1. 幸福の黄色いハンカチ
《ネタバレ》 序盤の武田鉄矢のチャラい行動に、男であれば一種の恥ずかしさを禁じえない。それは自分の中にもある本能がえぐり出され、あたかも自分の失態を見ているようだから。 そして高倉健にしっかりと説教してもらうことで、ある意味救われる。おなごは弱いのだから守ってやらねば九州男児ではない、と。 そんな健さんの優しさや常識も、おそらく妻への仕打ちを反省して獄中で身につけたのだろうか。 たこ八郎をタコ殴りにしたのは、暴力のクセがぬけていないのではなく、あくまで友人を守るために行ったのだと位置づけたい。 不器用ですから・・・ ところで昭和って、お店や旅館でも変に丁寧すぎなくて、あんな感じでゆるかったなぁ。 [インターネット(邦画)] 6点(2022-03-12 02:15:17)(良:3票) |
2. パラサイト 半地下の家族
《ネタバレ》 狡猾な家族が金持ちの家に入り込み甘い汁を吸う。まさにパラサイト。 しかし不在中にどんちゃん騒ぎをやらかす等、賢さのバランスがおかしい。 4人とも雇われた時点で、「無計画」などではなく最高の作戦で金持ちの鼻をあかすようなストーリー(そして誰も死なない事)を期待していたので後半は残念であった。 [インターネット(吹替)] 2点(2020-08-02 22:40:43)(良:2票) |
3. 君たちはどう生きるか(2023)
《ネタバレ》 主人公・眞人は、父親が軍需工場関係者で、戦時下においては極めて裕福で恵まれた環境、おそらく甘やかされたボンボンであろう。 貴重な食事も「おいしくない」。継母の夏子にはなじめず、自傷により学校で暴力を受けたかのような偽装をするような「悪意のある」少年である。 しかし、眞人は結局、危険を犯しながら下の世界に乗り込んで、行方不明の夏子を助け出す。夏子からは(本心の叫びとも言える)あんたなんか嫌い、との罵声を浴びても、結局「夏子お母さん」と呼ぶまでに精神的成長(社会的順応?)を遂げる。 ところで「君たちはどう生きるか」という吉野源三郎の本は、作品中に書籍として登場するが、本作のストーリーとは関係ない。(「風立ちぬ」や、「君の名は」でもそうだが、勘違いを引き起こすから、題名だけの借用は、やめたほうがよいと思う) 母親に贈られたこの本を読んで涙していたことから、感銘を受け「自分はどう生きるか」を自分なりに考え、なにかを決意したことは、したのであろう。アオサギと友達になったことも一つの成長か。 ただ、単なる「眞人君の成長物語」であれば、なにも戦時中というどぎつい時代を選ばなくても良かったのではないか。 この映画が、鑑賞者の我々に「君たちはどう生きるか」と問いかけているかというと、そのようには、思えなかった。主人公のおかれた状況があまりにも我々の日常とかけ離れすぎて、むしろ「同感力」が追いつかないというのが本音だ。 むしろナウシカやもののけ姫のほうが、強いメッセージ性を持って「君たちはどう生きるか」と問いかけていた。 大叔父が石の積み木の力で支えている異世界は、都合よく、最後に滅んでしまう。バルス! 主人公家族は、焼夷弾の降る危険な東京ではなく、終戦後の東京に帰る。経済復興の予感だ。 あえて宣伝費用を削り、「予備知識無しで見るべき」と秘密のベールを醸成して私のような「ネタバレをネットで見かけるまえに早く鑑賞せねば」と焦る観客を動員した手腕は、商業的には成功している。 グッズ販売の売上に貢献しそうなキャラクターである「ワラワラ」や、キモかわいい7人の老婆のお守り等も作り出し、この作品は、私に「君たちはどう売るか」をむしろ問うている。 [映画館(邦画)] 1点(2023-07-15 17:55:11)(良:2票) |
4. 桐島、部活やめるってよ
《ネタバレ》 正直、見たあとの感覚は「え、なんだったの?」であった。 まわりの評価が高いので、自分の見方が「おこちゃま」なのかもしれないが、正直な感想としてはつまらない、の一言。 映画といえば、アクションやバイオレンスやサスペンス、あるいはヒネッたストーリー展開や犯人探しや、そういった非日常を求めるという事に慣れてしまったせいかも知れない。 どこにでもありそうな高校生の日常を表現した映画であり、その点は良くできていると思うが、自分にいわせればそれは「上手なジオラマ」でしかない。単に、高校生活をジオラマ化した映像をとりたいのであれば実録をすればよい。そのほうが「現実」そのものだろう。 あえてフィクションで表現するのであるから、ストーリー性にもっと力を入れるとか、ジオラマならジオラマで、もっと観客をあっと言わせるようなものを作ることもできるのではないか。未熟かもしれないが、自分はそう思ってしまった。 [地上波(邦画)] 4点(2015-12-28 13:26:51)(良:1票) |
5. ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い
《ネタバレ》 これは酔ったのではなく麻薬でラリったゆえの愚行でしょう。 あまりにひどいので笑えない。 [DVD(字幕)] 4点(2015-10-15 23:21:24)(良:1票) |
6. アバター:ウェイ・オブ・ウォーター
