1. バンディッツ(1997)
ラスト10分の為に、前半がどんなにグタグダでも我慢しましょう。自由な魂が翼をまとい、飛翔する瞬間が目撃できます。見終わった後、バンドを結成したいという衝動の、もっとも深いところにある理由について考えさせられたのは、モンタレー・ポップ・フェスティバルでのジミ・ヘンドリックスの姿が、何故か彼女たちとダブって見えたことが、もう既に答えとなっているのかも知れません。 10点(2004-03-31 23:57:51) |
2. 息子の部屋
《ネタバレ》 泣きたくって、この映画を観た人は、不満が残るでしょうね。彼女が訪ねて来てくれた時の、母親との感情の温度差に唖然としたのではないでしょうか。同情はするけど、悲嘆はしていない風な態度に。でも自分はだからこそモレッティが大好きです。ラストで3人はバラバラに彷徨うけど、ヒッチハイクの若い2人も、ガソリンスタンドで、これからどこに行けばいいのか、途方にくれている様だったじゃないですか。どこに向かったっていいけれど、靴箱の中にバスケ・シューズも、テニス・シューズも、ジョギング・シューズも揃えることは出来るから・・・。生きることの自由さと素敵さって、そこにあるんだよってことを言いたかったのかな、なんてね。(意味不明?) 8点(2004-03-28 22:39:11) |
3. 映画に愛をこめて/アメリカの夜
映画の撮影中、次から次へと発生するアクシデントに、監督はてんてこまいである。毎夜(?)悪夢にうなされる始末だ(中には、素敵なのもあったりして)。 恋の花はいたる所に咲き乱れ、結構ぐちゃぐちゃ、人生いろいろ、それでも映画は夜汽車のように進み続ける・・・。邦題は「監督はつらいよ」に変えたほうがいいかも。スクリプト・ガール役のナタリー・バイの魅力には参った。間違ってドアを開けた後の表情といったら! そこだけ後で巻き戻して観たことを白状します。 (劇中、間違ったドアを開けるアル中が登場しますが、その人とは違いますからねっ!) 7点(2004-03-22 18:13:36) |
4. セントラル・ステーション
他人の手紙を握りつぶすという快感、わからないでもないなあ。あの兄弟は、あんな貧しい暮らしをしていながら、一日中、灯りをつけているんだね、両親の写真に。 8点(2004-03-03 12:25:31) |
5. ブーベの恋人
歴史にうといので、1944年当時のイタリア人達の感情というものが、どういうものだったか分かっていたら、もうちょっと入りこめたかな。映画に登場するイタリア人たちは、とにかく、ドイツに燃えるような憎悪を抱いているのだ。J・チャキリスとC・カルディナーレの逢瀬のシーンになると、とにかくマイナー調の曲がバックに流れるので、最後はどっちかが死ぬな、と思っていたら・・・。ペルシャ猫のようなC・カルディナーレ。下品なふるまいさえも魅力にすりかえてしまった。 4点(2004-01-12 21:55:46) |
6. ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
ドキュメンタリーのお手本のような映画。いかんせん、カーネギーでのコンサートが盛り上がらない。というより、ステージの上と下での温度差が違いすぎる。これは民族性の問題だろう。これこそがサルサだと思われたら、キューバの人達、怒るかも。 4点(2003-08-02 19:57:51) |
7. ジャッカルの日
追い詰める、出し抜く、追い詰める、出し抜く、追い詰める、出し抜く・・・そして、運命の瞬間・・・! 観客の誰もが、ジャッカルを応援せずにはいられなくなるような本造りが、心憎い。 9点(2003-07-30 14:15:56) |