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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 2514
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 宝塚とディズニープリンセスとプリキュアが好きな還暦+2おかま。
宙組は当分観ないわ。

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1.  RRR 《ネタバレ》 
 豪華全部盛り娯楽映画ってカンジね。3時間という上映時間が不安だったけれどテンポ良く進んでダレることなくイッキにラストまで突っ走るカンジ(細かく言うと休憩にならない休憩後のふた幕目冒頭、回想部分でちょっとテンポダウンした感はあるかしら)で全く苦にならなかったわ。   2人の男の友情物語はコミカルにシリアスに振れ幅大きくアクションたっぷりそこまでやるか!って限界突破ワールド。中盤のアニマル大戦争っぷりなんかキャーキャー楽しんじゃった。  2人とも見た目冴えないおっさんなのだけど物語が動きだすとどんどん魅力的になってゆくのよね。それぞれが抱えた使命のためにストイックにクールに描かれてるかっていうと全然そんなんじゃなくてカッコ良くもあるけれど、妙に人間クサくてどこか可愛らしかったりもして。  独房にぶち込まれてあんなにヘロヘロだったのにいきなりパワフルになったりするのはツッコミどころなんでしょうけど、まあこの映画の勢いの前では些細なコトよね。   でも、最後まで面白かった、凄いモノ見た、って満足してると楽しいハズの歌って踊るエンドロールがいきなり露骨にプロパガンダ丸出しでビックリしちゃった。そっか、イギリスはただの娯楽映画の悪役ではなくて歴史的な憎悪感情が含まれてたのね、って。そこにドン引きしつつ、でも国や民族ってみんなそういうのを背負っていて、日本映画にも確実にそういうのがあって、日本の場合だけは正しいとか言えるワケはなくて。これがインド映画、インドっていう国の今を映してるんだと。決して他国に対して優しい訳じゃないし、日本だって他国に対して優しい訳じゃないし、そういうもんよね・・・   ちょっと旬を逃してミニシアターのちっちゃいスクリーンで見ちゃったのが残念なカンジ、っていうか画面右端に出るエンドロールの文字が小さ過ぎて文字が全く判別できなかったのだけどアレIMAXとかだったら読めたのかしら?
[映画館(字幕)] 8点(2023-01-09 15:19:59)
2.  アバター:ウェイ・オブ・ウォーター 《ネタバレ》 
 IMAX・HFR・3Dって色々盛ってるバージョンで見たので映像的にはそれなりに見どころはあったわ。  青い人たちはみ~んなCGなワケだけれども、彼ら彼女らが裸で人工の硬そうなデコボコしたメカの上を駆け巡ってる状態を見ていて「いてて、いててて」ってこっちがムズムズしちゃったわよ。それだけナマの肉体感覚を表現できてた、ってコトね。  3Dの海中を泳ぐ架空の生物たちもフワフワと癒されたしね、一方でバキバキと壊されまくるメカたちのデザインもワクワクしたわ。   んで、褒められるところはその程度かしらねぇ・・・  前作のレビューでは新しいのではなくて到達点でしかないって評したのだけど、今回は映画としてはむしろ後退したと言っていいかしら。話はありがちでまるで新鮮味がなくて。っていうか古臭い考えに立っちゃってるのよね。家族こそ大切、家父長制ガチガチ状態。そこからの脱却のハナシかと思ったらそうじゃないし。  シリーズ重ねて家系、血統の物語になってゆくの、『スター・ウォーズ』とか『ハリー・ポッター』みたいであんまり楽しくないわ。  反捕鯨団体のPRビデオみたいな展開になって以降は視点がボヤけた、ブレた感じになっていって、あらまあ、その程度でクライマックス突入?くらいにはアガらないまま流れちゃったカンジしたわ。  