1. 山猫は眠らない
《ネタバレ》 いろいろなアクション、サスペンス、クライムムービーを観ていると、比較的安全な立ち位置にいるように見えるのが、「狙撃手」と「ヘリの中」です。 ところがこの映画、狙撃手もヘリも、決して安全なんかではないって教えてくれるんです。360度ジャングルの中では、狙撃する側は同時に狙撃される側でもある。劇中常に漂う緊張感がたまりません。 更には、ミラーが赴任する時、ヘリの中にいながら狙撃されちゃうのが衝撃的です。仲間が次々と撃たれ、ヘリのパイロットまで撃たれてしまう。戦地では安全なところなんて実際どこにもないんだと警告するのに十分すぎる効果がありました。 残念な箇所をあげるとすれば、やはりリチャード・ミラーのばかっぷりでしょうか。特に前半。人を撃てない悩みがあるのは良いとしても、ベケットに対してあそこまで敵意にも近い不満を抱くのは不自然ではないですかね。 確かに、仕事ができないうえに努力もできないくせに、プライドばっかり高い役立たずってのはどの世界にもいるとは思いますが、ここは戦場ですよ?しかもあなた達はスナイパーですよ?って思っちゃうわけです。 ミラーがベケットに対して銃を撃っちゃうのもやりすぎ。(これは最初任務を言い渡された時の上官のセリフが伏線になっているのでしょうが、だとしても本当に撃っちゃだめ。) そんで、ラスト付近がドンパチ合戦に終始してしまったのはやはり残念。最後にもう一度だけ狙撃の見せ場みたいなのが欲しかったです。 子供の頃に、かくれんぼやエアガンの撃ち合いで遊んだことのある人はぜひ。きっとあの時の緊張感が味わえると思います。 [DVD(字幕)] 7点(2013-06-27 16:21:56) |