1. キングダム・オブ・ヘブン
《ネタバレ》 十字軍遠征のこと、知ってるようで知らなかったから、映画がまんま史実ではないのは承知で勉強にもなりました。この手の戦記ものは1人1人の人の描き方がどうしても浅くなっちゃうようで、そこはトロイもそうですが実力ある俳優を多く起用することで補おうとしてるのは、ある程度成功しているかと。一つ不満点はボードワン4世死後、妹が仮面を外すシーン。きれいな時の自分を思い出してというのが最後の言葉だったのに、外しておいてひるむなよ妹よ。キスでも抱擁でもしてくれれば外す意味があった気がしたのに、あれだけだと視聴者の「仮面の下はどんなことになってるの?」って好奇心を満たしてくれただけになってるように思えた(ハンニバルのメイスンじゃないんだから!と)残念。・・妹がキスするとボードワンの顔は素のエドワードノートンになって眠りについている・・なんての見たかったおれがベタベタなのかな(笑)逆に何人の方が言っている、『姫を娶れば戦争の回避ができた。愛してもいた相手をあそこで拒否する心情は?』に関しては『正義感や倫理観ですら時に無益な犠牲を出してしまう』という戦争の非情な側面を見せたかったのかなと思えました。ただ”苦渋”も見せて欲しかったのも事実で、噂されるDVD完全版が出るのであれば、その辺があるのかないのかも気になるところ。それにしてもスケール、美術、衣装・・物量作戦に弱い自分は圧倒されました。戦略なんかもトロイよりいろいろ見せてくれて満足です。 P・S:映画評と少しずれますが、サラディン、ボードワン4世という思慮深い王は史実というのを2冊の本で読んで映画の興奮が蘇りました。 [映画館(字幕)] 7点(2005-05-19 13:51:04) |
2. 略奪者
《ネタバレ》 先の読めない行動や重量感あるカーアクションシーン、画的にかっこいいものやスピード感あるカット割りはあった・・・でも面白くないから、その総てが余計むかつく(笑)結局すべて失った略奪者達が奪ったのはおれのビデオレンタル料か! 2点(2004-02-09 11:36:00) |
3. クリスマスに雪はふるの?
《ネタバレ》 ほのぼのとした話かなと思ってたので、不幸な話で驚いた。プロヴァンスが舞台の、お妾さんをしている女性とその7人の子供達の話・・・本人達が不幸と思わなければ、不幸は不幸じゃない・・・それを見ていると『あーそのまま、そのまんまでいい』って見守っちゃう。・・・でも母親は不幸に気付いちゃう・・その後の悲しい決意と、そのあと起きる小さな奇蹟。いいです。家のインテリアや服など、貧しそうなんだけどセンスよく、心の豊かさと言うか健やかさを反映させた演出に感じられる。ラスト、名曲「雪が降る」も絶妙で、この曲を聞いたらこの映画を思い出すと思う。 7点(2004-01-08 19:21:35)(良:1票) |
4. アレックス
《ネタバレ》 不快でした・・・ただ、普段エンターテイメント映画で、人の死やレイプが描かれても、不快じゃなく描かれてるのも問題なのかも、と逆説的に考えた。レイプを含めて暴力はこんなにも不快で恐ろしいものなのかと、当たり前のことに気付かされる。・・日常で軽々しく使う『やりてー』とか『殺すぞ』なんて言葉は、当然、冗談、軽口、なんだけど、口にしたくなくなったもん。前作の役者が出てきたり、”2001年宇宙の旅”の赤ちゃんのポスターを妊娠がわかる前後に配したり、”事件”前にも”予兆”があったりする演出はありきたりかもしれないけど、デジャビュを感じさせ、取り戻せない時間に泣きたくなった。・・この不毛さ、不快さは・・この映画を見なければよかったと・・二次的にも取り戻せない時間を感じさせるデジャビュ。自分は高得点だけど、人に薦めないし、もう見たくない。 7点(2003-12-11 15:09:58) |
5. ウェイクアップ!ネッド
