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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1246
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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1.  赤い闇 スターリンの冷たい大地で 《ネタバレ》 
映画のタイトルでRをЯに、NをИにしていたのは、中学時代に同じことをやっていた奴がいたので精神年齢が低く見える。それ以外はまともな映画だった。 邦題は観客の意識を過去の国家犯罪に誘導しようとしているが、英題はジャーナリストである主人公の方を前面に出している。監督インタビューによれば、ジェノサイドだけがテーマならこの仕事は受けなかっただろうが、持ち込まれた脚本に「今の世の中にも通じる要素を大いに感じた」からこそ受けたとのことだった。  少なくとも現代では、一党独裁の全体主義国家は警戒するのが普通と思われる。経済成長を期待して投資の誘いに乗るにしても、ビジネス渡航者がいつ人質にされるかわからないのではリスクが大きすぎないか。人権抑圧だけでなく、国力増強のためには住民の生命を犠牲にまでする政権の機嫌を取るなど恥ずべきことだというのが、政財界はともかく一般庶民の感覚のはずである。 問題はそこに報道機関も加担して、自分らに都合のいい情報だけ流し、都合の悪い事実はなかったことにして一般庶民を欺くことである。報道業界も別に一般庶民に貢献するために存在しているのではないだろうが、それにしてもあからさまに虚偽報道をしておいて誤りを認めないというのでは、ジャーナリズムの崇高な理念など仮にあったとしても飾りでしかないのかと疑うことになる。 ただし報道機関とジャーナリストは同じでもないという考え方はあるかも知れない。本人がジャーナリストを自称しているだけで信用するわけにもいかないが、中には使命感をもって事実を明らかにしようとするジャーナリストもいるだろうとは思うので、ぜひ結果を見せてもらいたいと期待する(生命は大事だが)。  ところで映画は冒頭が「動物農場」から始まっていたが、実際の執筆時期は映画の物語よりもかなり後のようなので、当初は単純な社会主義者だったジョージ・オーウェルが、主人公の示した事実に心を動かされた結果がこの著作につながった、という流れを作ったらしい。主人公は若くして世を去ったが、いわば連携プレーで全体主義の脅威を世界に知らしめたという意味と思われる。 主人公の伝えた事実は、そのままならこの時代またはこの場所限定のこととして捉えられかねないが(邦題のように)、オーウェルの著作は具体的な事実を背景にしながらも、寓話や空想小説の形にしたことで後世にも通用する普遍性を持ち得たと思われる。この映画でもあえてオーウェルを登場させたことで、そのような普遍性を感じ取ってもらいたいとの意図があったのかと思った…そのようなことを監督インタビューでも説明していたので間違いないと思われる。  その他のことに関して、邦題は本当の闇なら色が見えないだろうから変な表現だと思ったが、劇中で実際に夜空が赤く見える場面があったことからの発想かも知れない。またエスニック調で不穏な歌詞の児童合唱は凄味があって効果的だった。 人物としては、ヴァネッサ・カービーという人が目を引いた。また序盤でやたらに目立っていた大使館員?は、「ゆれる人魚」(2015)で魚役(妹)をやっていたミハリーナ・オルシャニスカという人だった(ワルシャワ出身)。目立って当然だ。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-02-04 10:23:40)
2.  グラディウス 希望への奪還 《ネタバレ》 
現在でいうウクライナの13世紀の話である。原題と英題は、主人公が当時のローマ教皇から王冠(ルーシ王)を授かったことを意味しているが、ただし主人公は「公国」の君主であるから、実際の称号は王ではなく「公」である。 物語としては細切れの場面を並べていく形だが、何がどうなっているのかよくわからない。若い兵士2人や暗殺未遂の荒くれ者など、登場人物として半端なのが多いのは短縮版か何かだからか。またひたすら鳴り続ける背景音楽がやかましいのはTVドラマのようでもある。全体として面白味のある話ではなかったが、陰謀の真相が最後に明かされたのは若干の意外性を出していた。 なお戦いのアクション場面はそれなりにあり、個人的には攻城戦の場面で、屋根の上が戦いの場になっていたのは少し面白かった。城郭建築が木造なのはこの辺では普通と思われる。  ところで一応粗筋を書くと、この時代のこの辺では、西から迫るドイツ騎士団と東から侵攻するモンゴルが脅威になっており、また各地の貴族勢力が安定を妨げていた。主人公の公国は、先代の死後に混乱状態に陥っていたが、主人公がまずドイツ騎士団に掣肘を加え、次に貴族勢力を討伐して公国を平定し、その上でモンゴルとは妥協して地位を保全した、という筋書きに見える。なおポーランド・ハンガリーといった周辺諸国は捨象されていたが、劇中で主人公の拠点とされていた都市は、現在はポーランド領になっている。 困ったのは、何を物語の柱にしようとしたのかわからないことである。いにしえのキエフ・ルーシの正統な後継者はロシアではなくウクライナだ、と主張したいのかと勝手に思っていたら、そのように見えなくもないという程度でしかない。ロシアでのモスクワ公国と違って、主人公の公国が現在のウクライナにまっすぐつながるわけでもないので、この地域に関わる歴史上の一つのエピソードというだけにとどまっている。またモンゴルの勢力下で、地元領主が貢納する代わりに統治を認められるのは、実際はロシアでもウクライナでも普通のことだったろうと思うが、この主人公の場合は何が特別だったのかもわからなかった。 そのほかドイツ騎士団の思惑がらみで王冠をもらえたのは喜んでいいことなのか不明だが、要は東よりも西につながるべきだと言いたかったのか。なるべく製作側の本意をくみ取ってやろうとはしたが難しい。外国の歴史映画は疲れる。  [雑記]映画と直接関係ないが、ウクライナ語のиをカタカナで表記する際、単独で「ウィ」ならまだいいとして、例えばДанило Галицькийを「ダヌィーロ・ハールィツィクィイ」と書くのでは日本人が読めない。「ダニーロ・ハーリツィキー」(またはハーリツキー)では駄目なのか。何のせいでこうなっているのか知らないが、これでは一般人には面倒くさい国と印象づけられてしまって親しみが持てなくなる。ウクライナ映画はもう見ない。
[インターネット(字幕)] 4点(2020-06-20 10:26:11)
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