1. ノー・マンズ・ランド(2001)
中間地帯の塹壕での人間模様が、このボスニアの紛争、いや戦争というものの縮図を表しているような気がしました。傷を舐め合う両者と、地雷を背に身動きの取れない兵士。この兵士はさしずめ一般市民のような気がしました。何もできずにただ苦しみに耐え抜く、そして最後は何も残らない…という。国連防護軍は結局ちょっかい出してただけでした。戦場で痛みを知らずも高い地位からながめているだけのキャリア官僚のようなもんですかね。私のように捉える人は稀かもしれませんが、このような視点から捉えると、この作品がグッとリアルに戦争というものの非常さを感じることができました。 7点(2004-02-20 22:47:29) |