1. アド・アストラ
《ネタバレ》 なぜ単純にワクワクしなかったのだろう・・・・ 冒頭のシーンで、かなり期待しました。 実際にありそうな、宇宙ステーションでの作業シーンからはじまります。 そこで、超高エネルギー電磁波”サージ”を受け、地球上に、甚大な被害をもたらします。 しかし、この超高エネルギー電磁波”サージ”がどれほどのものなのか、ピンとくるシーンがありません。 なので、見てる側は、「それをなんとかしなきゃ・・・」という危機感を抱けず、感情移入できません。 さらに、伝説となったロイの父クリフォードが何か関係しているという、最高機密情報をロイが知る。 そこから、謎解きの旅が始まる。 月面での、移動中に襲撃を受けるシーンは、ハラハラさせられるが、そこに物語に関わる重要な布石はなにもない。 そもそも、単純な話なのに、描き方なのか、何か複雑で理解しにくい雰囲気があります。 そしてその謎も、解かれていきますが、そんなに衝撃的なものもない。 地球外生物を見つけるために、生涯をかけたクリフォードですが、地球外生物は出てこないし、地球外生物が直接、謎とは何も関係がありません。 ロイが父親、クリフォードと再開するが、父親はただの偏屈ジジィって感じがします。 16年間、どうやって生き延びていたのだろう・・・・素朴な疑問が湧いてきました。 そして、地球外生物を見つけるために、どうしてそこまで固執するのか、理解し難いです。 何か、確固たる確信のもとに、地球外生物発見に情熱を傾けてる風もない。 ヒューマンドラマとしても、SFとしても、なんとも釈然としない後味があります。 なんか、落とし所がいなというか、救いがないというか、風呂敷を広げたけど、グチャグチャに畳んだ感じがします。 このレビューも書いてて、ダメ出ししか出てこないので、この辺でやめます。 とっても、惜しい感じがしました。 [インターネット(字幕)] 5点(2021-08-14 22:35:18)(良:2票) |
2. ザリガニの鳴くところ
《ネタバレ》 戦いだ、悪だ正義だ、侵略だ、金だ物だという映画が多い中で、ある意味こんな映画が見たかったのかも。と感じさせた映画です。 なんの予備知識しきもなく、観賞しました。 湿地帯という、非日常的なシチュエーションで展開される物語り。 なので、結構猟奇的なサスペンスなのかなぁと、ちょっとドキドキしながら観ました。 しかし、かなり現実的でリアリティのある物語りでした。 物語りは、どんどん引き込まれて行き、気付けばこの独特の世界観に浸ってました。 主人公カイアは、とにかくこの湿地帯を愛し、どんなことがあろうとも、自然観察者としてその土地を離れることなく、生涯を過ごす。 これが重要なポイントだと感じます。 あくまでも、人が作り出したルールではなく、自然界や宇宙の営みの中で必然的にある法則のようなものまで感じます。 ほんの数秒のシーンで、メスのホタルがオスのホタルを捕食するということに対し、カイアはこんな発言をします。 「昆虫は道徳心を持っていない」ということに対し、カイヤは、 「自然に善悪はないのかも。生きるための知恵よ、懸命なの」 まさに、この映画の一番の主題はこの一言に尽きるのではと思わせるほど、威力のある言葉です。 カイヤが自然観察者として、見出した一つの宇宙の真理とすら感じます。 ある意味、人類という集合意識体から外れて生きたカイアが見出した、一つの答えではとすら思えます。 自然の生き物は、人を殺しても人はその動物を裁くことすらできません。 地球上で最も人を殺している動物は、蚊ということは有名です。 ある意味、自然という営みの中で、蚊もまた必死で生きている存在です。 時に、クマや殺傷力のある動物たちが、人を襲ったりもします。 しかし、彼らは人が持つような、欲望や恨みで殺すのでしょうか? カイヤが語ったように 「自然に善悪はない、そして生きるための知恵があり懸命に生きている」 こういうことではないだろうか。 そこに人が言う、道徳心や善悪は存在すらしません。 見方を変えれば、人はこのような道徳心や、善悪という基準を設けなれば、自然界と調和すら出来ない存在なのではないだろうか。 