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ゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 614
性別 男性
自己紹介  洋画は字幕版も吹き替え版も両方観た上で感想を書くようにしています。
 ネタバレが多い為、未見映画の情報集めには役立てないかも知れませんが……
 自分と好みが合う人がいたら、点数などを基準に映画選びの参考にしてもらえたら嬉しいです。

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41.  アナザー プラネット 《ネタバレ》 
 様々な寓意を感じ取る事が出来ました。   主人公がトイレの落書きを懸命に消そうとする姿は、己の過去の罪を消したいという気持ちの表れなのだろうし、ラストにて出会った「もう一人の自分」が一歩前に踏み出して終わるのは「罪から逃げずに前を向いて歩き出す」事を示唆したハッピーエンドなのだと思われます。   気になったのは「何故ジョンではなく、もう一人の自分と出会ったのか?」という点ですね。  彼女達が全く同じ存在であるなら、もう一人の自分もジョンにチケットを譲っており、自分同士が出会う事は無いはずです。  単に視覚的な効果を重視したという可能性もありますが、恐らく両者は全く同じような過程を経るも「ジョンにチケットを受け取ってもらえたか否か」という決定的な差があるのではないでしょうか。  あるいは、もっと皮肉に「もう一人の自分はジョンに交通事故で家族を殺されたので、ジョンからチケットを譲られてやってきた」という可能性だってあるかも。  途中まで「これは二つの地球で起こった出来事を交互に描いているのか?」とも考えましたが、それが確定する描写が存在していないので(例えば、目も耳も不自由になり入院してしまったはずの同僚が、元気に通勤している姿を背景で見せるなど、いくらでもやりようはあります)推測の域を出ませんね。  そもそも、あんな近くに地球と同等の星が存在するのは重力の観点からして有り得ないので、あの星は彼女の生み出した妄想とか、何とでも言い張る事が出来そう。  作り手としても、あえて明確な答えは示さずに、受け手次第で色んな解釈が出来るように仕上げてみせたように思えます。   こういった「考えさせる映画」って、観客の「気付き」が要求されるというか、ともすれば「この映画の良さを発見出来た自分は優秀であり、この映画を高く評価出来ない人は発見する力が足りなかっただけである」という選民思想のようなものに繋がりかねないので、ちょっと苦手だったりもしますね。  でも、観賞後に誰かと「あの映画って、どう思う?」と語りたくなる魅力を秘めているのも確かです。  自分としては、総じて楽しめた時間の方が長かったし、ラストシーンからは前向きな解釈を得られたので、一応は満足。   どんな映画であれ「観客次第で名作にも駄作にも成り得る」ものなのでしょうが、本作はそんな具合に、作り手が受け手の感性に頼った面が大きい一品であるように感じられました。
[DVD(吹替)] 6点(2017-02-06 14:48:57)
42.  赤毛のアン/完全版〈TVM〉 《ネタバレ》 
 こういった映画を鑑賞する際には、主人公の子供側ではなく、保護者である大人側に感情移入する事が多くなったなぁ……などと、しみじみ実感。   とにかくもう、マシューとマリラの老兄妹が素晴らしかったですね。  主人公のアンが、子守の仕事をサボって読書に熱中したり、自分をやたらと「悲劇のヒロイン」アピールしたりする姿に、少々ゲンナリしていたところで、この二人が登場し、大いに和ませてもらったという形。   作中の大人達が、次々にアンを叱ったり、厳しく接したりする中で、マシューおじさんだけが彼女を気に入り、優しく接してくれるのだから、アンだけでなく観客の自分にとっても、彼は本当に癒しの存在という感じなのです。  妹のマリラおばさんのキャラクター性も抜群で「なるほど。ツンデレとは、こういう女性を指すのか」と、思わず感心してしまったくらい。  当初はアンを嫌っていたはずの彼女が、段々と愛情を抱くようになっていく姿が、本当に丁寧に描かれているのですよね。   それだけに、駅でアンの旅立ちを見送る二人の姿と 「あの時(孤児院には男の子を頼んだのに)女の子に間違えてくれて良かったな」 「あれは神の思し召しですよ。ウチには、あの子が必要だった」  という台詞のやり取りには、じんわりと感動。   気が付けば、マシュー以上にマリラの方がアンを可愛がっていて、そんな妹にマシューが少し呆れているような様子も、実にチャーミグでした。   終盤、アンが帰郷した際に、農作業中のマシューが心臓の発作で倒れてしまうのですが、その時の会話も、素晴らしいの一言。 「私が男の子だったら、畑の仕事を手伝えたのに」 「そう思った事は無いよ」「女の子で良かった」「自慢の娘だ」  と、幸せそうに語りながら息を引き取る姿には、思わず落涙。  父娘の絆に、大いに心を揺さ振られました。   そんな具合に、自分としてはマシュー視点の映画として、娘を見守るような気持ちで観賞した本作。  でも、全体の主人公としては、間違いなくアンである訳で、その少女漫画的なストーリー展開には、多少の違和感を覚えたりもしましたね。   ギルバートとの恋愛模様に関しては、特にそれが顕著であり、彼がやたらと都合良くアンの前に現れる事なんて、もしかしてギャグでやっているのだろうかと疑ってしまったくらいです。  ボートが壊れて溺れそうになったアンを助ける姿や、ラストシーンで馬に乗って現れる姿なんて、典型的な「王子様」キャラといった感じ。  この辺りは、やはり女性向けの作品なのかな、と思わされました。   とはいえ、そんな具合に「女性向け」の内容が苦手であるはずの自分さえ、これだけ感動させられたのだから、凄い映画である事は、疑う余地が無いかと。  また何年か経った後に、今度は懐かしさと共に観賞して、穏やかな世界に再び浸ってみたくなる……  そんな一品でありました。
[DVD(吹替)] 7点(2016-10-01 21:21:54)(良:2票)
43.  赤毛のアン/アンの結婚〈TVM〉 《ネタバレ》 
 シリーズ三作目は、まさかまさかの「戦争モノ」で吃驚。   前二作の監督さんが制作と脚本を担当しているので、もしかしたら、元々こういうジャンルの品を作りたかったのかも知れませんね。  直接アンが人を殺めたりするシーンは無いし、戦争行為に参加していても目的は「行方不明となった夫のギルバートを探す事」「医薬品の購入代金にする為の宝石を運ぶ事」「乳児を無事な場所に送り届ける事」などに限られている辺りは、作り手の配慮が窺えます。   ただ、前作に続いてアンと男二人との三角関係が描かれており、これには思わず「またかよ!」とツッコんでしまいましたね。  不倫という要素もプラスされて、ますますメロドラマ的な色彩が濃くなっており、自分としては非常に残念。  終盤の夫との再会シーンなどは、それなりに感動的に仕上がっているし、戦地を慰問に訪れた女優二人組とのやり取りは中々楽しかったりもしただけに、勿体無く感じられました。   マリラおばさんが既に死去した設定なのは、時間経過を考えれば納得なのですが、死に際の台詞が作中で語られるでもなく、幻影となってアンに話しかけてくれる訳でもなく、回想シーンで過去作の映像が流れるくらいの扱いだった辺りも、寂しい限り。   そんな本作でさえも「上述の乳児を養子として引き取って、夫婦一緒に故郷に帰る」という、明るいハッピーエンドで〆てくれた事は、嬉しかったですね。  戦争という暗い影さえも、アンを決定的に不幸にする事は出来ず、少女期から培われてきた「周りを幸せにする力」に打ち払われてしまったのだな……と思えば、何とも痛快な映画でありました。
[DVD(吹替)] 5点(2016-09-02 18:29:47)
44.  赤毛のアン/アンの青春 完全版〈TVM〉 《ネタバレ》 
