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王の七つの森さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 188
性別 男性
自己紹介 ・・・・最初に投稿してから4年近くたとうとしています。
これからも、細々とでも投稿してゆきたいと思っています。

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【製作国 : ソ連 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  アンドレイ・ルブリョフ 《ネタバレ》 
15世紀のロシア、、、、タタール人により村は蹂躙され、人々は意味なく虐殺される。、、、、修道士は娘を救うために人を殺めるが、その狂った娘は、修道士を裏切ってタタール人とともに去る。、、、、なんという不条理。いったいどこに神の意思を見いだすことができるのだろう。、、、、、鐘を鋳造した少年。彼は、死んだ父が鐘作りの秘密を伝授してくれたと吹聴したが、実は、何も教えてくれなかったのだと真実を吐露して涙する。父=神。、、、神は何も伝えてくれない。、、、、、どこに神の徴もないこの不条理な世界、それは15世紀のロシアだけでなく、20世紀のスターリン支配のソ連のことでもある。、、、、、だがしかし、それでも私たちは、神を信じる以外に道はないのだ。絶望の淵にあったヨブが神を信じたように。ルブリョフがそう信じてイコンを作り出したように、今に生きる私たちも、同じように神を信じて、価値あるものを作り出せ、、、、、、そういうタルコフスキーの熱い、熱い思いが満ちた映像だと思いました。、、、、、、、しかも、遠藤周作の『沈黙』を想起させるテーマでありながら、遠藤のような日本的なキリスト教ではなく、正統な一神教的伝統の心性をも垣間見せてくれ、さらに、その後の作品と違って、主観的なロマンティシズムが抑制され、格調高い作品となっていると思います。
9点(2005-03-18 18:17:52)
2.  ノスタルジア
タルコフスキー定番の、馬、犬、水、雨、火といったものは、タルコフスキーにとっては、聖なる世界、超越的全体への水先案内人なのだろう。それらをイメージし、接することで、タルコフスキーは、聖なる世界を感じ取ることができるのだ。心理学的に言えば、それらは「移行対象」ともいえる。、、、、、だが、僕にとっての「移行対象」は擦り切れた毛布だったり、降りしきる雪だったり、生暖かい春の風だったりする。、、つまり、犬や馬を見せられても、聖なる世界とのつながりなど微塵も感じられない。だから、タルコフスキーの映像を見ていると、例えて言えば、子煩悩な親父が丹誠込めて作った子供の成長ビデオを、無理に見せられている気持ちがしてしまう。もちろん、子どもの成長ビデオといっても、ロングショットが使われていたり、嗜好を凝らした誕生パーティが描かれていたり、映像として面白いものもあるに違いない。だが、その子どもに対する愛が共有できなければ、成長ビデオは、相変わらず、他人の私的な持ち物にとどまってしまう。、、、、、、つまり、僕は、タルコフスキーの聖なるものの世界に同感できない。だから、この映画は、タルコフスキーという他者の自慰的感情吐露の私物にしか思えないのだ。
5点(2005-03-18 09:36:39)
3.  惑星ソラリス 《ネタバレ》 
ラストの父親は、神の象徴だと思います。(父=一神教の神、というのは一般的)、、、、ソルジェニツィンなどに典型的にみられるように、70年代のソ連では、政治的抑圧の中で、精神性、宗教性にすがるというのが流行でしたから、この映画でも、最後は神にすがっているのでしょう。、、実際、食べかけのリンゴ(=知恵の実)が最初の方にありましたし、最後の方では母親か何かがリンゴをかじっていました。、、、、、また、観念が現象を作り出してしまうというソラリスの環境は、物質が観念を作り出すのだというマルクス主義の唯物論的前提とは完全に対立するわけですから、70年代のソ連にあっては、ずいぶんと刺激的であったはずです。、、、、そうした中で、愛、生死といったものがテーマとなっていたように受け取れました。、、、、、、、全体として、良きにつけ悪しきにつけ、きわめてロマン主義的だと思います。、、、、映像美、叙情性、ロマンティックラブという点は、よい意味でのロマン主義です。、、、、そして声を大にして言いたい悪い点は、すべての人物、出来事が主人公のクリスの主観性以外に基礎づけられていないということです。例えばハリーは、クリスの思いでにのみ基礎づけられた存在で、全く自立しておらず、自分固有の感情も判断もない。、、、だけどそんな人間、実際にいるのだろうか。それじゃあ、アイドルおたくが思い描くアイドル像とかわらんではないか。、、、、、、そういう風に、周囲の世界を自分本位に、自分の感情にのみ従って染め上げようとするロマン主義には、ちょっと待ってよ、と言いたい。
7点(2005-03-13 00:10:40)
4.  ひまわり(1970)
丘に広がる墓標、それと一面に広がるひまわりが重なり、花の一つ一つが、戦地に倒れた兵士の生死を表現していると、切々と伝わります。その一人一人に、その死を悲しむ肉親、友人たちがいて、それぞれに重く、悲しい物語がある筈で、このアントニオの物語も、そういう物語の一つなのでしょう。だから、ひまわりという題名がつけられているのだと思います。、、また、東西対立の時代、近代化されたソ連を写せという映像的無駄を甘受しつつ、ソ連ロケを敢行したのも、次に戦争が起これば、このひまわりが、再び血に染まるのだという、反戦のメッセージを伝えたかったからなのでしょう。、、ただ、判断に迷うのは、ソ連の駅での再会シーンです。もし私がソフィア・ローレンであったら、誰の旦那になっていようと、本当に生きていてくれたことが、うれしくて、うれしくて、思わず足の力が抜けて、その場にへなへなと崩れてしまうのではないかと思うのです。、、、だから、ここから先、ストーリーの論理が、戦争から恋愛に断絶的に転化するようで、、、。そこが素直に共感できないところです。
7点(2004-08-24 18:14:17)
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