自然界の知恵や懸命さではなく、エゴで行動しているのが人間ではないだろうか。 カイヤを苦しめた、DVなお父さんや、善良そうに近寄って来た、 チェイス、その他カイヤを変人扱いした村人などまさに、自然界からみたら調和を崩した存在にすら見えてきます。 そこに「生きる為の知恵や懸命」さではなく「人のエゴ」の存在が浮き彫りになります。 特にチェイスの死から始まるこの映画は、自然界の中で調和を乱す象徴的な存在として描かれているのではないだろうか。 人の都合で動物たちの棲家を奪い、人の都合で食糧として乱獲されている動物たちに対して、人のルールを自然界に都合よく使っている。 このような問題にまで、目を向けさせるようなエンディングに鳥肌が立ちました。 カイヤもまた、「自然の中で、生きるための知恵を駆使し、懸命に生きた」そんな存在だったのではないだろうか。 人の集合意識体に囚われなかったカイヤは、自然界の流れの中で、人による裁きは、受けなかったことに言い識れぬ感動すら覚えました。 そして、湿地に抱かれるような人生の終焉に、自然界からの讃美すら感じました。 ここ最近見た映画で、一番の秀逸な作品でした。 [インターネット(字幕)] 9点(2024-06-22 22:35:38)(良:2票) |
3. おおかみこどもの雨と雪
《ネタバレ》 感動とも違う、恋愛感とも違う、友情とも違う何とも言えない感覚が残る映画でした。幼少期おてんばで強さを感じる姉の雪、そして対照的にどちらかというと臆病で内気な弟の雨が成長し雨が自立するまでを描いているのだが、色々なメッセージを感じた。 先ず、母の花がとてもポジティブで誠実な生き方をして行く、それは花の父親が付けた名前に由来していた。 田舎暮らしを選択して行き、花のとても陽気で誠実な人柄が受け入れられて行く。そして田舎を選んだ理由が子供達が人として成長しても、オオカミとして成長してもいいように選択をして行くのだ。姉の雪はおてんばからやがて女の子を目指し成長して行く。弟の雨は学校には馴染めず山に入り先生と出会う。 このようなものから人は無いものに憧れて行くものを感じた。黒髪が茶髪に憧れたり、何かコンプレックスが人の行動を決定付けたりする。 最後のシーンで亡くなった夫が花の臨死体験のような場面で登場しそして導くシーンがとても印象的で私は良かった。亡き夫が微笑みと安堵の中で言う「雨は大丈夫、自分の居場所をみつけたんだよ」と。雨が山に消える前、花は雨に「あなたはまだ10才でまだ子供なのよ」と言う。 しかし夫は花を「大人なんだ」というニュアンスで導いて行く姿に何とも言えないいい風が心に吹いた感じがした。 今の日本はという表現はあまりしたくないが、子供をあまりにも子供扱いし過ぎ幼い大人を沢山作っているような気がする。そのような中であのような設定は本当にいいと思う。 そして山に消え行こうとする雨に母花は言う「何もしてあげれてない」と・・・苦労をして田舎にまで引っ越し、女で一つで10年間無償の愛を与えて来ても尚「何もしてあげれてない」これが母の母たる所以なんだと印象的でした。そして去って行った雨に「元気でね」と言う。この一言でこの物語を何とも言えない感覚にする決定的な言葉では無かったかと思う。「戻って来てね」とか「なぜ行ってしまうの」的な言葉とか色々あったと思う。でも母として「元気でね」はこれ以上ふさわしい言葉は無いぐらいの素晴らしい一言だったと思う。大和撫子をこの花を通して見事に描いて下さったと思う。 100頭の駄犬よりも1頭の勇敢なオオカミの方が価値があるというのも感じさせられた。一人、山に入ることを決意し行動する雨のその姿にオオカミの血を引く勇敢さがある。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2013-06-14 23:45:20)(良:2票) |
4. SPACE BATTLESHIP ヤマト
