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プロフィール
コメント数 284
性別 男性
ホームページ http://ameblo.jp/wunderlich/
年齢 43歳
自己紹介 気になった映画をつまみ食い的に見ています。
うだうだと考えるのが趣味です。

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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  マイ・ブルーベリー・ナイツ 《ネタバレ》 
全体として焦点が分散しているため、緊張感に欠けた印象が残る。しかし、ラストのキスシーンの美しさは一見に値する。ナタリー・ポートマンには底知れない存在感があるし、レイチェル・ワイズは痛みと美しさが同居したキャラクターを見事に演じている。ノラ・ジョーンズの演技については、普通の人っぽさが出ていて良かったと思う。とくに、カフェのカウンターで寝ているときににジュード・ロウにキスされるが、その時のかすかな微笑みの表情は、味わい深いものだった。まずまず。
[DVD(字幕)] 7点(2009-01-17 12:30:52)
2.  太陽(2005)
戦争で引き裂かれた愛はたくさんあるだろう。でも、本当の愛は、そんな劇的なものではなく、むしろ何の変哲も抑揚もない毎日に耐えるところで静かに紡がれるものではないだろうか。この映画の統治者の姿は、いつも通りの日常に身をおくという、人間にとって実は最も困難な生き方を表現しているように思われた。統治者だけが、戦時下の日本において、一人だけ「変わり映えのしない日常」を生きていた。だから、彼だけが、敗れゆく日本の姿を、唯一の仕方で感じ取っていたはずなのだ。それゆえに、ソクーロフ監督の映像の中の日本は、日本人にとって誰も見たことのない雰囲気と色彩に満ちている。この映画はドキュメンタリーではないのだから、歴史的な考証が正しいとか正しくないとか、昭和天皇は本当にこの映画に描かれるキャラクターみたいな人だったのかとか、なるべくそういう考え方から離れて観てみるとより楽しく見れる。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-07-25 23:25:55)
3.  バベル 《ネタバレ》 
消化不良な一本である。この映画は混乱を描いているが、その混乱は、「そこに存在すべきでないものが、存在してしまった」という過剰感によって引き起こされている。モロッコ人の家庭には猟銃があり、アメリカ人夫妻は異境モロッコに滞在しており、その夫妻の子供たちはベビーシッターのメキシコ人の車に乗っている。その視点から考えると、日本はこの映画のなかで特殊な位置を占める。まず、日本では混乱とよべる状況がおきていない。また、妻を自殺で亡くした役所広司とその娘で聾ある菊池凛子の親子が、苦しみつつも、苦しみをどう受け入れるかを模索するという、モロッコパートやアメリカパートでは見られない葛藤が描かれている。その意味で、日本バートの苦しみは「そこに存在すべきものが存在していない」という欠如感に裏打ちされているといってもいいだろう。過剰なものは削ればよいが、欠如をどう埋めるかは難しい。埋められない欠如に対する日本パートの答えは、「欠如を常態としてみなす」という痛々しいものだが、抱き合った役所、菊池親子の美しい姿をしても猶、救いあるいは希望は訪れていないように思える。みていて辛い作品である。
[DVD(字幕)] 6点(2008-07-20 09:57:22)
4.  殯の森
いろいろ言われているこの映画だけど、映像だけで何かしらの物語を語ろうとすると、たぶんこんな感じになる。描いているのは、お墓参りの話。しかも、どれだけ大げさに表現したとしても一回のお墓参りで、死者への弔いが完了する訳がない。その意味で、この映画は、はじめる前と終わった後で、とくに死者への弔いにまつわる事態は進行も後退もしていないといえる。むしろ、生き残った人間のどれだけ切実な行為であっても、それが死者に届くことはなくて、生き残った人間自身を癒す方面にしか作用しないのであれば、この映画の主人公二人は自分自身を癒しただけともいえる。「自分で自分を癒すしかない」というこの映画があぶりだす真実は、河瀬監督の表現スタイルをあらわしてもいる。そのことに共感できるかどうかがこの作品を楽しめるかどうかを決める。
