。今まで一度も出てきていなかった重病の少女が真犯人と言われてもピンと来ません。 それまで面識のなかった少女と主人公刑事。なのに、少女から『先に行ってるわ。ついてきて』と言われて、なぜかいっしょに死んでしまう主人公。まるで意味がわかりません。 そんなオチはともかく、主人公の家族とその過去のエピソードが大分興味をひかれますね。そして家族の行く末。はたしてこの家族はまたもとの仲の良い家族に戻れるのでしょうか。いえいえ、バッドエンドです。心は再び一つになれたのかもしれんけど、死んじゃったら元も子もないじゃん! とゆーわけで、結末には異議アリです。 でもちょっと泣いちゃったんですよね。離婚まで考えていたのに、死別のシーンで号泣する妻。なくした声を発する娘。こんなサスペンスホラーで泣くことになるとは思いませんでしたが、それくらいドラマ性があって面白い。 生々しい殺害描写やバトルロワイアル的要素もあって、娯楽映画としても楽しめます。デヴィッド・モースとのバディもの的なノリも楽しい。 じゃあ良い映画じゃん、って感じもしますが、何でもかんでも取り入れすぎちゃって、バランスを欠いている気もします。若干ごった煮の雰囲気があるわけです。グロイ描写もありますし、人によっては全く受け付けない作品でしょうね。 個人的には好きな作品です。ただ、ラストはハッピーエンドが良かったですね。 [DVD(字幕)] 7点(2017-03-12 15:41:46) |
8. 藍色夏恋
《ネタバレ》 とっても雰囲気の良い映画。 でも私は騙されない。この作品は雰囲気でゴリ押ししているだけの作品だ。負けてなるものか。冷静になれ自分。 これは、面白いか?否。だってストーリーがないもん。 いえ、あるっちゃあるが、無きに等しい。 監督は語る。 『模範的な解釈でなくて良いんです。それぞれの青色大門を見てくれれば。』 おいおい。めっちゃ良いように言っていますが、鑑賞者へのまる投げじゃねーか。 それに中盤までの展開がだるいだるい。 『女の子が好きなの』発言からは、多少面白くなりますが、それまでがだるい。 少々くどいサブエピソードから、わけわからんもんまで盛り沢山。 例えば先生。何か重要な役割を担うかと思いきや、ただのピエロ。いや、ソフトストーカー。 ラブレターのくだりに関しては、友人の女の子がもはや何をしたいのかわけわかりません。 ただ、こんな映画にもサプライズ・ポイントはあります。 ふられた女の子が、好きな相手の名前を書くおまじないを、途中から『木村拓哉』に変えたこと。 マジで凄いぞ、キムタク。 [DVD(吹替)] 5点(2016-07-28 04:39:27) |
9. グリーン・デスティニー
《ネタバレ》 一人一人の行動規範がわかりにくい。はっきりしない。曖昧。特に、チャン・ツィイー演じるイェンはもう何がしたいのかわかりません。リー・ムーバイや、ユー・シューリンのように武侠として名を馳せたい、自由に生きたいという気持ちはわかります。問題なのは、そのためにリー・ムーバイを目の敵にしたり、リー・ムーバイの剣に固執したりする理由がないことです。むしろ、リー・ムーバイが好意的に接しているのだから、友好的な関係になるのが自然な流れです。ストーリーが全然前進もしなければ好転もしないので、イライラします。 それに、本作のもう一人の主人公であるはずのリー・ムーバイが死ぬというあらすじがそもそも最悪ですし、その死に方も最悪です。無駄死にもいいとこです。そのうえで、イェンも身投げするし。 とにかくストーリーが壊滅的に面白くないです。 いつ本題に入るのだろうと、長い長いプロローグを観ていたら、そのままエンディングを迎えてしまうような印象なんです。 そしてこーゆー作品には、主人公たちと同じくらい、魅力ある悪役、敵役が必要不可欠なのだということも再認識。 『毒狐』?あまりにもしょぼい。登場もしょぼければ、アクションもしょぼい。キャラクターもしょぼい。大義もなければ、美学も野望もない、脇役のようなしょぼさ。しかも死に際では、『8歳から育ててきた娘に裏切られる辛さがわかるかい』って同情誘おうとするし。最悪です。もっと唸るような悪役に徹してほしいです。 娯楽作品にするのであれば、もっと観ていて楽しく、興奮するような画にしてほしいです。 