これ面白かった。たしかに不謹慎なネタもあるけど、それを凌駕するほのぼの感!・・映画は行き過ぎにしても随所に”あー、おれも、こんなバカでパワフルで愛されるじい様になりたい”って思えるとこがあった。仲いい友達にも見せておきたい『こんな風に、しょぼくれよぜー』なんて(笑) 8点(2003-12-05 18:46:29) |
6. 氷の微笑
悪趣味。低級。サスペンスとしてありきたり。エロくも無し。・・ですか、みなさん手厳しい。自分はハタチ前後に見たと思うけど、サスペンスをエロティックさで目くらましさせるのが新鮮に感じて、結構楽しめたなー。・・あとで見た人と推理が違ってたりするのも楽しかったし・・・でも楽しめたおれは、ありきたりなサスペンスとエロで満足する、低俗で悪趣味な男?ヤベー(泣) 7点(2003-12-05 15:19:47)(笑:1票) |
7. スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする
《ネタバレ》 描きたいものの感触が伝わるだけに、物足りなさは感じた。ベタかも知れないけど、精神病の主人公の妄想だけでなく、ラストに本当にあったこと・・例えば、優しく大好きだったお母さんが、旦那さんの気を引きたくて、イボンヌ的になっていった様や、主人公を傷つけていったといった描写をカットバックで入れてもらいたかった・・そうじゃないと、精神病者の妄言で終わっちゃう感が強い。ミランダ・リチャードソンの演技は圧巻。ガブリエルバーンは『ユージュアルサスペクツ』に続きアシスト2点・・油断ならない攻撃的MF(サッカーね)なのは間違いない(笑)あと、クローネンバーグが内臓を見せずに内面を描こうとしたことは”グロ”ーネンバーグファンの自分も評価したい。 6点(2003-12-04 12:18:31) |
8. イグジステンズ
大きい声じゃいえませんがクローネンバーグは好きです。彼の描く、倒錯した欲望、刹那的な殺意や粘着質な殺意、幻覚妄想ワールドは好きなんだけに、いくつかのアイデア先行で、自身の作品の焼き直し的にも見えてしまうこの作品はもの足りなかったな。 4点(2003-11-26 19:27:52) |
9. 趣味の問題
回想していくストーリーの展開で意外性を持たせられないなら、もっと”完全なる調和”や失望を強く演出して欲しかった。そうすれば、主人公と一緒に価値観をすりかえられていくサスペンスを味わえたのに。それが弱いから、『まだフレデリックが駆け引きしてるんじゃ?』って疑いっぱなしで終わられちゃったよ。序盤の巻き込まれていく展開は、何か自分の周りにも起きそうな雰囲気でワクワクしただけに、おしい。 5点(2003-11-25 13:42:31) |
10. オープン・ユア・アイズ
同じものならハリウッド版(金がかかってる方)がいいに決まってる!・・・そう思って『バニラスカイ』を見た。伏線や会話、美術から衣装にいたるまでよく出来てると思った・・けど結末の噛み合いが悪くて少々がっかり。・・・そのあと、おもいがけず元ネタのこっちを見る機会があった。・・・びっくりした。こっちの方がスリリングで、結末への流れもいい。どっちも見てないって人がいれば、こっちをおすすめしたい。 7点(2003-11-14 16:11:54) |
11. クリフハンガー
なんだろ、ジョンリスゴーもマイケルルーカーもそつなく頑張ってるし、監督も持ち味であるダイナミックなアクション、映像で頑張ってる。・・・もちろんスタローンはTシャツ一枚で頑張る!・・・っていうのがいけなかったのかな?(笑) 4点(2003-11-14 11:06:55) |
12. TAXi
どんなにすごいアクションのシーンも、スピードもコメディの上では、締まりがないんだなー。 4点(2003-11-13 15:36:40) |
13. ポゼッション(1981)