《ネタバレ》 久々に感じた最悪映画・・・・基本的に私は肯定を基本に物事を理解したいし、人様が作成したものに批判的になりたくないですがこれは最悪です。「ヤマト」は大和でしょ?!ホント舐めんなって感じです。あんな軟派な物語に良くまあしてくれたという怒りすら覚えます。 私の先入主観が悪のか、いや違う、断固として違う。「大和」という以上やはり武士道をキッチリ盛り込むべきだ。吉田松陰先生は辞世の句で「身はたとひ 武蔵野野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂」と詠み、本居宣長先生は「敷島の 大和心を人問はば 朝日に匂ふ山桜花」と詠った。「ヤマト」という言霊には神聖ささえ感じるのです。なのになのに・・・・ 古代進の兄もまた戦士として沖田船長に遣え、その時に戦死している。それはそれでいい。でもそれを恨んでいつまでもグジュグジュ言ってる古代進という設定。これでこの映画は終わってます。戦士が身命を賭し戦いそれで命を落とすことに執着してるなんてみっともないし、未練がましいし、プロ意識感じないし、もうグダグダです。 本当に日本人は「武士」を描けなくなってしまったのかと改めて思わされました。大好きなキムタクへの敬意も半減しました。 かつて「ラストサムライ」を見た時の感動は今でも忘れません。このような映画、日本人が作って欲しかった・・・と思ったものです。そのような期待もあり今回のこのヤマトを観ました・・・・そもそもそれが良くなかったですね。ますます邦画嫌いになってしまいます・・・トホホホ。 そのような設定で始まる物語ですから終始グダグダが続き、最後もなんかスッキリしないし、同情も出来ませんでした。本当に残念の一言に尽きます。映像美やCGの凄さっていい脚本有りきでしょ?!映画ってその青写真があって良いものに仕上がるのではと思うのですが、もうその青写真の段階で何のポリシーもなく終わってる映画です。 映像やキャスティングを豪華にすりゃいいってもんじゃないです。舐めんなよ観客をって感じです。日本人としてこのようなヤマトを世に送り出したことを恥ずかしく思います。そのように感じさせたことに一石を投じたということで1点です。 映画自体の題名を変えて欲しい「Space Battleship トマト」にしてパロディにするとか、題名を根底から変えてどこぞの国が作ったパクリ映画にするとかすれば俄然納得です。本当にそうして欲しい。 [映画館(邦画)] 1点(2013-06-19 00:50:58)(良:2票) |
5. スター・ウォーズ/フォースの覚醒
《ネタバレ》 先ず感じることはもうスターウォーズはジョージ・ルーカスから離れ一人歩きしている巨大な作品になっているというのが実感です。またディズニーに売却した後は宣伝もうまく伝統的なファン層の他、今の多くの子供達にもメチャメチャ人気があります。かつてのスターウォーズを知る者よりやはり新しいファン層を作ろうとしているような感じもする。 本人でしか判らないことではあるがジョージ・ルーカスが監督を辞退したのを察することが少し出来るような気がします。これだけの巨大なシリーズ作成にビートルズメンバーが一人一人ソロになったときビートルズを超えられなかったようにルーカス氏ももうスターウォーズをハンドリングしきれなくなってしまったのでは・・・と感じます。 内容からいうと見終わった率直な感想ですが「軽い」「安っぽい」「浅い」です。そもそもディズニー映画がそうなので当然のことだとは思うが何か全てにおいてなんか「軽い」「安っぽい」「浅い」が随所にある。 まずフォースの扱われ方が全般的に「軽い」。神聖で特別なものなのにホイホイと扱えるようになりルークに鍛えられたカイロレンと対等に戦うレイ。またその中でもライトセーバーはジェダイの騎士が持てる聖なる剣のはずがストームトルーパーだったフィンが軽々しく扱う。これは今後このフィンにも実はフォースが備わっていたという展開なのかなとも取れるがどうも安易すぎる。しかも伝説の騎士「ルーク」のライトセーバーを使っている。最後にあれだけ恭しくルークに渡すライトセーバーをあんな扱いしちゃだめ! ライトセーバーはフォースによる未来予知能力があればこそ生きるジェダイの騎士しかその威力を充分に発揮できる武器ではない。