1. 明日、君がいない
大きな流れとしてまず結果を描き、それからそこに行き着くまでの経過を淡々と映してゆくという手法。一つのエピソードの中にも登場する人物ごとに視点を変え、同じエピソードを繰り返す。たしかに、そうすることで相関関係もよく判るし、共有している時間も認識し易い。でもこの作品のテーマに対する犯人探し的な見せ方はよく判らなかった。喪失を描くにしても互いの関係は薄く思えるし、斬新だからやってみたかっただけという気がしてならない。ただ一点、2:37分に起こる出来事を真正面から描ききったことは評価できる。これは描写も含め、演ずるという意味でも目を背けたくなるほどのリアルさがあった。邦題から受けるテーマ性と無機質な原題とのギャップはあるだろうが、全体としてはやっぱり若さが目立つ作品でした。 [DVD(字幕)] 5点(2008-02-09 16:24:49) |