2. 影の軍隊(1969)
今まで誰もコメントしていないなんて不思議。フィルム・ノワールの名匠J・P・メルヴィルの代表作ですから。一般的にはアラン・ドロンの「サムライ」の方が有名ですけど。確かにこの作品、余り観た人が多くはないんでしょうね。ナチスドイツに占領されていた、フランスのレジスタンスの話です。良くアメリカ映画に、アメリカ軍に協力するカッコいいレジスタンスが出てきますけど、実際はこの映画のように、辛く悲惨な戦いに明け暮れていたんでしょうね。本当に地味で、暗くて、救いのない映画なんで、誰にもお勧め、とは言えないんですけど、見終った後、何ともジワッと暖かいものが残る映画です。兵士のように徴集されたわけでもないのに、自らの意志だけで、自由のために命を賭ける彼ら「影の軍隊」の心意気に打たれるからでしょうか。 8点(2004-02-27 23:45:07)(良:2票) |