しかもジェダイになる為の課題として自分のフォースの導きによってライトセーバーを組上げるという課題もある。そのルークが作った伝説のライトセーバーをなんと思っているのか?ジェダイの騎士が伝説となっている設定の中でそのようなことも語り継がれてないことになる。 そしてその伝説の騎士ルークを探すのを易々と断るレイ。これも「軽い」。人よりも「ミディクロリアン」の濃度が濃いんだからそんな精神じゃないはず。フォースが覚醒する前に予兆としてフォースの予兆のようなものがあってもいいのでは。アナキンがポットレースで勝ったようになんか覚醒する前に人とはチョット違う何かが欲しかった。何か未知の未来を感じルークを探すことに使命を感じるとか。 カイロレンに対して一番「軽い」「安っぽい」「浅い」が当てはまる。安直にマスクを外しそして外したらあれ普通に顔じゃん!マスクかぶる理由が判らない。あれ必要だからかぶってるんじゃないの?もうちょっと謎があってもいいなと感じた。顔にキズがあるわけでもなく色白な青年が出てきて「あれ、あれ、なんで」って正直思いました。 そしてあっさり親父を殺すというやっぱり「軽い」「安っぽい」「浅い」の象徴的なシーンに感じる。カイロレンが尊敬するダースベーダーも息子ルークをダークサイドに引き込み一緒に活動することを提案した。そんなやり取りがないのか・・・・その辺の親子の葛藤を超えてスノークの言う「最後の仕上げ」完了なのでは。 あれではただの親殺しのおバカにしか見えない。まぁそんなおバカだからソロの「お前の力が欲しいだけだ」という言葉も届かなかったんだね。その後の戦いではレイに負けるし。全然仕上がった感がない。 なんかツッコンでばかりで本当になんなんですがR2D2が唐突に蘇ったりするのもね。復活するのに何かきっかけがあるならいいがあれなら最初からBB-8が呼び掛けた時に復活すりゃ良いじゃんと思った。 またかつてのジェダイたちが登場しない。ヨーダやオビワオなどの「声」とかあのオーラみたいな感じで出で欲しかったな・・・それこそアナキンがカイロレンに話しかけたりしたら本当に面白いと思う。というかあるべきだと思う。そこにも不自然さを感じる。尊敬する祖父が死に際には改心してるんだからね。なので親父を殺したシーンは本当に残念。その血縁関係の複雑な絡みがスターウォーズの一つの面白みでもある。それをなんか「軽い」「安っぽい」「浅い」の三拍子を揃えちゃいましたね。 その他往年のキャスト達が出場したのはそれは思わず出て来る度「ファルコン号だ!」とか「おっハン・ソロとチャーバッカ!」とか「レイア姫登場」とか思わず声を出してしまうほど興奮してしまいました。 次回作はジェームス・キャメロン監督で観たい。これが正直な感想です。しかし面白かったのは事実です。長年のスターウォーズファンなのでやはり全般の物語の流れの中で評価した結果上記のようなレビューになったということです。 [映画館(吹替)] 7点(2015-12-29 22:18:19)(良:2票) |
6. ジュラシック・ワールド
《ネタバレ》 ジュラシックパークを観た時、あまりの映像の凄さに心から感動したのを覚えている。現在映像の世界ではこれ以上進化するのかというぐらい極みに至っているのではと感じる。しかし更なる進化を遂げまさにバーチャルなのか現実なのか分からないような世界に入っていく予感もします。 さて本題に入りますがこの作品も更なる映像の進化の中で今まで描きたくても描けなかった世界を描いていると実感しました。逆説的に言えば今の映像技術を最大生かすための脚本はどうあるべきなのかと考え脚本が造られたとも取れます。 今まで私の持論だけど映画はやはり脚本ありきで映像がチープなものでも脚本がシッカリしていれば人を感動、感涙の世界に誘えると思っている。今でもこの持論は勿論変わってはいない。しかし昨今の映画は映像技術ありき的な少し事情が変わって来ている・・・これは時代と共にそうあるべきだし当然の進化だと思う。 しかしこの映像技術に依存する映画があまりにも多いように感じる。映像ありきで脚本が二の次、特に日本の映画にこれを感じる。映像とキャスティングにモノを言わせて興行成績ありきの作品が残念ながら多く感じる。 