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1.  イコライザー
正義の主人公が、一方的に悪い奴らを秒殺し、蹂躙する。ずっと主人公のターン。そのうちメンドくせぇやとばかりに、倒すシーンさえ省略されて、いきなり死体が転がり出す。いやあこんな映画初めて見ました。アクション映画にピンチなど不要、ということを証明して見せた稀有な映画。目からウロコですわ。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-07-27 22:02:27)(笑:2票)
2.  ドント・ルック・アップ 《ネタバレ》 
過去に散々扱われてきた、彗星衝突がモチーフなのに、ちょっと見たことがないような映画に仕上がっている。冒頭はSFかと思いきや、どうも違っていて、じゃあパニック映画かと思えば、どうもそれも違う。先の展開が読めないうちに、あれよあれよと彗星が近づいてきて、結局そうなったか、と苦笑いするしかないラストを迎える。何となく、現実もそんなもんかも知れないな、と思わせてくるところが、この映画の勝利だと思う。もの凄い豪華キャストに、尖った内容、ネットフリックスオリジナル、恐るべし。ラストの爆発直前にストップモーションになる演出、どこがで見たことがあるなと思って、よく思い出してみたら、バタリアンでした。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-01-07 21:24:07)(良:2票)
3.  グリーン・カード 《ネタバレ》 
ブロンティは一見大人しく品のいい女性に見えますが、実はこだわりが強いくせに受身でちょっと荒んでおり、なかなかややこしい女だと思いました。そんなブロンティが善人だけど器の小さいフィルの手に負えないのは納得がいきます。その点ジョージは一見粗野なのに、実は言葉で相手のツボをつく詩人のような感性を持っていたり、繊細な男かと思えば凄みのある過去を持っていたり、謎めいた深みがありブロンティがズブズブとハマっていくのは良く分かる気がします。その上でラストはバッドエンドなのに幸せで美しく、切ないのに甘く、まさに完璧なエンディングだと思いました。
[DVD(字幕)] 8点(2019-01-09 23:23:16)(良:2票)
4.  マディソン郡の橋 《ネタバレ》 
フランチェスカにとってロバートは、少女時代の夢を思い出させる刺激的な存在でした。ロバートに出会った初日は、自分の中に生まれた好奇心にワクワクし、二日目はその思いを楽しみ、三日目は流れに身を委ね、四日目は迫るタイムリミットにイラつきます。結局気持ちに折り合いがつかないまま時間は過ぎ去りますが、そんなことお構いなしに日常がまたフランチェスカを飲み込みます。しかしそれは逆に揺れるフランチェスカにとっては救いでした。そのまま4日間の出来事が遠い夢のようになるかと思いきや、突然やってくる雨の街の再開。心の準備が全くないまま突きつけられるラストチャンス。揺れるベンダント。握るドアノブ。うーん。たまりません。そこらの映画とは一線を隔す本物のドラマでした。
[DVD(字幕)] 9点(2019-10-07 22:13:40)(良:2票)
5.  マイノリティ・リポート 《ネタバレ》 
いやいやいや、これはスゴイの一言。あえて淡い色と粗い映像を使うことでCGの違和感が全然なく見事に近未来の世界が作り出されてますし、ストーリーもちょっと分かりづらいけどよく出来てます。やっぱりスピルバーグの映画を作る力量は半端ないなと感じました。ただ一つだけ気になったのがラスト。プリコグの双子と娘が人里離れた小屋でひっそり同棲することになるわけですが、あれって愛憎渦巻くひどくエロいシチュエーションに発展するんじゃないか?せめて小屋分けようよとか、どうでもいいことをエンドロール中考えてました。
[DVD(字幕)] 9点(2009-09-20 19:57:19)(笑:1票) (良:1票)
6.  ターミネーター4
ターミネーターの音楽が鳴ったかと思ったら、唐突にシュワちゃんがフル○ンで迫りくる。あれじゃまるでギャグじゃないですか。前作までの主役なんですからもうすこし慇懃に扱ってあげて下さい。お願いします。
[DVD(字幕)] 8点(2009-12-26 20:58:03)(笑:1票)