大体、おとーちゃんの言うこと聞かないでマズいコトになっちゃいました、ってパターンを一体何回繰り返すのよ? あんたたち、学習能力ゼロ?みたいな状態よね。ただでさえシンドい3時間12分をそんなコトで埋めないでよ。トムクルのお馴染みムチャ映像がセットになってたので3時間35分もあったわよ。   最終的に広げた大風呂敷をちっとも畳まないで一家族の物語に収束させちゃったあたり、ローランド・エメリッヒ臭がしたわ。尻すぼみもいいところ。もちろん、続編あります、って前提に立ってるワケだけども萎えるわね。   ジェームズ・キャメロンもエメリッヒ、マイケル・ベイあたりと並んですっかりトンデモ超大作の人に仲間入りね。
[映画館(字幕)] 5点(2022-12-20 14:10:05)
3.  アキラとあきら 《ネタバレ》 
 三木孝浩監督の「記録と記憶の三部作」3本目。   大手銀行で東大卒エリート銀行員としてのし上がってゆく二人のあきら。町工場の息子、山崎瑛と大手海運企業の御曹司、階堂彬。情に厚い瑛とクールな彬、正反対な性格の二人が銀行のシステムに翻弄されながら成長してゆく物語ね。銀行の融資を決めるのは業績の数字、記録が全て、そこに情を持ち込むことで苦境に立ってしまう瑛なのだけれど、その情こそが困難を打開することになるのね。  彬の親が死に、弟が後継者となるものの、系列会社を経営する叔父たちの策略によって赤字経営のリゾートホテルの連帯保証をして窮地に陥る、そこから二人のあきらが活路を見出してゆく展開がスリリングに描かれるわ。  父が窮地に陥った時に見放した銀行員、手を差し伸べた銀行員、子供の頃の記憶から銀行員を目指した瑛は数字の記録だけでは突き破れない、人の過去の記憶を拠り所に突破口を開いてゆくの。   池井戸潤さんの作品らしい社会派サスペンスとカタルシスの世界で、三木孝浩監督作品らしさは抑え気味な感じはするのだけど、光と影を駆使した演出は変わらないし、それになんと言っても爽やかだわ。もう竹内涼真さんの爽やかっぷりが全編を貫いていて、ドロドロした物語のハズなのに妙に清々しいっていう。  そしてこれは爽やかキレイな三木孝浩監督作品に共通する意外な特徴なのだけれど、悪役が本当にイヤ~な空気を漂わせてるのよね。ヤクザとか出てくるとハンパなくて時に映画のカラーをおかしくしちゃうくらいで。この映画のユースケ・サンタマリアさんと大島さん(児嶋だよ!)が本当にイヤ~なヤツでタレントとしてのイメージに影響出ちゃわない?って心配になっちゃうわ。だからこそのクライマックスではあるのだけど。この映画では木島さん(児嶋だよ!)と塚地さんがお笑い畑の人なワケだけど『TANG』のかまいたちの二人とは全く次元が違う恐ろしい存在感で同じ監督であっちはなんでああなっちゃったかなぁ?って思ったわ。   無駄なく2時間ちょっとにまとまった映画はちょっと甘い印象もあるけれどそこに描かれた希望を肯定的に捉えたいわ。   平日昼間の渋谷のシネコンはアタシみたいな年寄りと10~20代前半の若いコ達に二分されていて、でもその若いコ達がみんなとっても静かに真剣に映画を見ていて、ああ、このコ達がこの映画を真面目に受け止めているってもしかしたら未来も少しは明るいのかもしれないわ、とか思っちゃった。
[映画館(邦画)] 7点(2022-09-08 20:51:43)(良:1票)
4.  アイの歌声を聴かせて 《ネタバレ》 
 ツイッターで話題になる映画ってアタシ的にはそーんなにそこまでは・・・な場合が多い(『シン・ゴジラ』とか『怒りのデスロード』とか『すみっこぐらし』とか『バーフバリ』とか)ので、この映画もあまり期待はしない、話半分くらいなカンジで臨んだわ。   人間まんまなアンドロイドよりもメカメカしいロボ子の方が好みよ、とか思ってたけどそもそもそういう映画じゃないのね。   基本はお馴染み『E.T.』フォーマット。タイトルのアイ=AI=愛な映画。出だしはアンドロイドがいかに人間の中に自然に紛れ込む事ができるか、というお話。とっととバレてしまって(というよりもサトミのママのガバガバなコンプライアンス意識のせいで事前にバレてる)、だけどみんなでバレていないように装うのが前半のポイント。