しかしこのジュラシックワールドはこの脚本と映像がマッチし、観た後に感動した。脚本の感動と映像の感動が共存しまさか最後今までになかった感動を味わうとは思わなかった!! 脚本はこれぞスピルバーグというスピルバーグ監督の王道を行っている!!このようなパニックものを描かせたらホント天才的だと感じます。なので内容的には正直チョット読めました!あのハイブリッド恐竜が脱出した時、このパークがグチャグチャになって沢山の人が喰われて、人が死んで、最後はこのおっちゃんか少年か意外な人が活躍する!ってホント読めました(^_^) 恐竜ナメてる兵器にしようとしているおっちゃんはどこかで喰われるんだろうな・・・と思ってたらホント襲われたしね!多分みんなそう思ってたと思うし襲われた時、鑑賞している方々も「やっぱりな、ざまぁ見ろ!!」って思ったはず。あたりでしょ\(^o^)/そんな期待もちゃんと裏切らなかったですね! ジュラシックパークではTレックスは恐怖の存在でしたが今回は正統派恐竜として最後貫禄の登場と活躍!トドメは猛者(モサ)サウルス!ってことはモササウルスが恐竜最強なのか!! いずれにしても単純に楽しめたし感動もした良作でした\(^o^)/ [映画館(吹替)] 8点(2015-08-17 10:49:18)(良:2票) |
7. ANNA/アナ(2019)
《ネタバレ》 スパイアクション映画だけど、サスペンス要素あり、ミッションクリアが主題ではないヒューマンドラマという感じ。 アナが自由を手に入れるまでの葛藤が描かれている。 一度足を入れたら、解放されるには「死」しかない・・・そんな設定で任務を遂行し、自由を手に入れていく。 一つ一つのシーンの意味が、回想的に描かれ、謎が解明していく描き方はとてもワクワクさせてくれました。 それと、意外とグロイ。 バンバン容赦なく殺していく、冷酷さが描かれています。 でもどこかリアリティがあります。 実際、スパイの世界ってあんな感じなのかなぁ、と思わせる現実味もあります。 このぶっ飛んでるけど、リアリティがあるというのが、この映画の魅力でもあるのでは。 また見たくもなるけど、ちょっと重いかなぁ。 ラストシーンは、とっても緊張感があります。 そして、助けた人はやっぱりこの人なんだ・・・とちょっと想像できました。 いやぁー、あんな世界ほんと頭良くないとつとまらんですね。 頭がいいというよの、賢いというか、駆け引きというかそういう頭が使えないとダメですね。 絶えず、「命の危機」という状況の中で生活するってすごいストレスだろうな。 普通じゃ無理だね。 同棲してた彼女は、アナにとってどんな存在だったんだろう。 休暇をとってモードとレストランで話すシーンがありますが、その時のアナは素のアナだったのだろうか。 スパイとして、絶えず自分の素性を出せない中で、モードと一緒の時は、素でいられた唯一の存在だったと思う。 食事中に、モードが話しかけるが、アナは上の空でいる。 でもモードはそれに対して、怒ることはしない。 アナの素性は知らないが、唯一の理解者であって欲しい、そんな思いにさせるシーンでしたね。 表向きは、モデルという華やかでキレイな世界、そしてその素性はスパイというとってもダークな世界。 このコントラストが、ドロドロしたものではなく、スタイリッシュな描写に変わります。 おしゃれなスパイアクション、そしてサスペンスもの、ヒューマンでラマものとして男女問わず楽しめますね。 こんな要素を見事に盛り込んだ、脚本がすごいです。 スパイ映画好きの私でも、見応えがあり、テンポもよく飽きさせない展開があります。 この映画の評価の良さを考えた時、スタイリッシュ、サスペンス、ヒューマンドラマ、スパイ要素を見事に盛り込めたところにありますね。 映像にもの言わせてる映画が増えてるなか、やはり脚本が最重要であるということを再確認させられました。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-01-13 11:27:44)(良:1票) |
8. TIME/タイム
