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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1299
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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【製作国 : カザフスタン 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  コーカサスの虜 《ネタバレ》 
原作は当然読んだことがない。時代設定を第一次チェチェン紛争時に移したとのことだが、撮影場所は主にチェチェン共和国の隣のダゲスタン共和国だそうで、地形や自然環境は似たようなものと思われる。 1990年代のはずだが、捕虜のいた山岳集落はまるきり前近代の暮らしに見える。また近場の町はダゲスタンのデルベントという都市で撮影したとのことで、映画ではそこに軍隊も駐留している想定だったらしい。紛争が起きたとはいえ、それまで同じ体制下でみな普通に暮らしてきていたことから、人の行き来もコミュニケーションにも不便はなく、敵味方の間に明瞭な境界のない微妙な状態のようだった。  ドラマとしては主に、敵味方の観念を越えて人間同士がわかりあえるかの問題かと思った。少女と若い男の交流もあったが、ほか特に親子の情が重く扱われていたように見える。 少女の父親の最後の行動は、若い男の母親の「信じていいですね」への答えだったと思われる。およそ約束というものが全て守られる保証はないにしても、少なくとも双方の切実な利害をかけた約束を守る律儀さはあったようで、特にこの場合は母親と父親の立場でした約束だったために守られたのかも知れない。ただし敵側についた子を射殺する親もいたわけなので、親子の情は同じはずでも敵味方の観念が勝つ場面もあったということらしい。 なお終盤でヘリが飛んで行ったのは、これは反戦映画です!! というお手軽でわかりやすいアピールのようで感心しなかった。しかしやる気のなさそうだった司令官が母親の情にほだされて決意したのだとすれば、母親の情が敵味方の両方を動かしたという皮肉な結末だったとはいえる。  その他、夢に出てくれないというのは面白い発想だが意味不明だった。生きた人間同士であってもいつかまた会えるとは限らないわけで、とにかく本人が憶えていることの方が大事ではないか。年上の男は殺した敵を忘れていたが、若い男は敵味方で人を区別しなかったので、敵味方関係なく憶えていさえすれば、本人が必要とした時に夢に出て来るのではと個人的には思った。 また若い男が少女にくれたモビールはなかなかうまくできていた。少女が窓際に飾ったのを父親も咎めたりはしなかったので、こういうのを愛でる感覚も敵味方を越えていたらしい。
[DVD(字幕)] 6点(2024-10-19 20:33:03)
2.  モンゴル 《ネタバレ》 
チンギス・ハーンの少年期から青年期くらいまでを扱っている。最後に出る1196年の戦いが実際どれだけ決定的なものだったか知らないが、この映画ではとりあえず、これでこの周辺での主人公の優勢が確定した程度には見える。 現実にはそれまで多くの集団や人物が複雑にからんでいたのだろうが、この映画では思い切って主人公家族とライバル1人に集約して単純化している。出来事の経過をまともに説明する気もないようで、例えば幽閉先から救出→家族でピクニック→神頼み→いきなりライバルとの決戦、というように場面が飛んで、主人公の気持ち本位で物語が進む。 それでも映画だからまあいいかといえなくはないが、結局全体として何が言いたいのかわからない。家族として出ていた息子(ジョチ)と娘(目が大きい)は両方とも主人公の実子でなかった感じだが、妻の子でありさえすれば構わない、という純愛を表現した映画だったということか。それでもいいがそれだけで終わりか。 歴史上の人物を扱う場合、その事績の実現に至った動機や熱意の源が何だったかを若年期に求めようとするなら話はわかる。しかしこの映画では、愛する妻の願いをかなえるためにモンゴルを統一した、というくらいはいえるかも知れないが、その先にある空前の世界帝国の形成(さらにユーラシアの東西交流の拡大など)にまでつながっていく気はしない。そこまで意図するのでなければ、そもそも何でチンギス・ハーンを題材にしたのかということになる。 歴史物語として半端な一方でドラマ的にも受け取りづらく、残念ながら褒めたい点が発見できない映画だった。  以下その他雑記 ・浅野忠信は目が細いから選ばれたのかと思った。 ・主人公が幽閉されていた場所にあった「国家滅亡を企むモンゴル人」の看板は西夏文字のようだが3字で間に合うのか。「表語文字」だそうで、漢字でいうと例えば国・滅・蒙の組み合わせ(語順不明)かと勝手に想像した。 ・主人公はモンゴル語が世界言語になるかのような夢を語っていた。今となってはそうなるとも思えないが、とりあえず肉=мах(makh)は憶えることにした。 ・突然の悪天候で勝ったのは、モンゴルでも神風のようなものを期待する風習があるということらしい。 ・どうでもいいことだがエンディングの曲は「ジンギスカン」(1979西独)ではなかったので、映画が終わってからYouTubeで勝手に聞いた。
[DVD(字幕)] 4点(2024-08-24 09:46:51)
3.  とうもろこしの島 《ネタバレ》 
基本はグルジア(今でいうジョージア)の映画だろうが、その他いろいろな国から支援を集めて作ったらしい。役者としては、祖父役はトルコ出身のクルド人のようで、また孫娘役は名字からしてグルジア人に見える。いずれにせよアブハズ語の話者ではないだろうが、台詞が少ないのでボロが出ないで済んだかも知れない。 題名の島は、最初に全貌が見えた時点では本当に小さい中州だが、やがてそれなりの畑地ができていくのは見事と思わせる。撮影は2013年の4~9月とのことで、季節が変化すると作物が伸びて人の衣服も変わっていた(体型が透けて見えすぎだ)。  ところで他の映画レビューサイトを見ると、最後に出た男は全く別の登場人物と思うのが普通らしいが、個人的には祖父によく似た人物かと思った(鼻など)。ただし少し若く見えるので、これは例えば祖父の息子(孫娘の父)が、最初にここで人形を見つけた時点まで遡ったと思うこともできる。この人形は娘にとっていわば父親の形見なのかも知れないが、祖父が最初にここで発見したのも息子の遺品だったのではないか。土地は耕す者のものだという言葉そのままに、祖父は息子の土地だったこの場所を、いわば自分の領土として守り抜こうとしたと取れる。 「戦争でのうても人は亡くなる」という別映画の台詞を思わせる結末になってしまったが、しかしそれほど柔な男でもなく、しぶとく生き延びて孫娘の成長を見届けたはずだと個人的には思いたかった。よくわからないところもあったが結果として、戦争があっても自然の猛威があってもこうして人間は生きている、ということを訴えたかったようではある。あるいは国家も耕作者も区別なく、人間の土地に対する支配など永続するものではない、というのが真意かも知れない。  ほか個別のこととして、負傷したグルジア兵に対しては祖父としても思うところがあったらしい(ポケットの遺品に手をやっていた)が、最後はもうこの男を軍隊には戻したくないと思っていたようだった。 また思春期の孫娘が変に色気づいていくのは心配させられた。トウモロコシ畑でつかまえて状態で翻弄されまくった男は哀れだったが(バカみたいだ)、その後の収穫時に孫娘が手を切ってしまい、軍手とかはしないのか、と思っていたらいきなり泣き出したので笑ってしまった(笑ってごめんなさい)。こんな乙女心には付き合いきれない。祖父も大変だ。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-02-20 09:29:38)
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