ドタバタしたり青春してたり、ありがちだけど楽しくて面白くて、それでいて感動的な展開ね。  そして突然映画のカラーが変わって(その一瞬、マジで客席から悲鳴が上がったわ)、サスペンスとシオンの真実の物語に。心を持ったデジタル生命体の話が好物なアタシなので、シオンのココロが響きまくっちゃって、それはその前の青春物語がどうでもいいくらいに。アタシは最初からシオンばかり見ていて、シオンにばかり気持ちが向いていたわ。この映画はシオンを通して人の心、思いを描いた映画で、シオンにはサトミの心が映っていたのだから、サトミこそがこの映画の主役なのだけども。  サトミ=シオンの心はディズニープリンセス的な世界を背景にしていて、それをシニカルではなくて真正面から肯定的に描いているのもディズニーヲタな私としては良かったわ。   ただ、全肯定!とはいかない点が幾つか。  サトミのママは毒親でまかり間違うとマッドサイエンティスト状態なのよね。高校生の娘を放置気味で家事や家計の管理を投げてる上、自分の研究のためには娘にも容赦ない態度を取ったりもして。サトミはああいう人格を恐怖には感じてなかったのかしらねぇ?  あと、『魔女の宅急便』の昔からアニメ映画に漂う強迫観念的クライマックス増量(水増し)感。シオン救出作戦はいいとして、屋上到達~会長の到着~ヘリ回避の逃走~連絡通路での混乱劇あたりは間延び感がしたわ。それ以前も含めて会長の存在をハンパに秘匿しておく必要があったのかどうかも疑問ね。  一度下げまくってからの逆転劇という構造だけれども最終的にシオンの行く末も上がりきらなかったように思えて。衛星に逃がすのは見えていて、でもハッキリするまでの間、曖昧にボカした、みんなに曖昧な反応をさせてたのがラストシーンのためのタメだったのだとしたら、あまり上手く行ってないんじゃないかしらねぇ?   全体的には感動的な良くできたアニメ映画よ。アニメ映画(あくまでアニメ=国産ね、ディズニーとかはアニメーション映画)という括りでは年に2~3本あるかしら?くらいには。結構う~むむむ・・・ってなってしまった、今年公開された海外の類似作品『フリー・ガイ』『ロン 僕のポンコツ・ボット』よりはずっとストレートに響いたし。土屋大鳳サマはアテレコも歌も見事だし幾つかの大感動ポイントもあるし。だけどやっぱりツイッターでの評判を信じて大期待して見る、というのはちょっと違うかしらねぇ。逆に冒頭に挙げた映画群をどれも最高と思う人なら大期待して見てもいいのかな。
[映画館(邦画)] 8点(2021-11-12 15:53:51)
5.  アルプススタンドのはしの方 《ネタバレ》 
 ほぼ野球場のアルプススタンドだけで展開する映画。ちょろっと球場外側の通路も登場するけれど。   自分の高校の試合を義務的に傍観しているコたち。応援のカタマリの中じゃなくて人もまばらな端っこの方にいる、それは中心にはなれないコ、中心になることを諦めちゃったコである事を端的に示しているわ。高校生活を送ってゆく中で、負けちゃった事、夢破れた事を自覚して色々と諦めちゃっていて。  でも、中心にいるコにも中心である事の大変さ、つらさがあって。それぞれ痛みをただ抱え込んでいただけで終わっちゃったら悲し過ぎるし、そこからどうやってその先の人生の長い長い時間を過ごすの?って、そんな映画。   『桐島、部活やめるってよ』的なお話を『セトウツミ』的視点で描いたようなカンジなのだけど、最初はコミカルな青さ、若さが、映画が進むと共にそれぞれの端っこなりの生のカタチを成してきて、共感しまくりの世界になってゆくのね。  生徒を演じたコたちの無名であるがゆえの余計なイメージのない存在感が映画を更に純化させていたわ。   ただ、ラストは残念。エピローグ部分は完全に蛇足。アレがあるせいで「今を生きるコたちのための物語」から「過去を懐かしむ大人たちのための物語」へと転じてしまったのよね。作品を大人が子供から奪っちゃってるの。それはダメ。あくまでこの映画は今を生きてるコたちのためにあるべきなのよね。