《ネタバレ》 見終わって最初の感想はマーベルのように漫画を映画にしたような感じでした。時間が通貨のように扱われかなり酷な世界です。そしてメッチャメチャ富裕層と大衆とに分かれており、そのシステムがあるはずなのにそこには触れず、ただその不平等な世界に挑むというようなもの。経済でいう「デフレ」「インフレ」のように状況を故意的に作るのだが、そもそもあのように不平等になってしまうシステムの根幹に挑んで行くのかなと途中期待をしましたが、イエイエ違いました。そのような展開があればマトリックスのように面白くなったのにな~っ。最後はなんか銀行強盗のようなものになって終わってました(笑)。 [レーザーディスク(字幕)] 5点(2013-02-25 22:06:03)(良:1票) |
9. メン・イン・ブラック3
ここでの評価が良かったのでレンタルして来ました。多くの方々が思いの外良かったと評価しておりますが、私もその一人になりました。このSFの中にちゃんとヒューマンドラマも盛り込んだあたりが評価に値します。色々な宇宙人が出てくるのも楽しいです。それにしてもボリスなかなか存在感ありました。あんないたら怖いですね~っ!あまりイケてなさそうに見えるグリフィンがキーワードで一言一言がストーリーのワクワク感を出すのに一役買ってました。グリフィンが任務が終わったら直ぐ元に戻るよう促すが戻れずにいるとJが思わぬ所で自分の少年時代に遭遇し謎が解ける・・・そしてKの黙りの理由を知る。後味も良く楽しめました。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2013-07-25 00:11:44)(良:1票) |
10. ソウル・サーファー
《ネタバレ》 勇気をもらいました。ハンディがあるからこそ気付けること、苦しいからこそ見えるもの、足らないからこそ人よりも努力することなどなど・・・この「だからこそ」これがキーワードです。出来ない理由を山ほど上げてしまう時がある。それは「だから出来ない」と言ってしまう。これを「だからこそ」に変えるだけでどれほど豊かになるか判らない。「出来る理由は一つあれば充分」こんなスピリッツを感じる。ボランティア活動に参加した後、帰ると沢山の手紙が届いている。それは自分が思ってもない人たちに勇気を与えた証だった。そこでいう「どうして地区大会で敗退した私を応援してくれるの?」母は言う「挑んだからよ」中でもこのシーンが一番好きだ。腕をサメに食べられここからどうなって行くんだろうと、暗い気持ちになったがだからこそ感動を与えた。自分自身もっと出来るはずと思わせてくれた映画でした。 [ブルーレイ(字幕)] 9点(2013-07-25 00:00:00)(良:1票) |
11. カーズ クロスロード
《ネタバレ》 カーズシリーズは最初から見ておりますが今回のクロスロードがカーズ2でもいいと思うぐらいカーズを継承している作品だと感じました。前作のカーズ2はどちらかというとスピンオフ的な感じがします。今回のカーズ3はカーズの良さを引き継ぎこれぞカーズという期待通りのものではないだろうか。 マックイーンは一作目でチームの大切さや実力だけではない色々な仲間や助けがあり成功するということを学びキャラ的にも尖っていたものが丸くなり人格的に成長することも描かれていますが今回の物語の中でもさらに成長したマックイーンがとても好感が持てました。 今回はドックの元クルーチーフ兼メカニックで師匠的な存在「スモーキー」が出て来ます。このスモーキーがまた物語に深みを持してくれましたね。マックイーンとクルーズには惜しげもなく色々な技の伝授をし特訓しますが、仲間を大事にチームでありファミリー的な味のあるシーンで好きです。 最後のストームとクルーズのバトルシーンはマックイーンのディレクションにより伝授された技を出し切り見事優勝しますがここでもマックイーンは思わぬ才能を発揮し風格すら感じました。マックイーンはいい感じに成長しましたね。 ドックはやはりもう出てはこないですね。しかしながらドックへの敬意はこれでもかというぐらい感じました。ポール・ニューマンは偉大ですね。