《ネタバレ》 愛、故の狂気。狂気の愛。ポゼス(所有、支配)の欲(=愛?)から、狂気に憑かれ(ポゼッション)ていく女。得体の知れない化け物は女の愛と狂気の産物、女の中の、善(現実)と悪(妄執)がのせめぎ合いで悪が勝った時、化け物=妄執は夫の姿として完成する。ホラー、オカルト色が強いので、いろいろな解釈が出来て恐怖が増殖する。・・・それ以前にイザベル・アジャーニが吐き気をもよおすほどの狂気を体現してる。。アンジェイ・ズラウスキーを思い出すと”鬼才”という言葉を思い出す、まさに鬼の手腕。 9点(2003-11-06 14:03:31) |
14. コレリ大尉のマンドリン
《ネタバレ》 なにより監督の前作が『恋に落ちたシェイクスピア』だったから期待しすぎたんだろうなー。ギリシャ人もイタリア人もドイツ人も英語?とか変なことが頭から離れないし。。なにより、ペネロペとコレリがカラダの関係になるまでが早いっつーか・・うなづけなかったんだな・・それでいて、ラスト近くドイツ将校と付き合ってただけの女を吊るすシーンがあるなんて!もう泣きそうだったよ。ラストの地震も・・とってつけたように浮いちゃってなかった?原作にある部分を押し込んじゃったんだろーなって感じ。・・・でもジョンハートがいい味出してた。『エイリアン』で胸食い破られた・・彼が、いま、とっつぁんになってこんな役してるなんてなー・・・”愛は~”なんてクサイセリフも不思議と素直に聞けたなー。 4点(2003-11-06 12:55:54) |
15. クリムゾン・リバー
《ネタバレ》 ヴァンサンカッセル、ジャンレノ、2大スターを使えば期待するなって方が無理。謎に魅力があって、アクションも見せたりして、娯楽作としての目配せが随所にある・・・・でも、オチが納得出来なすぎ、初動捜査でそんな初歩的なミスがあるとは考えないもんな。英題、クリムゾンリバーは深紅の川=血脈=血縁って伏線になってていいのかも、原題だとLes Rivers Pourres=紫の川だもんね。・・どっちにしても終わり悪けりゃ、すべてがっかり。 3点(2003-11-06 11:53:53)(良:1票) |
16. 聖なる酔っぱらいの伝説
オルミ監督がプロの役者を使ってはじめて撮った映画。同監督作「偽れる晩餐」なんかと比べると、シンプルというか単調な演出・・・プロを使って演出や脚本をおさえた見せ方をしたかったのかな。ロングカットの使い方、ストラヴィンスキーのクラリネット独奏曲、ルトガーハウアーはツボ。バイオレンスのない地味な物語だから女性が好きかと思いきや、自分の周りだと、男のほうが面白いっていう確率がだんぜん高い。 6点(2003-10-31 17:13:52) |
17. キス・オブ・ザ・ドラゴン
映画は普通に楽しめる娯楽作。好きなのは、この映画にまつわる逸話。もともと『グリーンディステニー』の依頼があったジェットリー、奥さんの妊娠がわかり、奥さんとの約束(『君が妊娠したのがわかったら、うまれるまで一緒にいるよ』)のため断ったそうです。それで復帰一作目のタイミングがこの映画の出演依頼となったんだって。・・・おれは、そんな約束口が曲がってもしないから・・すげえやつだなリー・・ってことですべてリーに6点。 6点(2003-10-28 01:22:24) |
18. フラッド
ま、普通のアクション映画だし、こんなもんかと。 6点(2003-10-26 16:27:16) |
19. 告発
足首は勘弁してくれー。 8点(2003-10-26 11:23:50) |
20. マルホランド・ドライブ
ナオミワッツの演技には目を見張りました!リンチ作品なので、”理解した”とはいいませんが、自分なりに解釈が繋がった時は興奮しました。この興奮は・・私的には傑作!と思いました。友達と話してみると、解釈は違うものの、お互い『あ、それいい!』なんて話せて二次的にも楽しかったです。リンチ作品にしては親切と言うか、話を繋げやすい(自分なりに)作りだと思いました。 9点(2003-10-25 19:09:24) |