[映画館(邦画)] 8点(2021-04-07 16:04:33)
6.  Away 《ネタバレ》 
 映画が始まってしばらくはあまりに単調というか寡黙な映画でツラかったわ。何も説明されない不思議な世界を、ただ青年が独りで過ごしている、それだけ。  でも映画の仕組み、システムが見えてくると共にどんどんその世界に魅了されていって。   あの黒い大きな巨人は「死」よね。「死」に追いかけられ、ひたすら「死」から逃れようとする映画。  砂漠に独り、パラシュートで木からぶら下がって気を失った状態には確実に「死」が迫っているわ。最初に逃げ込む世界には「死」は入れない。そこは楽園だもの。でも、楽園にずーっといたところで何も変わらず孤独なままそこで時を経て終わるだけ。なので先の人生を歩むために楽園を離れて地図に描かれた人の住む地を目指す。  その映像やシステムは映画というよりもゲームに近いのね。シンプルなCGに、セーブポイントのような世界の区切りを示すアーチ。マップを頼りに進んで、それぞれの世界には仕掛けが存在して。そしてそれは人の「生」を示して、いかに「死」から逃れるか、遠ざかるか、あるいは「死」に近い危険な状態にあるかを描いてゆくのね。「死」からの逃避を重ねることで逆に「生」を描く映画って言えるわ。   ただ一人の手で創られた世界はそのまま作者の内面を映してるのね。そこに恐怖も悦びも驚きも、そして湧き出る空想力、創造力もあって。たった一人で映画が創れる時代がきたという、その具体的で明確なカタチがこうして示されているのにも感動を覚えるわ。   結果的に新型コロナの影響で変容を迫られる映画の世界の、1つの有り様を示した感じになったのは皮肉な気もするけれど。   ところで映画の最後に日本公開版エンディングというのがくっついているのだけれど、それは本当に暴力的なレベルで不粋、全てブチ壊し。『ビッグ・ウェンズデー』や『チェンジリング』(ジョージ・C・スコットの方)や『ナイル殺人事件』なんかが生易しいレベルで酷いのよ。マジで。『ヘラクレス』(ディズニーアニメのヤツ)と同等かしらね。アーティストには罪はないけれどこの映画にとってはひたすら酷いノイズ状態ね。映画に対する冒涜状態なので配給元には猛省を促したいわ。
[映画館(字幕)] 8点(2021-01-20 14:20:51)
7.  青くて痛くて脆い 《ネタバレ》 
 かなりアンフェアなミスリードよね。真実が明らかになるまではサスペンス映画のごとく見せてゆくものだから、ずーっと不安感と緊張感に支配された状態が続くのだけれど、明らかになった瞬間にタイトルの意味が判って、思っていたような映画じゃないことが判って、あー、そういうコト・・・って肩透かし、脱力感に襲われて。  キモチは判る、理解できるのだけど、その極端な行動は一貫して「なんなのよ?」ってカンジ。でもあの瞬間からカレの見え方がガラリと変化してしまうっていうのは面白かったわ。   大量に配された登場人物の、でも多くがそんなに物語に対して有機的に機能している存在には思えなくて、世界を構成する要素です、くらいな。この映画の知識が全然ないままに見たので「あ、松本穂香出てる、森七菜も出てる」みたいな楽しみ方はあったけれど。にしても森七菜の学校の先生に対して物語として特に何もしないカンジなのはモヤるわね。   ラストの選べなかったルート、生きられなかったルートは切なくて、だけど最後にヤツに与えられたチャンスはそれでも甘すぎやしませんか?と思ってしまったり。いや、若ければ人生はまだまだ選べる道はあるのでしょうけれど、でも、ヤツには壊してしまったものの大きさに対する自覚はあんまりないような気がしてしまうわ。  失ったもの、失われた時間の大きさ、その痛みをガッツリ描く、ってほどに残酷にはなれないでしょうけどね。
[映画館(邦画)] 6点(2020-09-14 21:58:25)
8.  アナと雪の女王2 《ネタバレ》 
