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花守湖さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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【製作国 : ブラジル 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  ブラインドネス 《ネタバレ》 
収容所で権力を握る悪のボスが「女どもよ、ハダカになれ。セックスさせろ」となんて言い出したら、さっさとその要求に従う女性たち。目の見えるジュリアンは、盲目の世界では神に等しい能力を持っている。それなのに先頭にたって、まっぱになってしまう。さすが一流の女優だと言いたいところですが、最初からおっぱいありきだ。体当たりの演技=主演女優賞の魂胆が透けてきて、そっちのほうがいやらしい。けっきょく彼女はボスを爽快にぶち殺す。遅いヨ。盲目の世界が生まれたことによって、1人の女性が突然スーパーマンになるという設定はすごく面白いと思いますが、彼女が盲目の連中と鬼ごっこして捕まってしまうなど、その万能の力をいかしきれていない箇所が多くみられ、それが少しもどかしい。しかし作品じたいは暗示に満ちていて秀逸。私たちはお金がないだとか、残業がきついだとか、夫の息が臭いだとか、そんなつまらないことで不満ばかり言う。そして今自分が持っているものに感謝できません。耳が聞こえること、目が見えること、そんな何でもない当たり前のことに感謝の念を持つことがいかに大切か、この映画を通して実感できるはずです。神さまにお願いごとばかりして、神さまに感謝できない人間たち。「生かされている」という思いが希薄な証拠です。天気予報で雨だったらそれだけで文句を言う人も多い。天気の文句を言うのは、神さま批判と一緒なのです。ラストで雨が降る。それに対して大げさなぐらいに歓喜する人々。じつはこのシーンに大きな意味がありました。あれは私たちが神から受けている恩恵に気がついた瞬間なのです。そのおかげで失明は回復した。それでも何かを失ってから初めて自分たちが受けている恩恵に気がつく愚かさ。そういう浅はかな人間に対する警鐘が、この作品には込められていると思いました。 
[DVD(字幕)] 9点(2010-03-14 01:34:03)
2.  シティ・オブ・ゴッド 《ネタバレ》 
ごめん、ブラジルといったら、仕事もせずにサッカーばかりして、能天気にサンバを踊っている奴らばかりだと思っていたら違うのね・・・・じつはもっとひどかったのね(苦笑) 南米特有の陽気さを持っている連中ですが、とにかく怖い。なにが怖いかって、話し合いが通じないことです。 ロナウジーニョみたいな陽気な顔をした連中が、笑いながら銃の引き金をひいて人を殺す。そういう街なんです。 横で、ぺちゃくちゃと喋りかける男がいたら、「お前、ちょっとうるさいよ」と言って、あっという間に銃で殺してしまう。 普通はうるさかったら、「うるさいから静かにしろ」と忠告を出します。乱暴な男がいても「静かにしないとぶっ殺すぞ」と最初に警告をするはずです。しかしこの街の住人は、そういう面倒な警告を、いっさい出さない。言葉が出るよりも、先に銃が出てくる。まさに問答無用。この街では、「殺すぞ」「助けてくれ」というありきたりなコミニケーションは存在しない。気がついたときは墓場の中。「あれ、オレはいつ殺されたっけ?」と、あの世で言い出す奴が大勢いそうだ。老人の映像が映し出されると、「え?なんであんたはその歳までこの街で生きてこられたの?」と驚くことができる。そういう街なのです。 子供だって平気で殺されるし、子供のほうも平気で大人を殺す。観客は結末は知らなくても、リトル・ゼが100%の確率で殺されるということを自信を持って予測できる。彼が、この街で、1日でも、いや1時間でも、まだ生きていられることが不思議に感じられた。リトルゼを殺した子供たちは、他の友達に、「今、そこでちょっとリトルゼを殺してきたよ」と、何のためらいもなく自慢するだろう。 
[DVD(字幕)] 7点(2006-12-02 22:24:31)(良:1票)
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