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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1246
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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【製作国 : ベネズエラ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  デッド・シティ 《ネタバレ》 
南米ベネズエラで起きている深刻な難民問題について、世界に向けて告発しようとする映画である。この映画では500万人としているが、日本の外務省公式ページでも「これまでに約450万人のベネズエラ国民が近隣諸国(特にコロンビア,ペルー,チリ等)に流出」と書かれている(2020/6/6閲覧)。終盤のインタビュー場面では本物の難民の映像も使っていたように見えた。 その原因は、要は現政権の失政だと言いたいらしい(ハイパーインフレの影響が大きいとのこと)。冒頭で見えた「MADURO DICTADOR」という落書きは、現在も同国にいるマドゥーロ大統領(日本政府は支持していない)を独裁者として非難する言葉である。中盤のTV報道のテロップでは閣僚とともにいち早く国外へ逃げたことになっていたが、終盤でもまた「現政権の姿勢」に触れて、製作側の問題意識がどこにあるかを明瞭にしていた。劇中発生していた停電も現実の反映だったのかも知れない。 これは本物の国際的な大問題であり、単に権力者を揶揄して面白がるだけの映画にはなっていない。ちなみに劇中のWHOはまともな働きをしていたが、なぜか東アジアの強権国家らしきものの影も見えた(医師宅に掛け軸もあった)。次の事務局長がベネズエラから出たりすることもあるかどうか。  そのような背景がありながらも、この映画では難民の発生原因をゾンビに置き換えたことで、見た目はゾンビ映画になっている。またウイルス性ゾンビのため感染症映画としての性格もある(原題と英題もそうなっている)。 最初は断片的な事件を並べておき、ラジオ放送で少し緊迫感を煽ったと思ったら、いきなり次の場面で周囲がいわゆる阿鼻叫喚の巷と化していたのは驚きがあった。また当初、政権側が反政府勢力のせいにしていたらしいのは笑った。その後はロードムービー的にゾンビとの戦いが展開し、結末がどうなるか途中で気づく場合もあるかも知れないが、その通りになるので安心してもいい。 映像面では、邦題と違って都市的景観はわずかだが、地方の風景がけっこう印象的に撮れている。農村部での山脈の鳥瞰的な撮り方が、序盤の首都の空撮と似ていたのは意味不明だが面白かった。またエンドクレジットの背景で、南米イメージのアート調にアレンジした劇中場面の再現映像は個人的に好きだ。 以上のようなことで、どうせ軽薄なゾンビ映画だろうと思ったら全く違っていた。ちなみにいまこのご時世では、ラスト近くの「そのために国境がある」という言葉に非常に共感した…すぐ後で否定されていたが、要は主人公の義母と同じになってもいいのかということである。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-06-06 10:27:41)
2.  リベレイター 南米一の英雄 シモン・ボリバル 《ネタバレ》 
19世紀初め、南アメリカ(北西地域)をスペインの支配から解放して独立させた英雄の映画である。邦題は英題のカタカナ書きだが、それより原題のリベルタドールLibertadorを使った方が、日本でも知られたコンキスタドールという言葉(「虹コン」など)との対比で人物の性格が際立ったのではという気がする。 出身地はベネズエラのカラカスとのことだが、1999年から2013年までベネズエラ大統領だったウーゴ・チャベスは、この人物を賞揚して国名を「ベネズエラ・ボリバル共和国」とわざわざ改名し、その政策も「ボリバル革命」として知られている。この映画も国策映画のようなものかと思ったが、部外者として見た限りではそれほど臭みのようなものは感じられなかった。世界史的な有名人を知っておく意味で見る意義のない映画でもない。 ただし内容的には大河ドラマを2時間に縮めたようで何が何だかわからない。どうも歴史的経過をこの映画自体でわからせようという気がなかったようだが、主人公の最期が謀殺だったとほとんど断定していたのはこの映画の独自性かも知れない。弁論合戦とかアンデス越えとか橋の大激戦といった見せ場はあり、また港の少年のエピソードが救われた気にさせるラストではあった。  主人公の政治的な考え方に関しては、本人が美辞麗句で理想論を語るのはあまり真面目に聞く気にならなかったが、結論的にはアメリカ合衆国の建国の理念と同じであって、ただ白人だけでなく全人種のためと言っていたのはたとえ話としてわかりやすい。ただし初めから考えが固まっていたのではなく、意見が対立しているように見える相手から、その都度考え方を取り入れながら視野を広げたようには見えた。 しかし南米の統合(境界をなくすこと)にこだわっていたのは実は動機が不明だった。各地の在地権力者の専横を抑えて国の力を大きくし、外国勢力(金融関係?)の介入を防ごうという意図ならわからなくはないが、この辺が製作当時の政権の主張に沿った形になっていたということか。  なお手厳しかったのは“スペイン人は支配はしても家族の生命までは奪わなかった”という老婦人の発言だったが、そう言われても、スペインの支配が永続していいともいえないので困ってしまう。史実がどうだったかは知らないが、この映画で見た限りでは優しすぎる英雄の姿が表現されていたようで、そういう人物像には好感が持たれた。 ちなみに主人公の奥様も、オッパイはともかくなかなかできた人物だったようで、早々に退場してしまったのは残念だった(手に黄疸が見えた)。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-06-06 10:27:38)
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