 イマジナリーライン(想定線)って映像を描く上で大切なポイントなのだけれども、『アナと雪の女王』は前作も今作もシーンだけではなくて作品全体が一本の線に貫かれているのね。   時間に余裕がある人は前作共々見直してみて欲しいのだけど、『アナ雪』ではキャラクターの動き、映像の位置関係が全て徹底的に管理されているの。  エルサやアナの住処、拠点であるアレンデール城は常に最も右側に存在していて、そこから外に出るのは必ず左側へ進むの。そしてアレンデールから出た後もひたすら右と左に支配されていて。   左に進む時は未知の世界へ足を踏み入れてゆく、冒険に向う時。右に進む時は故郷に戻る、安定や調和の道を進む時。エルサの氷の城も、今回の冒険の経路である森もアートハランも全て左側へ進んだ先にあって、エルサはひたすら左向きに突き進み、アナを右向きに突き放したりするわ。   混乱や苦悩は縦移動と左右入り乱れ。歌声に悩まされるエルサは左右縦移動から左移動に推移して「未知の旅へ踏み出そう!」ってなるし、海に出たエルサが水の精霊に阻まれた時は右に戻されるたびに左に向って、手なずけた後は左向きに安定して。  キャラがどちらを向いていてどちらに進むか、総てのカットに意味があるの(クリストフのお笑いミュージックビデオまで含めて)。   最後、総てが終わったラストシーン、アナはひたすら右向きで、エルサはひたすら左に向うのね。それがそれぞれの立場、生き方を示しているの。   実のところ地理的な位置関係の描写は毎度イマイチなのだけど(アートハラン、やたら近くない?)、極端に徹底したこだわりは評価に値すると思うのね。ただのどミーハーなディズニーアニメ、程度の認識で済ましちゃわないで。
[映画館(吹替)] 9点(2020-06-04 16:09:39)
9.  アラジン(2019) 《ネタバレ》 
 アニメ版の『アラジン』ってアタシ的にはそんなでもないのよね。  何が悪いって、ロビン・ウィリアムズのジーニーが、アメリカローカルネタ、時事ネタに偏っていてディズニー作品としての普遍性に欠けた映画って感じで(今見たらジーニーのネタ部分って明らかに古びちゃってるでしょ?)、その上にロビンらしいウザいキャラで。アレをちっとも愛せなかったので作品的にもあんまり。  『ホール・ニュー・ワールド』はディズニー作品の中で最も好きな歌だし、ジャスミンは二番目に好きなプリンセスだけど。   で、今回の実写化もそんなに期待してなかったのね。アラジンとジャスミンはパチもんみたいだし、ウィル・スミスはまんまウィル・スミスだし。世間で『ホール・ニュー・ワールド』流れ過ぎで有難味なくなっちゃってるし。見るのはディズニー好きとしてのノルマ?みたいな。   ところがこれが大傑作。  映画はアラジンとジーニーのバディムービーになって、二人がジャスミンのために頑張る、みたいな。ジャスミンの存在を大きくして、むしろアラジンはジャスミンをフォローするような立場、女性の地位向上を描く、それは最近のディズニーらしさが出てるワケだけれども。  ジャスミンの役割を大きくしたために『ホール・ニュー・ワールド』のシーンがオリジナルよりもっと重要な意味を持って、めちゃくちゃ感動。  一方でジーニーをアラジンの「友人」としたことでクライマックスは大きな感動を呼んで。もう座席の両側のおねえさん達と揃って泣いたわ。   明らかにマサラムービーの影響を受けてるミュージカルシーンの煌びやかさの一方、意外にアクションにあまり重きを置いてないのは潔いわ。延々アクションシーン見せ続けたところで、ストーリー停滞させちゃうだけだものねぇ。   ジーニーはウィル・スミスから抜けてないけれど、ウィル・スミスならではのジーニーになってるし、ウザさは最初の方だけだし。メイン二人のパチもん感も最初だけだし。ジャファーはちょっと若過ぎじゃない?って思ったけれど、役柄的(野望の内容的)にはあのくらいのトシの方が合ってるのかもしれないしね。   ディズニーの実写化や続編って保守的過ぎたり、逆にオリジナルを破壊、冒涜しちゃってない?って状態だったりする場合があるのだけれど、ワクワクもキラキラもドキドキも感動もパワーアップして、今回は本当に上手くバージョンアップできましたね、って。  見ている間、ディズニーが好きで本当に本当に良かったって幸せ感に包まれてたわ。