メッセージ性を持たせたいのであれば、もっとストーリーや脚本を真面目に練ってほしいです。 何を見せたいのか全くわからない作品です。 ただ、カンフーシーンだけは、全編通して良かったと思います。 シューリンVSイェンのシーンの2回ありますが、2回とも良い。とくに2回目が良いです。シューリンがいろんな武器を使うのが楽しい。イェンが大勢の剣客相手に酒場で大立ち回りをするのも面白い。 ただ竹やぶは最悪。もう催眠術にかけられているようでした。 [ブルーレイ(吹替)] 4点(2015-07-14 05:21:31)(良:1票) |
10. 恋人たちの食卓
《ネタバレ》 父親が料理を作るシーンから映画が始まるんですが、かなりの種類の料理を本格的に作っているので見ていて楽しい。まさにつかみはOKって感じです。 そういえば、何かあるたびに、そして日曜日がくるたびに、料理が出てきます。お弁当や夕飯という形で料理がドラマ全体に行き届いているのです。ただし、映画内での料理の立ち位置はあくまで料理。それ以上でもそれ以下でもないところが良いですね。 そしてその料理をアクセントにして、人間ドラマを紡いでいくわけですが、この人間ドラマってのが、正直少々物足りないです。ひとりひとりのエピソードはそれなりに適度な時間を割き、同時進行でそれぞれの恋愛?をテンポ良く、でも丁寧に描写してくれるんです。なのに、な~んかいまいちピンとこない。ストーリーに入っていけないし、なんの共感もわかないんです。自分の映画の見かた、楽しみ方に問題があるのでしょうか。きっと良作の類ではあるんでしょうけど、「もう1回見たいですか?」と聞かれるともう1回見たいとは思わないもんなー。 そういえば、三女の女友達が「あんたまさか・・・」と振り返るシーンがホラーかと思うくらい怖かったです。 [DVD(字幕)] 5点(2014-01-28 06:57:52) |
11. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝/アイアンモンキー
《ネタバレ》 さいっっっこうですね! こんなに爽快でこんなにパワーバランスのとれたカンフーアクションはめったにないのでは? アイアン・モンキーやウォン・ケイインだけではなく、子供も、おねーさんも、みんな強い!速い!美しい!速い!(あ、速いって2回言ってしまった。) それぐらい技が速い! 相手の悪っぷりも最高!適度に強いレベル設定も最高! ストーリーも笑いどころがちりばめてあって楽しい。ウォン・ケイインの「まだ出来ないのか」で爆笑! 終盤、結構えぐいアクションになってきたのはちょっとだけびっくりしたけど、それもまた良い。 最後の炎の中でのアクションだけはちょっとしつこかったけど、許す! 一緒に見た人は、あろうことか途中で寝ていたけど、この映画は10点です! もってけドロボー☆ [DVD(字幕)] 10点(2013-05-14 01:40:07) |
12. 推手
《ネタバレ》 中国語と英語の両方が話せるアレックスとジェレミー。 中国語しか話せないアレックスの父、朱。 英語しか話せないアレックスの妻、マーサ。 昼間一緒にいるのは朱とマーサの二人だけ・・・・。 言葉の壁って思っていたより大きいんですね。 マーサは良い人です。もちろん朱も良い人です。 ですが言葉が通じないことと、文化がまるで違うことが、二人に、とりわけマーサにとっては大きな負担になってしまったんですね。 二人の間に立たされつづけるアレックスも、知らないうちにストレスをためこんでしまって。アレックスは本当に家族思いの良い夫、良い父、良い息子なのに。切ないです。 んー。アレックスの決断はやはり仕方がないのかもしれません。 思い切った勇気ある決断だったと思います。 暗くなっちゃいそうなストーリーですが、モラル、倫理感、思いやりのある人達ばかりなので、とても爽やかな仕上がりになっている良い映画です。 笑えるシーン、感動するシーン、泣けるシーン、すべてあります。 特にアレックスが、留置所の父を迎えに行ったときのシーン。 個人的に一番の見所です。きっと泣いちゃいますよ! [DVD(字幕)] 9点(2012-06-10 10:03:07) |