1. 戦艦ポチョムキン
モンタージュという技法自体は遅かれ早かれ誰かが確立したんだろうが、それを活かしきる細かなショットのコマ割り、構図が実に絶妙である。一杯のスープから始まる暴動、一発の銃弾から始まる惨劇、一隻で艦隊に立ち向かう緊張感、ここに込められるダイナミックな動きやその映像から伝わるエネルギーは強烈である。革命思想とはためく赤旗からプロパガンダと切って捨ててしまう事は到底出来ない映画である。 9点(2005-01-27 23:06:34) |
2. 罪と罰(1970)
学生時代、友人にさんざん「罪と罰」を薦められながら、ロシア文学というのが暗く、重く、哲学的だったりして難しそうで、仕方なく映画で間に合わせた。また当時、ソビエト映画初体験で白黒だし、音楽もなく、見終るまでに随分睡魔に襲われた。本を読んでおいた方がいいんでしょうね。 5点(2004-05-15 19:09:23) |
3. 火を噴く惑星
60年代のSF&怪獣映画のB級映画の臭いが満載でありながら、ダーウィンの進化論に異を唱えたり、ソ連という国で任務か愛かに悩む女性、近未来の機械化社会におけるロボットの人権など考えさせられます←ホントかよ(笑)。「2001年宇宙の旅」のかなり先駆け的な映画ではあるかも。 7点(2004-04-01 10:51:26) |
4. 惑星ソラリス
正直最初は眠かったが、見覚えのある左側通行、カタカナの文字首都高を見て目が覚めた。広大な土地のロシア人には狭い土地を縦横無尽に走る首都高は近未来的だったのかな。皆さん言われる通り「2001年宇宙の旅」の対極を成す映画でしょうねえ。思想、哲学、宗教、倫理、道徳、心理学などソ連だからこその部分があり、両作品は冷戦時代の米ソが作り得た傑作ではないでしょうか。 10点(2004-03-20 12:33:34) |
5. デルス・ウザーラ
大自然のルールを誰よりも知り尽くしたデルスが非常に魅力的で誰でもが引き込まれてしまう。そんな彼が街に出てからの姿が、田舎の祖母を私の家へ引き取った数ヶ月間のことを思い出させた涙が出そうになった。彼等には彼等のルールやリズムがあり、今更違った生活など出来る訳も無く、自然の掟に従って生きるのが一番なんでしょう。 7点(2004-02-23 21:28:09) |