Menu
 > レビュワー
 > スロウボート さんの口コミ一覧
スロウボートさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 73
性別 男性
自己紹介 映画をいっぱい観るようになったのは、大学生になってから。
映画を創作できること自体とてもすごいことだと思うので、
なるべく誠意のあるレビューを書こうと思っています。
好きな映画のレビューだけ書こうと思っていたのですが、
ちょっと個性が埋没してしまいそうなので、おいおい酷評も
入れちゃおう。

☆好きな監督☆

黒澤 明
山中貞雄
溝口健二
エルンスト・ルビッチ
フランク・キャプラ
ビリー・ワイルダー
アルフレッド・ヒッチコック
ミロス・フォアマン
チャン・イーモウ

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  死刑台のエレベーター(1958) 《ネタバレ》 
ルイ・マル監督が25才で放ったデビュー作ですが、いきなりこの面白さですから、これはもう素晴らしいの一言です。映画史的にみれば、これはフィルムノワールの傑作とも言えます。ただ、このフィルムノワールの持つサスペンスフルな展開をベースに、都会的ラブストーリーを乗せたことで、次世代、ヌーベルバーグの香りが漂います。個人的には、フィルムノワール、つまりは犯罪映画というよりは、むしろラブストーリーとしての印象の方が強いです。その第一の要因が、全編にわたるマイルス・デイヴィスの甘いトランペットの旋律。次に、ファーストカットです。ジャンヌ・モローの大写から始まり、「愛してる」「愛してる」「君の声が頼りだ」「臆病なのね」「愛は臆病だよ」とくれば、これはもう完全に正真正銘のラブストーリー。そう、これは愛の物語。そして「愛は臆病」であって、それゆえに、愛ゆえの「完全」な犯罪などは到底不可能なのです。実のところ、この冒頭のシーケンスで、この物語の結末が暗に示されていると言っても過言ではないでしょう。若いカップルが車を盗んで、モーテルに駆け込むあたりはヌーベルバーグ。エレベーターという密室の圧迫感と、ラストで現像液から証拠写真が浮かび上がる様はフィルムノワール。そもそもヌーベルバーグと言っても、それこそ様々な古典から影響を受けまくった監督たちが多種多様の映画を生み出しているので、これがヌーベルバーグの草分け的作品であるという位置づけは、正直微妙なところだと思います。ただ、この映画が作成された時期が、フランス映画の一つの「流行」の転換期であったことをこのフィルムが教えてくれるのは確かでしょう。もちろん、こうした映画史的な位置づけ云々を別にしても、非常に完成度の高い、「面白い」映画であることは間違いないと思います。名作です。
8点(2004-10-11 15:35:27)(良:1票)
2.  ノー・マンズ・ランド(2001)
戦争映画は数あれど、なかなか独特のアプローチで興味深い作品です。実際の戦争には「英雄」は確かに存在すると思いますが、映画にする際には、この「英雄」の取り扱いには極めて注意が必要。一部のプロパガンダを除いては、戦争映画=反戦映画ですが、この「英雄」の取り扱いを一歩間違えると、戦争映画が反戦の意を示さないという危険を孕みます。それならば、むしろ「英雄」などは描かない方がよいのかも知れません。実際、この映画には「英雄」は存在しない。愛情や友情などの人間の情をねじ曲げてしまう戦争。そんな中で、彼等の死は、全く無意味で、滑稽で、馬鹿げていて、惨じめに映ります。きっと理解し合えたはずの人間同士が殺し合わなければならず、地雷を背に、身動きすることも許されないまま見捨てられていく弱き兵士。生々しい残酷な描写。こんな死に方はしたくない。こんな場所には行きたくない。絶対にいやだ。国の為であろうが、なんであろうが戦争には行きたくない。そんな思いが強烈に込み上げてきます。この戦場への嫌悪感こそ反戦映画の命であることをつくづく思わされます。「正義の為の戦争なんてない」というこの姿勢こそ真の反戦映画。「英雄」の苦悩をドラマにするのもいいのですが、戦争の存在自体を真向から否定したこのアプローチは秀逸だと思います。
8点(2004-03-13 00:24:45)
3.   《ネタバレ》 
楓の方が首をきられるシーンでの躍動感と凄み、大炎上する城、ラスト近くで三郎が矢に倒れるシーンでの衝撃など、見応えのある場面が点在していますが、途中で何回か息切れをしてる感があります。新人や素人の役者を使い、自然な演技を求めたというものの、逆にあまりにもお芝居が堅く、効果的ではない気がします。『影武者』にも言えることですが、違和感すら覚え、作品に入り込めない一つの要因になっているような気がします。また、秀虎が発狂する場面も「大殿が狂われた!」と衝撃的な演出で成功していますが、この後、この狂った様をピーターとの絡みで何度も繰り返し描かれるとさすがに流れが悪い。もちろん狂言の様式を取り入れた台詞のやり取りは往年の力量で、個々のシークエンスとしては評価できますが、あまりにも同じ要素を持ったシーケンスが次々と繰り返されるのは評価の分かれるところ。ただ、この作品は一文字家の家紋が「日」と「月」を象った、「明」であって、秀虎はまさに黒澤の分身との意が強い。その意味では、他の作品に比べて、特に個人的な趣向が直接的に作品に反映されている、いわばライフワークと考えてもよく、多少のしつこさは致し方ないところか。とにもかくにも、この作品は黒澤監督がやっと自分の為に映画を作れた作品であると位置づけたいのですが、こうした重要な作品に黒澤の最良の分身であった三船がいない、ということはやっぱり悲劇であったという気がします。往年の作品に比べて、何か悲壮感が漂うこの作品も、三船であったならば、何か違った演出を試みたのではないか、と思われてなりません。
7点(2003-10-28 00:52:56)(良:2票)
4.  穴(1960) 《ネタバレ》 
映画音楽というものが徹底的に排除されているにも関わらず、ここまで緊張感を出せるとは驚きました。穴を掘る音、看守の足音といったものが、妙に強調されて耳に残ります。そして穴を掘り終えてマンホールから囚人の一人が顔を出すところでの都会の雑音。刑務所の内と外での音の対比に思わずはっとしました。
8点(2003-10-17 22:59:37)(良:2票)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS