1. アパートメント(1996)
《ネタバレ》 よく出来た恋愛ミステリー。ラブストーリーではない。バラバラのピースがうまく組みあがっていくジグソーパズルのよう。複雑に時間を行き来し、場面場面の裏側が次々と明かされていく後半は頭をこんがらがらせながら一生懸命ついていく感じ。フランス版「ユージュアルサスペクツ」というのも納得。 恋愛を軸にして、重さと優雅さを加えた「運命じゃない人」のような映画かなぁ。 偶然と必然との絡み合い、結ばれてまたほどけていく糸のよう。 最後に。DVD化は本当によかった。ただ、パッケージの裏面はあまり読まないほうがいい。重大なヒントがあるから。 [DVD(字幕)] 10点(2007-09-18 19:54:38) |
2. アメリカン・ヒストリーX
《ネタバレ》 差別という難しいテーマを、白人至上主義とそこからの悔悛、そして過去の仲間との複雑な関係という難しいバランスの中で上手く描き切っているように思う。 ■白人至上主義の兄、兄に感化されてその道に進む弟。そして兄は出所しても再び元の仲間が待っており、簡単に「悔悛した」ですますことはできない。刑務所という隔てられた環境においては悔悛できても、それを外でも貫くのは容易ではない。外=過去のつながりにおいては過去と同じような人間関係しか存在しないのだから。 ■そう、レビューを見ていると「兄の悔悛はいいとして、弟があんなにさっさと悔悛するのはおかしい」という意見が多いよう。だが、自分は少し違う見方をした。そもそも弟は「いつ」悔悛したのだろうか。兄の刑務所での話を聞いた時だろうか。だが、ナレーション的な説明が死ぬところまで続いているという事実を踏まえると、弟はまさに「撃たれる」ことによってすべてを悟り、死ぬ一瞬であのように世界を捉えなおした、そういう風に見ることも可能ではないだろうか。まさに「自らの手の下から何かが失われない限り、自らの罪は悔い改められない」 [DVD(字幕)] 9点(2011-04-17 01:22:20) |
3. 暗戦/デッドエンド
《ネタバレ》 なかなか面白かったですね。 犯人がホント完璧といった感じで犯罪をしていくのはかなりグッド!札束入れてるの見てるのに、「え!撃っちゃったよ」とか思ってたし(笑) 後半は段々友情が芽生えてきて、逆に悪徳宝石商との対決(?)みたいな感じで、なかなか読めない。 この手の映画の約束、末期の患者は最後にきれいに死ぬを信じきっていたので、最後の展開には驚きました。 [DVD(吹替)] 9点(2007-01-27 23:17:56) |
4. 遊びの時間は終らない
《ネタバレ》 これは見てて滑稽。個人的には「空気」のカメラさんが最高! ただのんびり見ていればいいけど、実際の事件でもマスコミや野次馬の力は大きいんだろうな、と思うとちょっぴり怖い。 それと、「遊び」と「本気(マジ)」の区別がつかなくなると、こうなってしまうか・・・といったまた別な怖さも。 もちろん見ている間は笑えるところが満載でよかったです。ラスト、ああするしかなかったのかもしれないけど、もうちょっとひねって欲しかった。そこだけ減点。 [DVD(邦画)] 9点(2006-12-20 16:19:34) |
5. アンダーグラウンド(1995)
《ネタバレ》 他のレビュワーの評価を見ると、10~8点に多くの人が付ける一方で、5~0点という低評価も一定数の人がつけている。要するに非常に好みが分かれるであろう作品。 ■とにかく第二次大戦から90年代までのユーゴスラビア史を一本の映画でやろうという無謀な試みなのだから長い、とにかく長い。そして、にもかかわらずあのよくわからないテンションが続く。つまらないわけでは決してないのだが、なんか引き込まれるのとは別の意味で疲れるタイプの映画。 ■この手のコメディにはあまり強くないので、半端なく重くなるのは承知で、悲壮な地下生活と、嘘だと知った時の衝撃・絶望・怒りみたいなものを描いてくれた方が個人的にはよかった(「オールド・ボーイ」みたいな感じ)。映画撮っているところに出てくるとか、どういう奇跡的偶然ですか、だし。とはいえ「閉じ込めた人々」と「閉じ込められた人々」とが心理的には逆の状態になっている(地下の人々が生き生きして、閉じ込めた側が苦しんでいる)のは非常に興味深かったが。 [ビデオ(字幕)] 8点(2011-02-22 01:50:43) |
6. ありふれた事件
《ネタバレ》 見ているうちに、観客自身も暴力に慣れていってしまう、それがこの映画の、ある意味で一番ブラックで怖いところかもしれない。 [ビデオ(字幕)] 8点(2008-05-11 09:08:00) |
7. アポロ13
《ネタバレ》 これ実話なんだよね。ホント、絶対生還できると分かってても、すごく手に汗握ったことを覚えている。 宇宙に人間が放り出されたら、それこそじわじわと死ぬしかない、そんな地獄が頭に浮かんで、小さいころに怖がってた記憶がある。でも最近見た2001では大丈夫だったからもうOKだろうけど。 地上と宇宙で一生懸命やってる、そういうのが好き。十何秒エンジンかけるとことかスキだな。 [DVD(字幕)] 8点(2007-01-09 20:41:05) |
8. アウトブレイク
《ネタバレ》 「運命の瞬間」にはかなうはずもないけど、それを除けば細菌ものとしては一番じゃないかな。結構楽しめる。 [地上波(吹替)] 7点(2006-12-26 22:05:42) |
9. アルマゲドン(1998)
《ネタバレ》 現実性ゼロ。都市を狙って落ちてくる隕石。時差のない地球。超短期間で宇宙飛行士になれる穴掘り屋。限界点ぎりぎりで爆発すると地球に被害がゼロの不思議。マイナス100度を普通に通る。ちょっとの穴ですぐ隕石が破壊できる。 で、最後を除くと特になんでもない話。 [地上波(吹替)] 2点(2006-12-22 23:30:15) |
10. アトミック・トレイン<TVM>
《ネタバレ》 お約束をものの見事に破っている。でも悪い方に傾いてる。え~、な展開の連続。悪い方で。 「隣人は静かに笑う」はお約束を破ってプラスに働いたんだがなぁ [地上波(吹替)] 1点(2006-12-25 23:06:09) |