7.  イエスマン "YES"は人生のパスワード
確かに気心の知れた友達ならいいんだけど、そうでもない微妙な相手から誘われるつきあいは出来ればうまく断りたい、と私も思ってしまいます。でもそれだと自分の好きな事だけを選ぶ毎日となり、自分の好きな事って意外と守備範囲の狭いものかもな、なんてこの映画を見て思いました。この映画のように何でも手を出すことは出来ないですし、こんなにいろんな成果がすぐに返ってくることもないとは思います。でもたまには敢えて人に流されて新しいことをするのもいいかもなと、この映画を見て前向きに感じられました。ただ一方でストーリーに対してこんなに都合よくいくかよ、とどこか引いた目で見てしまったのも確かで、ちょっと映画としてはパンチ不足の印象も否めません。
[DVD(字幕)] 6点(2009-09-22 00:06:53)(良:1票)
8.  ゾンビーノ 《ネタバレ》 
やばい。面白かった。なにげに主人公はガールフレンドができ、世間体ばかり気にしていた母親は本当に愛する人(ゾンビだけど)を見つけ、気弱で人の気持ちに鈍感な父親は最後息子を命を張って助け、隣りのおっさんは恋人ゾンビを一度失いかけたことで彼女を心から大切にするようになる、つまり登場人物たちの成長物語になってたりします。一方でみんな結構身勝手なことをして周りの人がバタバタと殺されていく理不尽さ。このあたりのアンバランスさとのんびりしたムードが、なんともシュールというかつかみどころのない印象を与えてくれる映画でした。私はショーンオブザデッドよりもこっちが好きですね。
[DVD(字幕)] 7点(2009-09-19 11:22:42)(良:1票)
9.  センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島
ありきたりで子供向け、と言ってしまえばそれまでだけど、映像のクオリティは相当なものだし見せ場の連続でダレることがなく、まさにアトラクションのような映画。それにしてもこの内容の映画にマイケル・ケインが出るとは。制作陣の「B級とは言わせねーぞ」という気概が伝わる。でもマイケル・ケインである必要なかったんじゃない?
[ビデオ(吹替)] 6点(2015-02-07 09:18:57)(良:1票)
10.  その男、凶暴につき
これは面白い。まず武と白竜の演技。二人とも大したことは喋ってないんだけど、表情と動作と声色で凶暴で勘の鋭い人物像がよく伝わってくる。特に武のせかせかした歩き方だけでなんとなくその人間性が伝わってくるあたりは本当に見事だと思った。それから二人のボス(佐野史郎と岸部一徳)が両方冷たそうなインテリっていうのも面白い組み合わせだと思う。初監督作品ってことでどれだけ下手かと思ってみたらとんでもなく面白い。北野武って監督でも演技でもお笑いでもできるって、いったいどんだけの才能なんだと思った。
[DVD(字幕)] 9点(2009-11-18 01:23:38)(良:1票)
11.  おくりびと 《ネタバレ》 
うーん。不思議な映画です。というか小粒ながらもこれは傑作なんじゃないでしょうか。主題は「ひょんなことから納棺師という変わった仕事に就いた主人公が、社長に天職と言われた通り、仕事を通して本人にとって最大のわだかまりであった父への思いが晴れることになる」といったところなので、あまり死の尊厳とかそういう難しいことを考える映画ではありません。あまりリアル志向の物語ではなく寓話的に作ってあり、映画全体が独特の浮遊感と穏やかさに包まれています。ですが寓話的に作ったからこそ、この映画は国境を越えても理解され評価されたのだと思います。おもしろかったですよ。
[DVD(邦画)] 9点(2009-05-22 00:59:33)(良:1票)
12.  ダイアリー・オブ・ザ・デッド
なぜか最近巷に~オブザデッドという名の映画がゴロゴロと溢れてますが、さすが本家ロメロの純正続編は低予算でもツボを押さえてあり、バッタもんとはやっぱり違うなあと改めて感じた次第です。ただ、終始似たようなシチュエーションの繰り返しで盛り上がりに欠けることと、撮ってないで助けてやれよ!とムカつく場面がいくつかあったのがマイナスでしょうか。
[DVD(字幕)] 7点(2009-04-29 00:17:40)(良:1票)
13.  カメラを止めるな!