《ネタバレ》 3D/MX4Dで鑑賞。前作は当時見ていたが、あえて復習なしで映画館直行。従い、なんで五本指のナヴィがいて、なんでクオリッチ大佐が復讐に燃えていて、なんでエイリアンのリプリーが登場するんだっけ?といったことは不問。 圧倒的な映像美と、MX4Dの非日常的な臨場感。ストーリーそのものよりも、この世界観を見に来た、って感じ。 案の定、ストーリー自体は大したことはない。家族を大事に、環境を大事に、クジラを守ろう、といった陳腐なスローガン。(日本人は、捕鯨は金のためだけではないし、獲ったクジラは余すところなく利用させてもらってますから!) 最後はナウシカへのオマージュ?青き皮膚の者が、金色の触手に包まれる。「ラン、ランララランランラン♪」と聞こえてきそうだが、まぁよい。 さて、MX4Dは前方から水しぶきが飛んでくる、と聞いていたのだが、冬場で忖度したのか、それっぽい場面では「ぷしゅぅ」という音だけで、水を感じなかったのはちょっと残念。遠慮なくかけて頂いてよいのだが・・・ アトラクションとして楽しみに行ったわけで、3時間という長尺も、ちょっとお尻が痛くなっただけで、苦にはならなかった。この体験に感謝。 [映画館(字幕)] 7点(2022-12-18 22:45:16)(良:1票) |
7. ダーティハリー
《ネタバレ》 誘拐殺人をあれだけやらかせば、証拠はいくらでも出てくると思いますが… あと、殴ってお金をもらうサービスなんてあるんですかね(笑) [地上波(吹替)] 2点(2014-07-26 18:30:59)(良:1票) |
8. プラトーン
《ネタバレ》 やはり戦争はいけない。暴力はいけない。 時々こういう思いにひたるために、こういう映画を見るのもよい。 ところで、最後にバーンズを撃ち殺すのは、敵の死体から拾ったカラシニコフである。これを拾った瞬間から、バーンズを殺すつもりだったのだろう。 [地上波(吹替)] 7点(2019-10-14 00:40:40)(良:1票) |
9. アイアンマン
映像的にはなかなか凝っていて面白いんだけど、ストーリー性に欠けている。わざわざ映画一本を作るほどのストーリーか、と思った。 [DVD(吹替)] 4点(2008-12-10 04:45:46)(笑:1票) |
10. 未来のミライ
《ネタバレ》 大人が見るものと思うと酷評だが、駄々っ子の子供に見せるものとすればなかなか良い作品なのでは。 幼稚園の年長さんあたりならだいたいのストーリーは把握できるはず。 [地上波(邦画)] 5点(2019-08-11 16:19:31)(良:1票) |
11. バック・トゥ・ザ・フューチャー
《ネタバレ》 何度も見たけど、やはりまた見てしまった。 平均点最高を叩き出しているだけはある。 ただ、カラシニコフの銃弾を受けるのに防弾チョッキだけでは無理がある。 それに、雷が落ちたのは10時4分00秒ではなかったはず。動く車でそのタイミングを捉えられたのはまさに奇跡だろう。 何度も見たから細かいところが気になるだけか・・・ [地上波(字幕)] 9点(2018-12-15 23:16:03)(笑:1票) |
12. 男はつらいよ
《ネタバレ》 歴史的作品であるという色眼鏡を極力外して考えれば、単に下品で迷惑な兄貴のドタバタで冗長な話。 「見たよ」というためだけに時間を費やしてしまった。 成長のない男に自分のダメな部分を投影する心地よさは認める。 [地上波(邦画)] 1点(2020-07-12 03:27:05)(良:1票) |
13. シビル・ウォー アメリカ最後の日
《ネタバレ》 実弾射撃の経験あるが、実際より音大きいぐらいでないか・・・びっくりするし、耳に悪い・・・でも臨場感あった。 思えばアメリカ人同士は南北戦争でも戦っていたし、日本人も明治までは内戦状態だったし、この映画は新たな視点のようで、一方でデジャヴ感を感じる。 現在の、民主主義が後退しつつある状況への警鐘としては、気味悪いぐらいに成功している。 まさに、トマス・ホッブズがいうところの、自然状態。「万人の万人に対する戦い」が、印象深いエピソードで綴られているロード・ムービーだ。誰に撃たれているかわからない狙撃。ピンクのサングラスの男の「お前はどんなアメリカ人か」との生死を分かつ問いかけ。 弱肉強食の時代に戻ったら、こうなるよね、という、皆が目を背けがちな真実を、血しぶきとともに、ある程度のグロは勘弁とばかりに痛々しく描写する(ただし、内蔵飛び散る本当の戦場から言えば甘すぎるほど甘いが)。嘔吐シーンは、監督自身の、今の時代に対する痛罵か。 ともあれ、このタイミングでこの映画が出てきたことに、多少の偶然もあろうが、驚きもし、感心もした。 [映画館(字幕)] 7点(2024-11-14 00:49:39)(良:1票) |
14. 何がジェーンに起ったか?
《ネタバレ》 昔の映画であったことを割り引いたとしても、ずっと同じ調子でいたぶられ続けるのは正直飽き飽きした。 自分にとっては、視聴に我慢が必要な部類の映画であった。 [地上波(吹替)] 2点(2019-09-24 17:38:35)(良:1票) |
15. 息子(1991)
《ネタバレ》 雪が降り積もる家に帰り、父の死で最後かな、と思ったが、明かりが灯った家でラスト。いい意味で裏切られ、なんだかホッとした。 この時代の髪型、ファッション、懐かしいなぁ。 [地上波(邦画)] 6点(2019-10-19 23:17:25)(良:1票) |
16. スター・ウォーズ/フォースの覚醒
《ネタバレ》 初作から年数が経過し、年老いた俳優を使う上での設定、そしてコアなスターウォーズファンをうならせる事には一応成功しているように思える。 しかし・・・ハンソロを殺してはだめでしょう! 炭素冷凍にも耐えた彼は、あんなに簡単に殺されてはいけません。 なんとか死ななかったことにして下さい。 [DVD(字幕)] 5点(2018-11-10 22:37:49)(良:1票) |