[映画館(字幕)] 10点(2019-06-09 20:37:58)(笑:2票) (良:1票)
10.  アナと世界の終わり 《ネタバレ》 
 『ハイスクール・ミュージカル』や『glee』みたいな青春ミュージカルと『ショーン・オブ・ザ・デッド』みたいなゾンビものを融合させたら面白いんじゃない?ってアイディアは良かったと思うのね。で、そこで終わっちゃったカンジ? 完全なアイディア倒れ。   歌はよく出来てたと思うわ。歌詞が色々と語っていて、歌唱力もあって、なかなか聴かせるナンバーの数々。  でも、ゾンビものとしての展開を始めて以降のユルい、ユル~い展開は、やる気ないの?みたいな、コレを見せたいんだ!って気概をなーんにも感じさせてくれない、ダラダラとダメなゾンビ映画を見せられている状態。『カメラを止めるな』の冒頭部分よりも、FOXムービーでよくやってるタイプのゾンビ映画よりもユルユル。  ゾンビが迫る恐怖、ゾンビとの戦い方、ゾンビからの逃れ方、スリルやサスペンス、そういう部分になんの工夫もなく、ただ凡庸な脚本をだらーっと消化してゆく感じで、まったくやる気を見せて貰えないので、「日常から逃れたいと思っていたら、とんでもない非日常がやってきちゃいました」っていうメインテーマがちっとも生きてこないのよね。何かひとつ、ゾンビものとしてのこの映画の個性を出せていたら良かったんでしょうけど(演出でもカメラでも編集でもメイクでもなんでも)、なーんにも。ミュージカル部分さえちゃんとしてれば、ゾンビ部分はどうでもいいとでも思ったのかしらねぇ?   役者さんは結構個性的で良かったのよ。でも、それがもったいない脚本で、そんなところでそんな風にありきたりにゾンビ化しちゃうとか役柄的にではなくて役者として可哀想ねぇ、なんて状態。リサ役のコなんかとても魅力的だったのにねぇ。主人公のアナよりもリサの方が好きだったわ。   マジメにも不真面目にもなりきれなかったハンパな映画、もっともっと熱いパワーが必要だったんじゃないかしら?
[映画館(字幕)] 4点(2019-06-05 19:49:52)(良:1票)
11.  アベンジャーズ/エンドゲーム 《ネタバレ》 
 まずはこれだけの巨大な映画を世に送り出した、その労力を讃えましょう。みなさん、お疲れさま。MCUを創った人々も、それを支えてきたお客さんたちも。   さて、評価はみなさんが色々お書きになられるでしょうから、アタシはごくごく個人的なグチとか戯言とか書いとくわね。ハードなネタバレ注意ね。   結局、「魔法」に対抗できるのはタイムトラベルなのね、とか、前作の生き残り組の人選理由が判った、とか(これまでご苦労様映画だわよね)、MCU全作しっかと見て記憶してないと心からは楽しめないとか(過去作の色んなシーンにリンクしまくるのよね)、次の『スパイダーマン』はクラスメイト全員揃いも揃って5年間消えてたワケ?とか、そういうの色々あるんだけど、何より思ったのは結局このシリーズ、キャップが好きなのねぇ、って。   アタシ、キャップあんまり好きじゃないのよ。正義に対してウザいくらいに真っ直ぐ真面目(堅物)で、だけどバッキーだけは例外ねー、って。何それ。主演作ですら「そうよさっさと盾返しなさいよ!」ってちっとも主役に気持ち乗せらんないキャラで。アタシ社長派だし。  で、最後に社長に花持たせるかと思いきや、あくまでキャップバンザイでしょ。あれだけのコトを経て、キャップだけどんだけハッピーエンドよ?みたいな。充実した人生送りまくりました、って、これだけシリーズ重ねて、犠牲になったのがアタシのご贔屓二人って状態で、よくもそんなラストカットで終われるわね!って。  判ってるわよ、あの6つを返しにゆく道程はそりゃあ大変な、波乱万丈の世界でしたでしょうよ。でも、そこを経た後としてもアレはズルいわ。っていうかエピローグ、バカみたいに長過ぎよ。色々泣けたけど。   まあ、もっとも扱いが悪かったのはソーだけどね。まさか、あのまんまで終わっちゃうとは思わなかったわ。クリヘム、アレで満足できたのかしら???