[映画館(邦画)] 7点(2008-01-19 19:13:08)
5.  アルファヴィル 《ネタバレ》 
コンピューターが全てを支配・管理するために、感情を発露した人間を処刑する。しかもその処刑はコンピューターを開発した科学者が行っている。ものすごい本末転倒だ。JLGのパロディー精神躍如。コンピューターがレミー・コーションを尋問する時の台詞「すべては語られた。意味の意味が変わらないのであれば。」もかっこいいし、見た目はともかく、中身はクールにできてる傑作だと思う。ラストの「愛」発見もすてきだ。生きるということは言葉を語るのと同義なのであることをこれでもかと見せ付けられる映画。ずいぶん前の作品だが、今見てもいろいろと考えさせてくれる。
[DVD(字幕)] 9点(2007-04-29 22:44:47)
6.  トランスポーター2
「ありえねー」「まじで!」と連呼しました。少林サッカーみたいな笑える裏切りでなく、アクションの技で予想を裏切ってくれる痛快作。こういう手ごたえ、最近少ないから、貴重!おもしろい。
[DVD(字幕)] 8点(2007-04-29 22:11:59)
7.  ブロークン・フラワーズ
だれひとり幸せばっかりな人がでてこない。動物病院の受付の姉ちゃん以外は。それにしても妙に父親ぶっちゃうジョンストンが青年に逃げられてしまうシーンは痛烈な皮肉である。人が社会的な役割を演じるには、それまでの実績がものをいうのである。たとえ、どんないい言葉をいっていたとしても。だから、人はそれまでに培ってきた経験をもとにしてしか生きていけない。人に資質の差があるとすれば、それは経験からどれだけ豊かなものを掬い取ってこれるか、その点における差でしかないのだろう。でも、そういった哀愁や感傷っていままでジャームッシュ作品には出てこなかった雰囲気ではないか。いつもはジャームッシュ作品を見て、すっきりできたのに、今回はなんか年齢を帯びた複雑さが風通しを悪くしている気がする。
[映画館(字幕)] 7点(2007-02-17 23:12:41)
8.  ぼくを葬る(おくる)
テーマは死を宣告された主人公の心の葛藤。どれだけの数の映画が同じテーマを扱ってきただろうか。ごまんとある同じテーマの映画の中で、この映画が記憶に残されるべきだとすればただ一点につきる。それは、主人公が苦しみを打ち明けた時の祖母の言葉。「じゃ、今夜おまえと死のう」。この祖母の言葉をうけて主人公が流す涙。このシーンだけで、この映画は十分なのである。なぜなら、この台詞が示すように、この監督が本当に描きたかったのは「死を宣告されたもの」ではなく、「死を宣告されたものの周りにいるもの」だから。通常、主人公が死を宣告される映画では、観客は「自分が死を宣告されたらどうするだろう」と考え、主人公に自分の姿を重ねる。でも、この祖母の台詞があることで、観客は「もし誰かから死を宣告されていることを告白されたら自分はどう応えるか」という問いに巻き込まれる。そう。本当に人生で大切なことは、自分の死に方ではなく、他人を見葬る(みおくる)仕方なのではないか。自分がどのように死んだところで、死んだあとに自分の人生などないのだから自分の糧とはならない。でも他人の死を見葬ることは自分の糧になるのだ。どのように他人を見葬るか。それがその人の心のレベルを決めるのではないかと思う。そういう思考を喚起してくれる点で、この映画は記憶に残るべき作品になっている。
[DVD(字幕)] 6点(2007-02-17 22:50:57)
9.  マンダレイ 《ネタバレ》 
マンダレイは解放させる側にたったグレースを描いている。この映画の中で、「ママの法律」が結局黒人と白人が協力して作ったものであるという事実が明かされるけれど、結局の所、「人を見る目が大事」という価値観が指示を得ている世界は、マンダレイとその根本において何の変わりもないのだと気づかされる。会社、組織、あらゆる社会性があるところで「人を見る目」がものをいう。グレースの「人をパターン分けして管理するなんて人間の冒涜だ!」という主張が正しいなら、誇り高い黒人に惹かれるグレースは自己矛盾していないか? 「人を見る目」、「人をカテゴライズする目」これをなくさずに、なんらかの主張を「語る」ことなんてできはしないのだ。だとすれば、自分本位に「自分はこう思う」という形でしか他人に何かを伝えることはできない。その後に何が起きるのか。グレースのたどり着く「ワシントン」に期待する。 
