1. ゴスフォード・パーク
危険なぐらい退屈だった。 「8人の女たち」みたいのを期待してわくわくしながら観たが、これといった見せ場もなく、ただ登場人物が多いばかりで良い意味でのサスペンス性は皆無に近い。 意味のない人物、意味のないモノ、意味のないエピソードが多すぎる。食わせモノの映画だ。 3点(2003-11-28 18:18:34) |
2. オープン・ユア・アイズ
「バニラスカイ」の元となったスペイン映画。ストーリーはほぼ同じ。 結構、私は好き。倒錯しすぎててよく分からないところもあったが・・・。 ペネロぺ・クルスがあまりにキュートだったので、やっぱりトムはペネロぺ目当てでリメイク権を買ったに違いないと確信した。 7点(2003-11-22 16:33:11) |
3. 星降る夜のリストランテ
賑わう店内、いくつものテーブル。それぞれは無関係な間柄、その人間模様をユーモラスに、そしてハートフルに描き出す。 お色気整形バストの母親といかにも真面目そうな娘。不倫中の大学教授とその生徒。薬物療養所帰りの男を囲む、その父と姉。ペテン師と悩めるサラリーマン。・・・などなど、極端なキャラクター設定がイタリア映画的。 気になったのは、お客の中に妙にデフォルメされた日本人らしい家族がいること。食事中にゲームをする男の子と過保護な両親(全員メガネ)というのが、日本人の私としては、笑うに笑えない。 8点(2003-11-22 15:01:31) |
4. ニュー・シネマ・パラダイス
映画が好きな人は、みんな好きなんじゃないだろうか?映画が与えてくれる歓び。それ以上に素晴らしい、人生の歓び。 一人の映画好きの少年が成長し、恋をし、恋を失い、夢を抱き、夢を実現する。映画に彩られた青春が、やがてその彩りを生み出す存在となり、彼の人生そのものが彩りに優る輝きを放つ。 うまく言い表せないけれど、私はこの映画がとにもかくにも好きだ。 10点(2003-11-22 14:53:33)(良:1票) |
5. 薔薇の名前
「ハンニバル」を観て、この映画のことを思い出した。共通するのは暗黒めいた中世ヨーロッパのイメージ。 修道院で起こる殺人。死を招く知識。奇形の修道士。ミステリアスで不気味なものだらけ。 人間が作り出したキリスト教的「真実」。「真実」にそぐわないものは、事実さえも歪曲される世界。魔女狩り、禁書、異端裁判・・・。 そういった中世の世界観を、探偵として修道院を訪れる主人公の眼から体験していく。妖しい世界にどっぷり浸かることができ、その上、謎解きもまたおもしろい。 原作は記号学者によるものだが、そんな背景とタイトルの意味するところが最後に分かる。はまればはまるほど深い映画だ。 9点(2003-11-22 14:46:37) |
6. シェルタリング・スカイ
砂漠を舞台にした映画は好きだ。 ちょっとした過ちで永遠に失った愛する人。失った後の、埋めようのない欠落感。これを表現する舞台として、砂漠の「渇き」感がぴったりしっくりくる。 ベルトリッチが映し出す豊かな色彩、坂本龍一音楽のドラマ性かつ包容力。印象に深く焼きつく映画だ。 美術映画には好き嫌いがあると思うが、寡黙に耐えられる方は試してみる価値あり。寡黙だがドラマティカルで情熱的。ベルトリッチは人間の「衝動」を鮮明に描き出す監督だと思う。 詳しくはこちらのブログで→http://escargot1.exblog.jp/1244669/ 9点(2003-11-22 14:42:59) |