61. テイク・ディス・ワルツ
《ネタバレ》 不倫モノというのは、その前提となるべき日常生活の「生活感」をしっかり表してこそ、そこから逸脱することへの飛躍感や背徳感があるはずなんだけど、ここではまず、そこがダメ。主人公は何かのライターっぽく登場するんだけど、実際何をやっているのかさっぱり分からないし、プライベートでものんびりプールに行ったりなんかして、凄くお気楽に生きているように見える。輪をかけて、不倫相手との逃避を決めた後の展開は完全にグシャグシャで、ほとんどファンタジーの領域にしか見えない。結局、雰囲気だけの作品にしかなっていないのです。 [DVD(字幕)] 4点(2014-02-24 00:26:58) |
62. あの日の指輪を待つきみへ
《ネタバレ》 戦中の恋愛沙汰の描写やキャラ設定が何とも凡庸なので、せっかくマクレーン・プラマー・ボスルスウェイトという豪華メンバーを投入していながら、50年を経た歴史の重みというものがまったく出てきていない。指輪が掘り起こされて届け出されるという設定だけによりかかって、そこから先のことがあまり考えられていないのです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2013-07-28 03:17:38) |
63. トイレット
前作や前々作に比べると、独特のクセは少し控えめなんだけど、それでもやっぱり人物が無機質でプラスチックなんだよなあ。ここはこうやって何を言わんとしているのですというのが、見えすぎなのです。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2013-04-14 22:37:31) |
64. ファイナル・カット(2004)
《ネタバレ》 記憶の裏返しとか、データを破棄したので大丈夫と思っていたら実は・・・とか、いくつかは綺麗に決まっている場面もあるのですが、何よりも前提の設定が弱すぎるし、また脇役も効果的に使えていない。せっかくのアイディアが、作っているうちに段々すぼんでしまったという感じです。 [DVD(字幕)] 4点(2011-03-07 01:38:49) |
65. 逢いたくて(2002)
《ネタバレ》 ヒロインがいかなる意味でも前向きではなく、ちっとも魅力的でない。なので、その行き着く先に興味を持つこともできません。2人が結びつく過程も著しく不明確で、制作者がそういうラストにしたかったからそうなっただけという気しかしません。「めぐり逢えたら」にも同じような弱点はありましたが、こっちの方が極端です。 [DVD(字幕)] 4点(2009-01-13 02:15:33) |
66. ベルヴィル・ランデブー
どこか異世界でつくられてきたような画面の質感であり、台詞が異様に少ない独特の雰囲気も面白かった。もっとも、ただそれだけという気もしないではないが・・・。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-11-13 05:01:04) |
67. みなさん、さようなら(2003)
主題はまあまあ面白いのに、誰が何をしようとしているのかが不明確でポイントが定まっていないため、見ていて退屈です。笑いをとろうとしている部分も今ひとつ決まっていません。 [DVD(字幕)] 4点(2008-09-09 02:58:47) |
68. キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!
《ネタバレ》 頭空っぽのアホ高校生2人組という設定と、国政を動かしたディープ・スロートという取り合わせのギャップこそが面白みを生むはずなのですが、作品の中身はニクソン側とのやりとりで占められていて、記者側との接点はほとんどないじゃん!これではせっかくの設定もおかしさを出すことはできません。高校生の何も考えてないアホな言動がなぜか記者側にとってはすごく役に立っている、みたいな笑いを期待したのですが、その辺が生かされているのはディープ・スロートのネーミングくらいでした。ここぞというところで突然かかり出したイエスの"I've Seen All Good People"に4点。しかも、曲がPart1からPart2に移るところで、同時にシーンも切り替えているのがさりげなく凄い。 [DVD(字幕)] 4点(2008-05-12 03:10:36) |
69. 白い刻印
言いたいことが整理されておらず、思いつきのシーンが流されているだけのような感じなので、スリルもなければ共感もありません。ウィレム・デフォーやシシー・スペイセクまで投入していながら、この凡庸さは残念。 [DVD(字幕)] 4点(2008-04-12 04:56:25) |
70. 人妻(1999)
《ネタバレ》 前半は何とも安直かつ陳腐なメロドラマで、後半まったく別の話になってきたのはちょっと目新しかったのですが、それだとこの邦題は全然違いますよね(それに、収束部分はやっぱりありがちで安直)。グレッチェン・モルの脱ぎっぷりも報われていません。ジョセフ・ファインズの女たらしぶりははまっていて面白かったので4点。しかし、君は本来こんなB級作品に出ている場合ではないと思うが。 [地上波(字幕)] 4点(2007-10-07 03:04:58) |
