121. 王は踊る
リュリが死のまぎわに、国王ルイのために過ごした時間を回想するところから始まります。こういう始まり方をした映画はラストに余韻を残さなければ失敗だと思います。リュリは男色遊びをしながらもルイにつくすのですが、ルイへの愛情があまり伝わって来ません。また他に愛している男がいるリュリの妻の心象も見えてきません。BGVとして楽しむには豪華な映像と華麗な音楽でいいと思いました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-01-08 01:58:07) |
122. 麦の穂をゆらす風
《ネタバレ》 今に続くアイルランド紛争をアイルランド側から見た映画です。どんな戦いでもなにかしら息抜きがあるものです。ケン・ローチの映画が好きなのは悲惨な状況の中で、ホッと息をつける、息を抜ける部分があるからなのですが、この映画にはそれがないので悲惨さだけが残りました。余所の国のことはもとより、同じ国の人のことさえも理解するのはむずかしいけど、理解しようと努力することは出来ます。この映画を見て理解する努力をすることですら難しいということを実感しました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-11-17 05:54:52) |
123. ヴァンダの部屋
《ネタバレ》 「靴に恋して」に感動して、リスボンに行ってみたいと思っていたのですが、低層生活者の暮らす、もうひとつのリスボンの生々しさを見てしまったようで驚きました。説明の少ないたんたんとした映画で、余所の家の生活を除いているような居心地の悪さが興味深かったです。日がな一日ジャンキー生活。不思議な気怠さに、しぶとい生命力を感じます。ジャンキーの映像は、目新しさが無く特に面白いとは思えませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-09-19 22:40:47) |
124. 子熊物語
《ネタバレ》 動物大好きで、実写でもCGでも得点が大甘になってしまうのですが、この映画は子熊のかわいさを考慮しても5点です。人間を登場させて半端にストーリーを持たせてしまったのが残念です。それにしても最初に出てくる「この映画で動物を1匹も傷つけていません」というメッセージに、本当?と思うくらいリアリティがありました。子熊がきのこで幻覚を見るシーン、川に流されるシーン、そして毛皮になってしまった親熊のそばで眠るシーン、最高にかわいいです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-01-16 05:03:42) |
125. ハーフ・ア・チャンス
《ネタバレ》 ドロンもベルモンドもいい感じで頑張ってますって映画です。いくら、ふたりが昔取った杵柄で、色々な兵器を使ったり、強盗の手口を使ったりしながら、様々な局面を乗り越えて立ち向かっていきますが、うまく行き過ぎじゃないのって気がしないでもないです。ストーリーに目新しさはなく可も無し不可も無し。個人的にはキャストをもっとだめっぽい渋めの俳優に、バネッサ・パラディの役も、もう少しひねた感じの女優にしたら、面白かったかも知れない。ルコントにしては軽い感じで、その点は良かったです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-12-23 19:39:07) |
126. ラストタンゴ・イン・パリ
《ネタバレ》 想像していたのは、もっとスタイリッシュなイメージでした。刹那的セックスシーンよりも、普通の会話に生々しさを感じました。マリア・シュナイダーの「なにも知らないってすてき」「ふれずにいけるわ」の二つのセリフがとても好きです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-10-30 20:47:39) |
127. ブルー・レクイエム
《ネタバレ》 輸送車襲撃の現場に居合わせてしまったために子供を殺されてしまった男の復讐ものです。ストーリーは淡々とすすみ飽きさせないけれど、ラストで犯人達のいるアジトまでたどり着くところが、あまりにも都合よすぎる気がします。あと復讐する相手(子供を殺した犯人)が誰だか最後までわかりませんでした。あやふやにすることと、はっきりさせることが逆で中途半端なハードボイルド映画でした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-07-10 03:43:41) |
128. 海を飛ぶ夢
《ネタバレ》 死にたいけど苦しみたくはないというのは自殺を試みたことのある人ならば最低限(最大)の望みです。いま練炭での自殺が増えているのは苦しまずに逝けるからです。この主人公も同じく苦しまずに死にたがっていますが、死にたくないという気持ちが残っているので自殺に踏み切れないのだと思います(たとえ四肢が不自由でも言葉がしゃべれて首は動くので自殺できないわけではありません)。自殺が必ずしも悪いとは思えないのに、なぜ主人公が自殺するのをを長引かせていたのか考えながらみていました。もしかしたら家族や身近な人たちにわかってもらいたいからかなとか・・。他の人に頼んで自殺幇助してもらおうとするのは何故だろうとか色々考えました。生きていることが苦しかったから世の中に対して多かれ少なかれ恨んでいるんだろうな、私の頭ではそれくらいしか考えられませんでした。こういう映画はあまり好きではないです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-03-25 06:32:06) |
129. 終電車
ドヌーブが出ているのに彼女の華やかさが感じられなくて、とても印象の薄い映画でした。可も無し不可も無しという感じでした。しばらくしてタイトルを見てストーリーを思い出せるかどうか疑問です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-03-23 03:44:33) |
130. みんな誰かの愛しい人