 内容としては「教師モノ」に分類されそうな本作。   舞台も田舎から都会へと移り変わり(これは前作とは異なる面白さを与えてくれそうだ……)と期待が膨らんだのですが、終わってみれば、良くも悪くも前作と殆ど変らない品という印象を受けましたね。  主人公のアンが、気難しい老婦人の心を解きほぐして仲良くなる件なんて、特に既視感を覚えます。   新しい要素としては、生徒達との心の触れ合い。  生真面目なオールド・ミスであるブルック先生との友情。  そして「地元の幼馴染」と「都会で出会った紳士」に挟まれたアンの三角関係が挙げられるのですが、こちらは前作で自分が苦手としていた「女性向けの恋愛ドラマ」成分が、より濃くなったように感じられて、少し残念でしたね。  ちょっと意地悪な見方かも知れませんが、作風やら何やらを考えればアンが後者と結ばれる事など有り得ない訳で「どうせ幼馴染のギルバートと結ばれるんでしょう?」と、達観した気持ちになってしまいました。   前作に比べれば出番は短いけれど、マリラおばさんが相変わらず素敵なキャラクターであった事は、嬉しい限り。  終盤、地元に戻ってきたアンを出迎えて、嬉しそうに抱き締める姿を目にすると、何やらこちらの心まで温かになってくるのだから、不思議なものです。   紆余曲折はあったけれど、やっぱり最後にはアンとギルバートが結ばれて、二人が幸せになるという、予定調和な結末。  でも、この作品に関しては「それで良い」「それが良いんだ」と思えましたね。   全編に亘って落ち着いた空気が漂っており、安心して観賞しているこちらの期待を裏切らない、平和な映画でありました。
[DVD(吹替)] 6点(2016-09-02 18:26:31)(良:1票)
45.  あげまん 《ネタバレ》 
 伊丹監督は作中にて、自らの妻である宮本信子を「良い女だ」「美人だ」と褒めさせる事が多いのですが、本作は「妻を賛美する為に撮った」という側面が、最も強い映画なのではないでしょうか。  「やりたい事、全部やってごらんなさいよ」  「ダメだって、良いじゃないの」「一文無しになったって良いじゃないの」 「貴方くらい、私が養ってあげるわよ」   これらの台詞って、きっと監督が奥さんに言ってもらいたかった事、あるいは実際に言われたり感じ取ったりしたメッセージなんじゃないかと思えて、微笑ましかったですね。  「人間にとって、人間を自由にするくらい面白い事はない」   という台詞もまた、映画監督である自らの価値観を示した一言だったのかと思えたりして、興味深い。   映画全体としては、主人公が売春したと誤解されてしまう件と、次期首相候補の政治家と対決する件、二つのクライマックスが終盤に立て続けに起きる形になっている辺りが、やや忙しない印象を受けましたね。  全編に亘って「伊丹節」とも呼べそうな、独特の楽しい雰囲気が漂っているのは間違いないのですが、肝心の山場に差し掛かっても、どうにも気持ちが盛り上がらない。  主役の男女二組が復縁するハッピーエンドに関しても、ちょっとオチが弱かったみたいで (えっ、これで終わり?)  と拍子抜けしてしまったのが残念です。   それでも、タイトルとなっている「あげまん」の説得力というか (こんな女性が傍にいてくれたら、自分も色々と成功出来るんじゃないかな……)  と感じさせるだけの魅力を、主人公がしっかり備えている辺りは、お見事でしたね。   個人的好みとしては、序盤における「恋人探しの香港&ヨーロッパ旅行」の件が、妙に楽しそうに思えたもので、そちらを主題とした映画も観てみたかったところです。
[DVD(邦画)] 5点(2016-08-07 16:02:37)
46.  ア・ホーマンス 《ネタバレ》 
