1. ル・アーヴルの靴みがき
《ネタバレ》 現実の厳しさの中にあるおとぎ話を見ているような映画でした。 小津安二郎が好きなんだなあとリスペクトを感じる映像も多くてほろりとしてにやりとします。 おとぎ話ですから最後は、しあわせにくらしましたで終わるのを確信していましたが、そうなって良かったです。 めでたし、めでたし。 [インターネット(字幕)] 8点(2017-01-08 16:27:30) |
2. 浮き雲(1996)
《ネタバレ》 表情の変化が乏しい役が多いカティ・オウティネンにしては変化の多い映画でした。夫婦ともに失業してしまったあと、夫は諦め半分に、妻は精力的に仕事探しをしますが、どこでも何時の時代でも同じだなあと感心しました。相変らず淡々と進みますが気がつくと元気をもらっているような映画です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-08-04 19:36:57) |
3. 街のあかり
《ネタバレ》 カウリスマキらしい間の取り方が楽しいけれど映画自体はいまひとつでした。カウリスマキの映画の登場人物は問題は山積みだけど憎めないタイプが多いのですが、この主人公は優柔不断で下手すると、これじゃ友人がいないのも恋人ができないのも当然な気持ち悪いだけの男で終わってしまう気がしました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-08-04 19:32:13) |
4. ダーウィンの悪夢
アフリカ、これもひとつの現実。人がそこまでして生に執着するってこと、生きていく理由がなんなのか、年をとるほどわからなくなる。それとも自分で思っている以上に恵まれているのか。それもまた悲しい。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-05-18 02:54:53) |
5. かもめ食堂
《ネタバレ》 とても面白かったです。小林聡美のなるようになるさと、何でも受け入れてしまうキャラは大好きです。もたいまさこも何気なく会話を締めていていい感じでした。片桐はいりが地図を開いて指を指したところに旅しようとしてフィンランドに来たという言葉、生活に疲れた人ならやったことがあるのではないかなとシンクロしました。(以前、同じことをして指した場所がアフリカで,行ったのはいいけどナイフを突きつけられたり、バスに乗り間違えて知らない場所で降ろされたり大変でした)お互いがお互いのことを深く詮索せず、さらりとかわす関係。お茶の世界で言うと淡交の世界です。料理のシーンやコーヒーを入れるシーン、食器を拭くシーンなど些細なシーンも好きで、気がつくと映画を一時停止して、コーヒーを入れたり、光っていないグラスを持ち出しては磨いたりしながら見ていました。楽しい時間を映画にもらった気がしました。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-06-24 03:05:11) |
6. 過去のない男
言葉の無いラブストーリーがたんたんと流れていく。イルマの流す涙も音を立てずに流れ落ちる。そっと後押ししたくなるようなほのぼのさ。好き嫌いが分かれる映画だと思う。もちろん大好き。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-06-09 08:34:54) |
7. レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ
「マッチ工場の少女」ではピンと来なかったアキ・カウリスマキ でしたが、こちらは目一杯ツボにはまりました。ジョークの聴いた独特の間の取り方、出てくる奴もどうしようもないのばかりじゃないか(褒め言葉です)と思いながら見ていました。 意表をついています。宮沢賢治の「カイロ団長」の童話を彷彿とさせます。 8点(2003-08-18 10:31:15) |
8. マッチ工場の少女
アキ・カウリスマキの映画で初めて見たのが、この映画でした。全編にわたる暗くて独特のトーンや、ひねくれた感覚が、なんと言っていいのかわからず、悲惨なラストの明るい雰囲気も???でした。この映画の後に「レニングラード・カーボーイ・・・」を見てこの監督が大好きになったので、この映画ももう一度観てみたいです。最初に見た時の印象は5点です。 5点(2003-08-03 05:20:01) |