71. コンフェッション(2002)
かりにCIA云々が本当だという枠に乗ってあげるとしても、どこがポイントなのか分からない地味で平坦な作りはいただけない。ところどころのドキュメンタリー調のインタビューも余計。気合と雰囲気だけは評価してこの点数。 [DVD(字幕)] 4点(2007-05-12 23:15:44) |
72. 華麗なる恋の舞台で
アネット・ベニングが99年に続いてオスカーレースでヒラリー・スワンクに敗れたときはかなり同情したが、内容を比較してみると、これはもうヒラリーの圧勝ですね。アネットの演技力以前に、脚本が杜撰すぎて、ありがちシーンと陳腐台詞の連続で、演技者の実力の発揮のしようがありません。辛うじて、クライマックスの舞台演技の部分が印象に残る程度かな。チャールズ卿やドリーの登場も、無理矢理くっつけたみたいな感じで、かりにいなかったとしても話が少しも矛盾しません。また、このようなどうみてもハリウッド流のベタなラブロマンスで、監督がイシュトヴァン・サボーってのも謎。 [映画館(字幕)] 4点(2007-03-20 01:05:43) |
73. トリコロールに燃えて
前半は説明的に淡々と進むだけで、はっきりいって退屈。戦火の状況がからんでくる後半はややましになるが、レジスタンスの描き方など明らかに甘すぎるし、登場人物をどのように動かせたいのかも、よく分からない。男性の方の演技力の低さもマイナス。 4点(2004-10-31 21:30:25) |
74. ザ・パイロット(1995)
雰囲気はまあまあ良かったのですが、話が少しも前に進まないのは参りました。相手の女性も、全然人妻っぽくないような気がしたのですが。 4点(2004-06-10 00:10:50) |
75. ダブル・ジョパディー
設定に無理がありすぎ。なんだから仕方ないけど、ストーリーに突っ込みどころが多すぎ。大体、少なくとも日本の法解釈では、後で本当に夫を殺したら、それは独立して有罪になるはずなんですが(前のやつは再審で無罪にはなるけど)。なので、そもそもプロットが成立していません。 [DVD(字幕)] 4点(2003-06-01 23:07:01) |
76. 若草物語(1994)
《ネタバレ》 前半は、もうとにかく倍速回しかと思うくらいいろんなエピソードが右から左に流れていって、まあびっくり。「エイミーの転落事故」にしても、「メグの舞踏会デビュー」にしても、「ジョーの25ドル」にしても、もっと本来はいろいろくっついているのですが。せめてクリスマスの父の帰還部分は、もうちょっとじっくりやってくれないと、その意味合い自体がやたら軽くなってしまわないか?で、後半は突然テンポが弛緩して、ウダウダの恋愛沙汰を中心に進んでいく。よって、最後も本当はいろいろ着地しているはずなのに、ゴール感がありません。結局、役者陣で一番存在感があったのって、途中出場のサマンサ・マシスではない? [CS・衛星(字幕)] 4点(2003-05-04 00:59:40) |
77. X-ファイル ザ・ムービー
なぜ敵の連中は次々に自分を犠牲にするのかとか、イギリスの人達はいったい何だったんだとか、何で突然南極なんだとか、突っ込みどころが多すぎて逆に感動してしまうのですが、もしかしてはじめからそういう設定なのでしょうか?真面目に見てはいけなかったのでしょうか? 4点(2003-02-18 20:04:26) |
78. ペインテッド・ヴェール ある貴婦人の過ち
《ネタバレ》 妻の不倫に話が始まり、その後舞台は中国の奥地へ・・・という概要を聞いたら、どんなアジア版「愛と哀しみの果て」みたいな壮大な世界が?と期待するのですが、まったくそんなことはありませんでした。まず、導入部の描写自体が観念的で説明的で、ただ筋を追っただけ、になってしまっています。場所が中国へ移動してからは、ひたすら「この疫病にどう立ち向かうか」だけであって、最初の設定はどこかに行っている。しかも、そのように妻に不倫される地道な純朴男に、エドワード・ノートンがまったく合っていません。売り文句では愛と背徳のメロドラマみたいになっていますが、これはメロドラマとは言わんでしょ。 [DVD(字幕)] 3点(2020-12-18 23:24:12) |
79. リバイバル・ブルース
中年ブルース・バンド再結成の話かと思っていたら、途中からブルース全然関係ないやん・・・。しかも、各シーンは思いつきでとりあえず撮っただけのつぎはぎみたいな感じだし、役者はボソボソ喋るだけで演技してないし、桃井かおりに至ってはまったく有効に使われていない。制作者はいったい何がしたかったのでしょうか。 [DVD(邦画)] 3点(2020-06-20 00:32:14) |
80. 渦(2000)
これが無名だった頃のドゥニ・ヴィルヌーヴ作品かあ・・・と思いながら見始め、あまりのつまらなさにびっくり。終始、観念的で象徴的なショットを延々と積み重ねているだけで、登場人物が動いていないというか、生きていない。後のヴィルヌーヴ作品では、それぞれの背景や内心まできっちり追いかける描写を自然に行っているのですが、これは、まあ、別人と思っても差し支えありません。 [DVD(字幕)] 3点(2020-03-28 00:43:36) |