1. ブレードランナー 2049
「メッセージ」が残念な出来だったので心配したが この作品はとても良かった 意外とシンプルなストーリーながら、長さは感じず 世界観に浸れる上手い演出が盛り沢山 大筋の話には疑問も残るが、それを軸とした 人間とは何か、何処へ向かうのか という問題をひしひしと考えさせられる作品 久しぶりに唸るような良作に出会えた 攻殻機動隊を知った今からだと 人間と見分けの付かないものを造るよりロボットで良いし 人間本体を強固にするには義体化で良いと思うが ブレードランナーの世界観では違う方向性 記憶の扱いなどは双方の作品に深みを与えている これから鑑賞する方にアドバイス HPにある短編3作を先に観ておくことを、強くお勧めする 本来なら作品に含まれて然るべき内容だ(3時間越えへの考慮か) 本編で詳しく語られない背景が映像化されており、出来も素晴らしい 映画を観た!という余韻が残る、満足な一本 [映画館(字幕)] 8点(2017-11-06 11:41:33) |
2. メッセージ
ワンアイディア映画 私は結構退屈でした 重厚そうに見えて、1ネタを振り回すので違和感がかなりある 特に、異性人の目的と科学者の能力がストーリーの都合に合わせて展開するのがいただけない お金を掛けないで製作するならもっと話を練らないとB級感がムンムン出て寒い ラスト前など他国がナニしてたとしても、ビクともしないはずなのに そこをオチにしたのはガッカリ、ラストがショボくなっちゃった 「インターステラー」といいSFが最後に家族愛みたいな所に落ち着くのはどうかと思う もっと何言ってるのか、何見てるのか解らない位ハードなSFが観たいなぁ まだ途中だが「正解するカド」というアニメのほうがまだ深いし細部がリアルだ [映画館(字幕)] 6点(2017-05-25 11:17:08) |
3. トータル・リコール(2012)
ここ数年、洋画アクション物のワンパターンぶりは、本当、目に余る。 CG技術は飛躍的に向上したが、ストーリの陳腐さは増すばかり、もう少し何とかならないものか。 旧作の下地がある上に解りやすいネタふりと布石、頭の中で想像したいくつかのパターンに収束してゆく話に、底割れ感満載で長いアクションを見せ付けられる。 これじゃあ今度は映画館でという気持ちも萎えっぱなし、米映画の力はこんな物じゃないはずとは思いつつ、こう何度も続くととても心配だ。 [DVD(字幕)] 4点(2013-02-20 09:42:31)(良:1票) |
4. 第9地区
事前に聞こえてきた情報による、アパルトヘイトなどへのメッセージ色が濃いと「めんどくせーな~」などと多少構えて鑑賞したが、大丈夫。根底にあることは解っているが、結構エンターテイメントに徹している部分が多く普通に楽しめる。アイデアと重要な部分のみに絞った金のかけ方で構築した監督の手腕に感服。 惜しむらくは劇中TVインタビュー映像と現場ドキュメンタリー風映像そして映画としての映像にもう少し明瞭な違いを出してもらうとメリハリがついたのになぁ~とか、音楽がワンパターンで凡庸だとか、ラストには言及しないが、3年と聞いた瞬間にヤツを殴り倒しちゃう所など、もう少し頑張ってほしかった。 それでも、一見の価値のある非常に面白い映画です。どれだけ目を見開いて一生懸命観てたのか、観終わった後、まぶたが痙攣してたよ俺。 [映画館(字幕)] 7点(2010-04-21 10:00:37)(良:1票) |
5. ウォッチメン
聞いていた評価より面白かった。これなら映画館で観たかったなぁ~ いろいろツッコミ所はあるが、まぁ許せる範囲でしょう。ゴッサムシティぐらい世界を作りこんじゃったほうが違和感が無くなったのになぁと思う、でもベトナムやニクソンが絡むから、ちと厳しいか。ストーリーも地味にエグくて結構好み、カメラワークも目を瞠るもの有り。各ヒーロー達のパワーバランスに差がありすぎるけど、落し所としてはあれでいいんじゃないかな。 バットマンやウォッチメンなど、根底を覆すようなヒーロー物を定期的に製作するアメリカという国、たいしたもんだ。 [DVD(字幕)] 6点(2010-02-28 13:30:33) |
6. Dr.パルナサスの鏡
ネタバレ かなり楽しめました。結構好きな分野の映画。 タイドランドの時は「すごく面白いけど、こんなの作って次が心配だなぁ」などとも思ったが、パルナサスぐらいのダークさなら結構万人受けしないかな。 バロンに出てたユマ・サーマンみたいに今回の娘役リリー・コールも数年してビッグになっちゃいそうなぐらい不思議な感じがすごくいい。 観終わった大筋は火の鳥みたいにぐるっと回る話なんだけど、いろんな所にあるギリアム風な味付けが私にはツボです、オープニングのネタ振ってドカン!絵本のようなCG、途中に出てくる警官の踊りなどモンティ・パイソンを彷彿、顔がニヤケっぱなしでした。もう少し話をひねっても・・・という感じは残るけど、いろいろあった映画だから大目にみます、エンドクレジットの後に音が鳴るので最後までちゃんと観ましょう。 [映画館(字幕)] 7点(2010-01-27 10:46:56) |
7. ローズ・イン・タイドランド
ネタバレ ギリアムの見せてくれる悪夢。常に動いているカメラ、または水平でないカットの出だし、観ているこっちはふわふわした居心地の悪さに苛まれる、多くの人が吐き気を覚えたのも頷ける。徹底した演出によりジュライザ=ローズは驚くべき演技を完成した。よって大人たちはまともな役では太刀打ちできず、全員あんな演技になっちゃった。ジュライザ=ローズにとっては大人たちも人形の首と同じなのだ。マニアックで万人受けはしないだろうがジョデル・フェルランドと共に何かと語り継がれるだろう奇作。結構好きです。 [DVD(字幕)] 7点(2007-11-27 11:25:08) |