マックイーンが最後ハドソンカラーに変身し「ドック・ハドソンに捧ぐ」の文字が出てきた時には何か万感の思いを感じました。図らずもポール・ニューマンがこのような形で車関係の映画に携わり追悼されます。このようなリアルなドラマを感じ涙なみだのエンディングでした。 カーズの世界観は大好きなのでこれでカーズは終わってしますのかなとも感じました。 そうそうカーズと言えばとてもイケてるかっこいい曲が満載ですが今回もとても音楽もカッコ良かったのですがどこかでエリック・クラプトンの看板曲「クロスロード」が流れるかなとちょっと期待したけど流れなかった。個人的にはポール・ニューマンの重みから言ってやはり歴史ある名曲が欲しかったかな。「クロスロード」と聞いてあの名曲を連想した方々は少なくないと思います。 それと日本版の予告も良くないと感じた。何となく物語の内容を匂わせているが予告から感じるものとは全く違うものです。私はあまり先入主観を持たずに映画を観たい派なのであの予告ちょっと邪魔な感じがしました。せめてあまり内容と乖離しないものにして欲しい。 しかしながら内容はこれぞカーズという本当にいいものでした。 [映画館(吹替)] 8点(2017-07-18 07:59:04)(良:1票) |
12. 鑑定士と顔のない依頼人
《ネタバレ》 要注意。ネタそのもの対してのレビューです。これからご覧になる方などお気を付け下さい。んーーーっ、なんとも率直な感じ結末を観て急に安っぽい映画に感じた。これが感想です。オーシャンズ11やスティングのように始めから鑑賞者が「詐欺師の映画」と分かって観せるべきではと感じた。結末が大掛かりな詐欺だったというだけのこと。そうなるとこの物語事態が主人公と一緒にこっちも騙していたというかたちになりなんとも不快感が残りました。どんでん返しでもなんでもなく結末みた途端なんと薄っぺらい映画なんだと思わざるを得なかった。後味が悪すぎたのでその日もう一本映画観たぐらいです。そのもの華麗なる詐欺を楽しむような映画すればいいのに・・・と思いました。しかも詐欺の手口として観た時に別に仕掛けがあるわけでもないし、見事な騙しでも何でもない訳だし、ただ女を使って引っ掛けたというだけ。スティングのような詐欺と知っていても「なるほどそう来たか!!」みたいな展開もないです。設定やキャスティングも良かった分尚更残念感が残ります。この結末どうなるんだろう・・・とホント期待してしまったので・・・ジョゼッペ・トルナトーレはなんとも言えない深さを与える監督として印象にあるので正直「ハーっ!」て感じです。主人公と一緒にこっちも騙されてる訳だから最後主人公と同じような気持ちになるでしょ・・・なんとも頂けない食えない映画でした。ネタが分かって観るとまた違う印象を持つのかもしれないが記載したように騙しが大したことないです。きっともう一度観たいと思うのは大分先のことでしょう。 この映画好きな人には申し訳ないですがこのようなレビューを書き込みました。 [映画館(字幕)] 3点(2014-01-07 00:29:58)(良:1票) |
13. リバー・ランズ・スルー・イット
10年ぐらい前に一度見ました。転勤でフライフッシングが好きな知人が出来、そういえばこの映画フライフッシングの映画だったと思いまた観たくなり鑑賞いたしました。 モンタナの大自然の中でおこる家族、兄弟のドラマが淡々と描かれております。10年前に観た時と今とでは自分自身が結婚して子供も出来、観る視点が変わった為なのか最後ホロリと泣けました。こんなにいい映画だったんだな・・・と感慨深い思いとなんとも言えない切なさが残りました。個人的にブラピ映画の中で最も好きな映画の一つです。山や川、樹々の緑等、描写も心洗われる感じがしました。釣り好きの人だけでなくヒューマンドラマも描かれておりますのでそのような視点からも楽しめるのではと思いました。 [DVD(字幕)] 9点(2009-07-21 18:01:52)(良:1票) |
14. ニューイヤーズ・イブ