 今回の松田優作、ターミネーターみたいだなぁ……と思っていたら、本当に正体がロボットだったのには驚きました。   詳しい背景は作中で語られていなかったと思うのですが、一体なんだったのでしょうね、彼。  何処かから脱走してきたか、あるいは彼もまた未来から送り込まれてきた代物なのでしょうか。  そういった部分を秘密のままにする事によって、神秘的な魅力が生まれるパターンもありますが、本作に関しては「結局、何だったの?」という疑問の方が大きく、少し残念でしたね。   監督としての腕前に関しても、才気やら個性やらを感じさせる場面もあるのですが「間が長過ぎる……」と思える部分も多く、どうも褒めるのが難しい映画、という印象。   そんな中で煌めきを感じさせてくれるのが、これが俳優デビュー作である石橋凌と、悪役を演じたポール牧の二人ですね。  どちらも存在感たっぷりで「俳優」としての松田優作と、堂々と渡り合ってくれています。  もしかしたら「監督」最大の功績は、この二人の演技力を引き出してみせた事にあるのかも……なんて考えが頭をよぎってしまう映画でありました。
[DVD(邦画)] 4点(2016-05-22 20:22:49)
47.  あるいは裏切りという名の犬 《ネタバレ》 
 ダニエル・オートゥイユといえば「メルシィ!人生」などのコメディ映画の印象が強かっただけに、今作には衝撃を受けました。  とてもシリアスであり、それ以上にシンプルな力強さを備えた刑事ドラマ兼犯罪ドラマであったと思います。   邦題は格好良いけれど、そこまで「裏切り」に重点が置かれた映画とも思えなかったので、観賞後には少し違和感を覚えましたね。  けれど自分のように、このタイトルのお蔭で興味を持つ方も多いでしょうし、プラマイゼロ、あるいはプラスの方が上、といった感じでしょうか。   主人公レオの存在感も素晴らしかったのですが、個人的に圧倒される思いがしたのは、悪役であるクランの方。  このキャラクターは、一概に「悪役」とは言い切れないくらいの深みがあるんですよね。  元々は主人公の親友だったのに敵対してしまう事になるとか、主人公の妻も交えた三角関係だとか、よくよく考えてみれば王道で、ありがちな設定ばかりなのだけど、観ている間は凄く新鮮な気持ちを味わえました。  理由を分析してみるに、恐らくは演じている役者さんの「うわぁ、こいつぁ如何にも悪そうだ!」という風貌と立ち振る舞いに、単純な「嫌な奴」であると思い込んでいたところで、少しずつ「善人」の名残を見せてくれるというギャップに、すっかり参ってしまったのでしょうね。   特に唸らされたのが、囚人となった主人公が娘を抱きしめられるように、そっと手錠を外してみせる場面。  そこには確かに善意や友情を感じられる一方で、同時に主人公の怒りを和らげるのが目的の罪滅ぼし、醜い誤魔化しといった負の感情も伝わってきて、非常に味わい深いものとなっています。  この映画で、最も印象に残るシークエンスでしたね。  こういった物語では、単なる背景設定だけで終わってしまう事も珍しくない「今は争っている二人だが、元々は親友でありパートナーであった」という要素を、実に上手く活用していたと思います。   そして出所した主人公が裏切り者に制裁を加えるべく動き出す終盤で、映画は最高の盛り上がりを見せる……と言いたいところなのですが、あまりにも展開が早過ぎて、あっさりと決着を付けた印象があり、少々残念でした。  確認してみたら、映画が始まって「主人公の逮捕」に至るまでが約一時間。  そこから二十分ほどで「主人公の出所」。  そして残り二十分で結末まで辿り着く訳だから、どうしても後半が駆け足に感じられます。  もう少し、主人公が刑務所に入る前と後のバランスを考慮して、多少上映時間が伸びるのを覚悟の上で前後の尺を同じくらいにしても良かったんじゃないかな、と思う次第。   ラストシーンに関しては「これって主人公も死ぬんじゃない?」と予想していた中で、娘と共に和やかなハッピーエンドを迎えてくれて、嬉しかったですね。  あぁ、そうか、だから主人公に復讐の引鉄をひかせなかったのか……と、しみじみ納得させられました。  亡き妻の仇に対して、自ら手を下す姿だって、そりゃあ絵になるかも知れませんが、残された娘の事を思えば、やはり主人公の決断は正しかったのでしょう。   静かなエンディング曲も相まって、ノワール映画とは思えぬほどに、優しい余韻を与えてくれる映画でした。
[DVD(吹替)] 7点(2016-04-25 21:34:13)
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