[DVD(字幕)] 6点(2007-01-14 13:30:07)
10.  ある子供 《ネタバレ》 
この映画は、若者とよばれる子供たちが主人公である。彼ら・彼女らは、生まれた赤ん坊をもてあましながら、この世界の中で生き抜いていくためにいろいろな新しいことを背負っていくことにある。その背負うということを端的に描いた作品になっている。  この世の中で生き抜いていくために必要なこと。それは責任ではないかと思う。ブリュノは自首することによって、初めて自分の行いに責任をとった。そして、最後にソニアと二人で手を取り合って流す涙は、責任をとるという道を歩みはじめたことの大変さを、もう後戻りは出来ないということを思って流した涙のように思えてならない。
[DVD(字幕)] 6点(2006-10-01 18:20:16)
11.  ヨーロッパ
トリアーはこの作品以後、執拗に「アメリカ」をテーマにした作品を取り続けていくわけだけど、そのことを念頭において見てみると、アメリカに移住したドイツ系移民である主人公が終戦直後のドイツに戻って寝台車の車掌になるところから始まるこの映画もアメリカとヨーロッパの違いを強く意識していることは疑い得ない。靴を磨いたかどうかを靴の裏のチョークのしるしで判断する乗客と、靴が磨かれているかぐらい靴を見ればわかるだろという主人公の台詞が面白い。言葉を重視するドイツ。事実を重視するアメリカ。トリアーがどちらの見方を支持するのかは定かではないが、ナチ体制を許したドイツ人の思考を痛烈に皮肉っていることは確かだ。事実を見ればナチなんてどこからどう見てもおかしかったはずなのだと。この台詞のやり取りだけで十分7点。あとのロマンスやサスペンスはこの題名において評価の対象とはなりえない。そう思う。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-06-25 19:17:29)
12.  スパニッシュ・アパートメント
自分ではないほかの人と馬鹿話や堅い話で盛り上がるには、語学力だけでなく、自分の知識や見方をフルに走査することが必要。もちろん、「フルに走査する」ってところを自然にやれることが条件だけど。主人公も言ってるけど、人間は話す相手ごとに人格を変えているといってもいい。僕は同い年の友人が死んだ時、友人そのものだけでなく、彼と話していたときの自分のテンションや話題の持っていき方とかも一緒に死んでしまったのだと気づいた。そんな風にして、人間は自分のアイデンティティを他の人と一緒につくりあげているのだ。自分はなにものだ!とアイデンティティにこだわるのではなく、いろんなアイデンティティをもちながら自在に世の中をすり抜けていく、そんな生き方をこの映画は見せてくれているように思う。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-02 13:58:16)
13.  リスボン特急
冒頭。一台の車をフレームに収めながら追うカメラ。無言のまま銀行強盗がはじまってゆく。その語りッぷりのうまさに、熟練した監督の手腕を見る。ストーリーはたいしたことはない。サスペンスにとって重要なプロットも普通だ。だけど、材料から考えれば当然凡庸な作品になるはずのこの映画を素敵な映画にしてるのが、監督や俳優のうまさだ。一言で言ってしまえば「雰囲気がいい」。こういう老獪な映画は、すこし渋すぎるのが気になるが、曇りの日に見ればそんなことも気にならない。フランスらしい、適度にひねくれた作品だ。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-10-23 22:36:47)(良:1票)
14.  ゴースト・ドッグ
この映画は基本的に最高だ。でも、突っ込みたいのが一点。少なくとも日本刀は刃を上に向けて(つまりミネを下にするってことよ)鞘に収めるのが鉄則。じゃないと鞘の口に添えた左手の指がどんどん切れていきます。ウィテカー兄ちゃん、大丈夫か? サムライとはなにかって精神的な問題よりも、まず振る舞いをきちんと真似しましょう。でも、この映画のテンション悪くないと思う。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-08-30 23:01:03)
15.  ブラウン・バニー 《ネタバレ》 