《ネタバレ》 人気作家の父親と自分に近づいてくる人は父目当てだとおもう娘の関係、妻のヒモみたいに扱われれる芽が出ない作家と妻の関係など面白かった部分も多いのですが、全体的にみると、あまり興味のない他人たちのストーリーでした。登場人物に親近感を沸くことの出来る人がいなかったので、ただお話が流れていく感じでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-02-20 23:14:39) |
131. スパイ・バウンド
1度見たのを忘れてナイワ・ニムリが出ていると知って再度見ました。見たあとに忘れてしまうような映画だったけど、好きな俳優や女優が出ていたと知って見直すのも良いかなと思いました。ストーリーはハードボイルドになりきってないスパイストーリーでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-21 17:32:00) |
132. やさしい嘘
タイトルからストーリーもラストのオチも、すべてが分かってしまうような映画でした。過去に色々と同じような設定の話が繰り返されてきたので、心に残るシーンや、ひっかかる言葉が無いと、ただのありがちな映画で終ってしまいます。親が複数の子供がいる場合は中の誰かを、より愛するのはしかたないことです。同じシチュエーションの親子関係がでてくる「田舎の日曜日」のような味わいも感じませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-18 13:03:52) |
133. イブラヒムおじさんとコーランの花たち
《ネタバレ》 好きなタイプの映画だろうと期待してみていたけど、いくつかの印象的な台詞以外なにも残らない映画でした。イブラヒムがモモに親切にする必然性も感じられなければ、故郷に着いた途端に死んでしまう唐突さもなんでって感じです。母親の出てくる場面で兄はいないということの説明もあやふや。娼婦達とのやりとりも、さして面白くないし、ラストをトップと同じようなシーンで終えるところも苦手。一番残ったのはジミートーマスの70年代のヒット「ホワイ・キャンと・ウィ・リブ・トゥギャザー」のリズムトラックでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-02 00:11:30) |
134. イゴールの約束
《ネタバレ》 不法滞在、不法労働で働く難民を受け入れて、彼らからお金をしぼりとる親子の話ですが、難民にならざるを得ない人々のことが描き切れていないので今ひとつ感情が移入できなかった。怪我をした不法滞在者を医者に連れて行くと自分の立場が危ないと言うことで見殺しにする父親の話は、現在の日本でもありえる話です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-12-29 13:00:26) |
135. プライドと偏見
《ネタバレ》 「ラブアクチュアリー」が大嫌いなので試写会が当たってネットで調べたら同じ制作者と知って引きましたが、こちらの方が楽しめました。ラストのご都合主義に変わりはなかったけれど、納得するシーンがいくつかありました。容姿がいまひとつなので男に相手にされないと気がついている主人公の友人が、似たような女に相手にされそうもない男性を結婚するに当たっての台詞「ロマンスなんて私には一生縁がないけど結婚をしたかった」がシビアでした。自由恋愛の当たり前になった現在のひとつの結婚の形だと思います。映画を見ているときにふとジャニス・イアンの「17歳の頃」が聞きたくなりました。ストーリーよりも、ところどころに映し出される田舎の美しい景色と音楽に癒されました。 [試写会(字幕)] 5点(2005-12-27 14:31:28) |
136. 家庭
面白いキャラクターの楽しく気のいい人たち、愉快なエピソード、テンポのあるストーリー。下町人情風の風俗と会話。どれも面白いはずなのに余り面白く感じられませんでした。登場人物に対する感情が伝わってこなかったからかも知れないです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-12-19 10:00:02) |
137. 蜂の旅人
《ネタバレ》 大好きなアンゲロプロスですが、この映画は入れませんでした。彼の映画にたびたび出てくるテーマ、損失と自分探しがわかりやすい作品です。自分的にはマストロヤンニがなぜ彼女にそこまで執着するのかがわからなかったです。車で店につっこむシーンの暴力的なところも何故?という感じでした。他のアンゲロプロスの作品と違って淋しさに同調できませんでした。こういう人間嫌いです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-09-27 20:53:06) |
138. イル・ポスティーノ
《ネタバレ》 ストーリーが、上手に進みすぎて物足りなさを感じました。中でも一番ひっかかってしまったのは詩を贈ることで女性の愛を得る、それも与えられた詩で、というところにまったく入れませんでした。ただ風景がとてもきれいでした。内容とは違いますが主演男優の遺作として、実際に余命幾ばくもない時期の出演、フィリップ・ノワレとの友情のたまもの、という宣伝は苦手でした。 5点(2005-01-12 21:37:29)(良:1票) |
139. アマロ神父の罪
いままでガエルの出てくる映画を見ていて、はじめてミスキャストかなと思った。ガエルの落ち着かない感じの演技がこの映画では生かされないし・・。映画の内容自体もありがちでした。 5点(2004-10-22 19:55:51) |
140. トゥー・ブラザーズ
トラの兄弟がかわいかったです。彼らがアップで昔、子トラだったことを思い出すシーンで目がウルウルするところ、特にかわいい。「シュレック2」長靴をはいた猫の実写版って感じかな。映画館で隣の席の親子連れの子供が何回も母親に「このトラ、お兄さんの方?弟の方」とか聴いているのがかわいかったです。 5点(2004-09-25 07:10:52) |