1. 異邦人
《ネタバレ》 人が死に直面した時、何を思うか? それを深く追究した内容。 原作はアルベール・カミュの名作で、原作は既読だが、映画を見る際に、原作を既読か未読かなんてことはどうでもよいことだ。 誰もがいつかは死を迎える。 その際、人は何を思い、どう気持ちが弱るのか? とても考えさせられる内容だった。 どんなに気丈にふるまい、自分を鼓舞しようと、最後の最後は何かにすがるのだと、本作は言いたいらしい。 でも、おそらくそうなのかもしれない。 だけど、そんなことは死の間際に考えればいいだけだ。 それをもって、宗教に日頃から傾倒すべき理由にはならない気がする。 もう一つ、無気力、無関心というものが、いかに人間の精神を蝕むか。 そこにも焦点が当てられている。 ここは特に興味深い。 やはり、少しでも生きている幸せを実感にするには、何かに関心を持ち、感動する心を持っている必要があるのだろう。 何か面白いこと、興味をひかれること、そして感動すべき何かを模索することが、鬱々とした気分になった際の、処方箋になるのではないだろうか。 [インターネット(字幕)] 7点(2016-11-04 01:43:18) |
2. インディア
イタリア・フランス合作で、1950年代当時のインドを撮った、異色のカラー・ドキュメンタリー。 オープニングロールの、異様にカラフルなバックカラーに、この時代のフランスやイタリアのカラー映画の特色を感じる。 ロッセリーニは元々、ドキュメンタリー映画を得意としているが、本作はインドが題材とあって、一風変わった作品に仕上がっている。 自然と人間の関わり合いを主軸に、発展していくインドを様々な切り口で映像におさめている。 淡々と進む感じで、何か劇的に面白いとか、興味をそそられる内容ではなかったが、そこはロッセリーニ作品とあって、つまらないということもなかった。 欧州人から観たインドの印象を伺い知ることができて面白かったし、当時のインドの様子も観ることができた。 又、カラー映画としては未発達なザラついた映像が、逆にいい味を出していて、これはこれで良かったように思う。 象使いは特に印象的だった。 象って、あんなに賢い生き物なんだな、と。 そしてこの作品は、発展を続けていた当時のインドが、どの様にダムを造り、どの様に自然を壊していったかも、問題提起している。 ちなみに当時、インド政府は、このフィルムの国外持ち出しを禁じたらしい。 [ビデオ(字幕)] 6点(2012-10-26 19:16:14) |
3. イタリア旅行
夫婦の倦怠を常に漂わさせながらストーリーが進行し、題名通り、イタリアを夫婦が車で旅するというロード・ムーヴイ作品・・・と、いえばいかにも私好みのイタリア映画だが、何故か退屈してしまった。 ロッセリーニという監督は、『ドイツ零年』や『無防備都市』『戦火のかなた』などのリアリズムに徹した戦争映画の名作を数多く残しているが、本作のような“愛”をテーマにした作品はイマイチなように思う。 愛の倦怠などはミケランジェロ・アントニオーニこそが真打であり、ロッセリーニはやはり戦争映画を叙事詩的に撮るべき映画監督なのではないか。 ゴダールがロッセリーニに影響を受け、後のヌーヴェルヴァーグを形作っていったというが、それは単に雛形にしたというだけで、本作とヌーヴェル・ヴァーグにおける男女の描かれ方とは、だいぶレベルが違う気がする。 ヌーヴェル・ヴァーグ作品には退屈な作品も多いが、本作よりはそれでも幾分かは面白い。 本作は、ただダラダラと倦怠期を過ぎた夫婦の旅路を映しているだけで、あまり観ていて面白くはない。 最後も唐突で無理矢理だった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-07-20 16:59:31) |
4. イル・ポスティーノ
あまりにヒューマン臭が強く、乗り切れず。 最後はハッとさせられたが、それまでがやや退屈した。 [DVD(字幕)] 6点(2007-10-25 10:28:34) |
5. イノセント
孤独でも別に構わない!と悟りを開いて欲しかったが・・・ 自己否定に終わる寂しいお話。 [ビデオ(字幕)] 3点(2007-10-04 11:02:26) |
6. いぬ
ジャン=ピエール・メルヴィルとジャン=ポール・ベルモンドが組むとこんな感じになりますよ、っていう感じの映画。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-10-04 10:59:15) |
7. インテルビスタ
フェリーニ作品を観まくっている人には多少楽しめるはず。 [ビデオ(字幕)] 4点(2007-09-03 16:09:14) |