3. 遠すぎた橋
《ネタバレ》 空一面を覆い尽くす落下傘部隊の映像と壮大なテーマ曲だけで、ミリタリー好きの中坊は簡単にノックアウトされた。 しかし、友人からは映画に使用された戦車等の使い回しが、現実に使用されていたものとかけ離れすぎているなどと、激しく批判された事もよく覚えている。どうでもいい中学生の知ったかぶりの会話だ。 ただ、G・ハックマン演じるポーランドの旅団の悲劇や、J・カーンの軍曹のエピソードなど、ストーリ上のいかにも映画的なシーンが、実はノンフィクションであったりした訳で、あくまで真実の歴史と、戦争の空虚感を描く事に重点を置いて、時代を継承させる重要な映画であったことを、再見した10代後半の頃にようやく気づく事ができた。 それとR・レッドフォードの登場シーン。何か、画面が輝いていたような気がする。 結構、後半に、しかも数少ない出演場面。敵の弾を自分が華麗によけて、結果後方の部下に当たらせて死なせてしまうような間抜けなシーンもあるのだが、やっぱり当時はダントツに恰好良かった。聖母マリアへの祈りを呟きながら河をボートで渡るシーンなど、鳥肌もの。 世間からは過小評価されすぎの様な気がする。傑作。 [DVD(字幕)] 9点(2009-04-22 21:31:22) |