この映画はたった一つのアイデアだけを軸に展開する点において「市民ケーン」と親しい。いってみれば単純。このアイデア(オチともいう)によって、主人公の悲痛な叫びがとても映画的に増幅されている。惜しむらくは、痛みを乗り越える術が見えなかったこと。それだけ主人公の背負う苦しみが大きいということか。彼に救済が訪れるとすれば、逃れられない過去の意味づけを変えるしかない。観客が最後のオチを見て映画の前半に対する意味付けを変えるのと同じように。個人的には最初のほうのガソリンスタンドでのヴァイオレットとのやりとりだけで7点献上。あとのシーンはおまけ。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-08-05 23:27:04)
16.  エドワールとキャロリーヌ
話自体はたいした内容じゃないんだけど、軽快なテンポにのせられて非常に心地よく観ることができた。ベッケル監督十八番の「びんた」シーンもちゃんとあります。コメディーにこそサスペンス的な緊張感が必要だと思うのは僕だけではないだろうが、この映画はそのお手本。よくできている。フランス、パリの庶民の生活感がよく出ていて勉強になる。何気にキャロリーヌもかわいい。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-30 20:57:16)(良:1票)
17.  アパートメント(1996)
降参。緊張感、キャスト、プロットのどれをとっても一級の作品だと確信する。特にキャストは豪華。パリの町並みもこの映画を際立たせるのに一役買っている。今度、ハリウッドでリメイク(『ホワイトライズ』)されるが、観る前にオリジナルを観ておくとさらに楽しめると思う。
9点(2005-03-11 08:10:53)
18.  過去のない男
題名をみて、てっきりお堅いな映画かなと思いきや、めちゃめちゃ笑える作品じゃないですか!映画自体はかなり淡々としてるんですが、見てる僕ははじめから終わりまで笑い転げてました。全ての台詞を暗記するまでみてやる! 主人公が幸福を見つけるというストーリーではまったくなく、記憶を失ったら幸せになっていたというお話。そこら辺が結構皮肉っぽくて考えさせられます。フィンランドという名前だけは知られている地域の風土を見れるのも面白い。僕はこういうの大好きだけど、派手な展開が好きな人には向かないだろうからこの点数。
7点(2005-02-28 16:51:08)
19.  ビフォア・ザ・レイン
この映画とすぐに結びつくのはニーチェの「永劫回帰」。ニーチェが言っていたのは、「まったく同じ(「似かよった」ではない)できごとが永遠に繰り返されているこの世を、肯定することができるか」ということだったと思う(うろ覚え)。この世がマジでおんなじことを繰り返してるのかは別にして、この映画に当てはめてみよう。「ひどい戦争が繰り返される世界に生きていて、しかも同じ争いが繰り返され、しかもそれを知る立場にいて(巧妙なことにこの立場は観客において初めて可能になる)、この世を肯定することができるか?」とこの映画は観客に言っていることになる。「それでも人生にイエスという!」という標語をドッかで聞いたことがあるけど、もう一回、いや永遠に同じ人生を生きると「知った」時にも同じこと言えますか? 劇中の人物が自身の人生を肯定できるかではなく、悲惨な争いが永遠に繰り返されるとラストに知らされた観客に人生への判断を迫るのがこの映画の主題なんだと思う。
[映画館(字幕)] 8点(2005-02-25 20:48:01)
20.  野性の夜に
僕の10代最後の一年間は、この作品を考えることに消尽された。「愛」を「相手に対する責任を積極的に背負うこと」だと思っていた僕は、まさにこの映画によって「責任」を考え直す羽目になった。映画の題材はエイズとか同性愛といった強烈なものだし、監督及び主演の人がマジで死んじゃったという話題性もあるが、正直言って普通の人間である僕にとって、そんなことは何にも訴えかけてこない。ただひたすら、「相手への責任」と「相手への愛」の葛藤、「今の自分」と「未来の自分」の葛藤だけが、執拗に僕に呼びかけてきた。ラストに提示される「昇華」のイメージは、これからの僕を突き動かす動力になってくれるだろう。あらゆる意味で衝撃的な映画。
9点(2004-11-26 08:09:35)
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