脚本の丁寧さと、監督のサバサバした明るい演出でとても好感度が高い作品。こういう映画が口コミで今年一番の話題作になるんだから、いい時代になったと思います。
[DVD(邦画)] 8点(2019-01-10 18:55:28)(良:1票)
14.  スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン
うーん。がんばった。よくやった。作者のスターシップトゥルーパーズを敬愛する思いがよく伝わってきた。マローダーもかっこよく登場させ、ラストはあの3人のやりとりで締めるあたりなかなかのもの。ただ、なぜだろう、なんか見ててワクワクしない。教科書通りというか。やはりバーホーベンのやり過ぎの1作目が強烈すぎたせいか。でもこれはこれでよく出来てる。少なくともズッコケた2や3よりは全然いい。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-12-22 22:11:25)(良:1票)
15.  her 世界でひとつの彼女 《ネタバレ》 
AIと恋愛したらどうなるか。初めのうちは最高の理解者で理想のパートナーになるが、次第に学習を重ねて知性も人格も人間の遠く及ばない存在になって去ってしまう。その骨子を丁寧な脚本と、よく計算された映像美と、控えめだけどドンピシャの音楽で肉付けしてある。主人公が代筆屋というファンタジーを提供する仕事をしているように、映画全体も人物や景色の清潔な面だけをフォーカスして静かに描写してあるので、美しく浮遊感のあるどこかファンタジーを感じる演出になっている。寂しい話なんだけど、その寂しさがすごくいい。そんな映画。
[DVD(字幕)] 9点(2019-09-16 19:44:50)(良:1票)
16.  フェイク シティ ある男のルール
監督がトレーニングデイの脚本家なので、作風はトレーニングデイっぽいんですが、何かがイマイチ足りない気がしました。一つはリアリティ志向なのかエンターテイメント志向なのかということ。どっちつかずでどうにも中途半端な印象です。あとキャストですが、このハードな内容にキアヌやフォレストじゃなんだか弱々しくて違和感がありました。全体的に少しボタンを掛け違えたような印象を受けた映画でした。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2009-06-27 23:27:46)(良:1票)
17.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 
これはコンセプトの勝利。もしもゴジラが東京に現れたら日本はどう対応するか。テーマをその一本に絞って、登場人物の個人的なエピソードなんかは一切描かない。おかげで主人公の家族構成すらわからないけど、そのかわりすごくシャープで潔い内容になった。巨大生物などあり得ないと言った直後にテレビに尻尾が大映しになったり、上陸はないと言った直後に幼体ゴジラが蒲田で大暴れしたり、新幹線爆弾の後に在来線爆弾が突っ込んでくるのには笑ってしまった。畳みかけるような自衛隊兵器の総攻撃映像は小気味いいし、ゴジラのやりすぎなくらいの火力もつき抜けてていい。唯一ヤシオリ作戦の内容が少々大味なのだけは残念だったかな。
[ブルーレイ(邦画)] 8点(2017-05-28 22:07:08)(良:1票)
18.  ミスト 《ネタバレ》 
全く予備知識なしで見始めたので良くも悪くもすごく変わった映像体験ができました。最初は霧の謎を解き明かすドラマなんだと思って見始めたら、序盤にシャッターの間から触手が伸びてきてびっくり、なんだモンスターパニック映画だったのかと。ならばそういう映画なんだというつもりで見ていったら、なぜか音楽がほとんど使われないし映像も陰影が薄くペランとした印象。変わった映画だなと思っていたら中盤から集団心理がヤバイことに。嫌な話だなと思っていたらラストがあのオチでポカーン。誰だこんな変態映画作った奴は?と思っていたらエンドロールの最初にデカデカとフランクダラボン&スティーブンキングの名前が。なるほどそういうことだったんだ、と最後に見事に私にとってのこの映画の謎が解き明かされました。ビッグネームだからってこんな変態映画作っていいわけじゃないぞ。バカタレ。
[DVD(字幕)] 6点(2009-10-19 23:28:00)(笑:1票)
19.  かぐや姫の物語
なんとなく見始めたら、ヤバいくらい引き込まれた。かぐや姫を中心にした小さなエピソードが次から次へとテンポ良く続くんだけども、その一つ一つのエピソードの演出力が半端ない。かぐや姫はもちろんどの登場人物もキャラが立ってて魅力的だし、淡々と進むくせに不思議なスケール感のある話が甘すぎず辛すぎず絶妙に良くて、絵もオリジナリティ溢れていて新鮮。もうどっぷりこの世界に浸かったところであのラストを迎えるもんだから、最初からそうなることは分かってても切ないこと切ないこと。高畑監督ってすごいパワーあるけど力み過ぎて打ちそこなうバッターみたいなイメージがあったけど、この映画は一直線にすっとんでった場外ホームランでした。そんな高畑監督の会心の一打を見れたことがうれしいです。
[地上波(邦画)] 9点(2015-03-13 23:39:44)(良:1票)

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