《ネタバレ》 この映画は「ラブ・アクチュアリー」をよく引き合いに出されますが私はどちらかという「アメリカン・グラフィティ」を感じさせてくれました。ジュージ・ルーカスのデビュー作である「アメリカン・グラフィティ」は名もない片田舎のアメリカで繰り広げられたそれぞれの若者の物語りですが、この映画もその都会版でしかも大晦日というシチュエーションの中で繰り広げられるそれぞれの物語が描かれているという印象です。「アメリカン・グラフィティ」を見た時にアメリカの雰囲気や若者の様子がとてもよく絵かがかれており見た後になんとも言えないここち良い感情が湧いてきたのを思い出します。物語自体はおばかな若者や不良や優等生などが登場しド派手なアクションがあるわけでもなく、サスペンス的な事件が起こるわけでもないけどとても楽しめました。そしてなぜかまた見たくなるような作品になってます。映画は監督や役者で本当に面白くなるんだと感じさせる一本ですが、この映画もその一つになりそうです。NYの雰囲気やそれぞれの生き方を見事に描いていると感じます。そもそもそんなに深くなくていいとこの手の映画には感じます。 それとやはりキャストの凄さがありますね。本当に役者の威力って凄いと思います。どうしてあんな存在感出せるんだろうと感心します。特に病床に臥せるロバート・デ・ニーロの存在感には圧巻です。病人を演じてさせてもあの威力は凄いと感じました。病人の役だからこそ彼がその役回りをやったんでしょうね。 あまり深く考えず雰囲気や人の持つ感情などその刹那せつなを楽しめる映画です。若かりしころに味わった恋や親しい人との死別、果たせなかった約束を果たせた時など色々な感情を思い出したい時にまた見たくなりそうです。 [DVD(字幕)] 8点(2017-10-27 21:19:40)(良:1票) |
15. ソルト
《ネタバレ》 一度見て完全に内容を理解することは出来ませんでした。 映画の内容としては非常に複雑でしっかり観てないと理解できないものです。アクションシーンや緊張するシーンもあり飽きずにみることが出来ました。私自身あまり生々しい「血」の出るようなシーンは苦手なので、実際にはそのようなシーンはあまり無いのですが結構激しい暴力シーンがあるので少し評価を落としてます。しかしながら観て損をしたとか思わせるような映画ではないことは確かです。 諜報の世界というのは複雑で、一人一人の世界観の中で活動しているんだと感じました。二重スパイや裏切りがある。また国家というものを背負いその大儀の中で身命を賭して様々な展開をして行くその世界に身を置く人たちのモチベーションの高さや、志というものは今の特に日本に欠けているものだと感じました。何かの為に使命を持つ、愛するものの為に身命を賭す。このような生き方は充実し、自分を超えるものなんだと教えてくれました。 [DVD(吹替)] 6点(2011-08-03 18:09:59)(良:1票) |
16. レディ・プレイヤー1
《ネタバレ》 「僕はガンダムで行く!!」 スピルバーグは良く判ってる! 心鷲掴みです。 バン・へーレンの「ジャンプ」で始まった時点でノックアウトですね。 その後に続く、ストーリーも思わず引き込まれます。 さらに、ウンチクが言いたくなるような場面も盛り沢山!! スピルバーグは、最近この手の映画を作らせたら、本当に外さないですね。 それは、ジェラシックパークシリーズにも言えますが、CGなどを駆使しないと、絶対に描けない世界観の中に、興奮と感動をキッチリ埋め込んできます。 スピルバーグの原点ともいえる「ET」から脈々と流れているように感じます。 私は、そんなにゲームはやりません。 しかし、そのゲームの世界観や、面白さがちゃんと伝わって来ました。 この映画ってRPGの進化版って捉えてもいいのでしょうか?違ったらごめんなさい。 RPGをやったことがないのですが、やって見たくなりました。 登場してくるキャラクターも、懐かしのヒーローがたくさん出てきますね。 特に、スピルバーグは日本贔屓だからなのか、日本のキャラクターがたくさん出るところも好感が持てます。 単純に楽しめた1本です。 そして、今後もたまに見たくなる映画の一つになりました。 [DVD(字幕)] 8点(2021-01-07 13:51:27)(良:1票) |