[映画館(字幕)] 7点(2019-04-28 21:16:21)(笑:2票)
12.  あの日のオルガン 《ネタバレ》 
 保母さんと未就学児童の視点から戦争を描いた映画ね。  戦時下、日本への空襲が熾烈になる中、まだ学校へ行っていない子供たちを東京から埼玉へ疎開させた人びと(シリアスな『翔んで埼玉』とか言っちゃダメ)の物語で、実話が元になってるのね。   メインになっているのは人にも自分にも常に厳しい姿勢の戸田恵梨香と、未熟で子供と同次元で生きてるような大原櫻子。  そして子供たちの面倒を見る保母さんたち、子供を預ける親たち。   それぞれの、子供を大切にしようとする姿勢と、それを妨げるように起こる様々な問題がドラマを生むのね。  映画は前半が大原櫻子、後半は戸田惠梨香が主役のような感じで、背景にある戦況の推移に伴って厳しさを増してゆく中で見応えのある演技で魅せてくれるの。大原櫻子の可愛らしい存在感が辛さの中の輝きって感じで魅力いっぱいね。  田中直樹の独特なテンポの中で生きてるカンジの存在感も良かったわ。彼の生死も含めて、結構多くのエピソードが投げっぱなしになった感もあるけど。   この映画、終戦後からいっぱい作られてきたタイプの、ありがちな感じのやつ。戦争があって、日本では多くの犠牲が出て悲しい悲しい、って。そういう意味ではちっとも進歩してないわ。平成も終わりだっていうのに思いっきり昭和よ。   だけど今またこういう映画が必要になっているような情勢になってしまって。いつのまにか、戦争はダメ!って当たり前のことを声高に叫ばなくちゃいけない世界になっていて。  国と国、民族と民族、宗教と宗教、人と人とを隔てて対立するのが当たり前になってしまった世界で、こういう映画が否定され、封じられていかないように、取り違えられた「表現の自由」が大きな声でがなり立てて、本来の「表現の自由」を封殺してしまわないように、気をつけなければいけないわ。
[映画館(邦画)] 7点(2019-03-05 20:36:23)(良:1票)
13.  アリータ:バトル・エンジェル 《ネタバレ》 
 設定とか物語とかはともかく、アリータが徹底的にかわいい!、それだけで満足ね。   予告編だけ見るとデカ目アプリの画像みたい・・・なアリータだけど、実際の映画では大変に可愛らしくて。リアルなんだけどリアル過ぎない、なんとなくマンガな感覚を残してあります、ってカンジで。ちゃんと女の子っぽい仕草とか動きとかするし。実写人物との画的な融合がイマイチなんだけど、でも、そういう違和感も含めてコレが正解な在り方なんじゃないかな。命を与えられたCG、だものね。  ロボッ娘好きなアタシのツボをしっかと捉えたキャラなのね。正確にはロボットじゃなくて草薙素子と同様のサイボーグだけど。   話はかなり前のマンガが原作なせいもあってめちゃくちゃありがち、上が天国、下は地獄、なんて。  脚本はいっぱい詰め込み過ぎちゃってて、ダイジェストみたいで、見せ場の連続過ぎちゃってて、逆に一本調子な印象だったりして。未消化過ぎじゃあありませんか?みたいな状態だし。  大体、この設定だったら当然主軸は上を目指してゆく物語になると思うじゃん。だけど最後まで上は目指さないのよ。その役割はお兄ちゃんの方で、でもその志向についてはあくまで否定的スタンスで。   映像は色々凄かったりして、だけど未来のディストピアものって大体似たようなイメージよね、って思ったりもして。スラム街が『レディ・プレイヤー1』で見た風景に大変よく似ておりますわね、みたいな。ゲームの内容はほぼローラーボールだし。   でも、ロバート・ロドリゲス監督らしい激しいアクションの連続で、IMAXの大画面いっぱいにアリータがカッコいいアクションを繰り広げまくるので、彼女のヴィジュアルを堪能するには最高な映画ね。  設定とか物語とかはともかく。
[映画館(字幕)] 7点(2019-03-05 19:45:06)
14.  アクアマン 《ネタバレ》 
 本編が始まる前のIMAXの予告編、アメコミの映画化ばっかねぇ、って呆れたけど、そもそも見に来てるのがアメコミの映画化だったわね。   映画が始まってすぐにこれって『ソング・オブ・ザ・シー』で『モアナ』で『リトル・マーメイド』?って。その上『マイティ・ソー』で『ブラックパンサー』で『ダライアス』で『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』で『マダガスカル3』つーか『カンフー・パンダ2』つーか『ワイルドスピード MEGA MAX』で『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』で『ピノキオ』つーか『ファインディング・ニモ』で『ヒックとドラゴン2』で『エクスカリバー』で『ロード・オブ・ザ・リング』で『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で『パシフィック・リム』で、つまりどんどん既成の作品を思わせてゆくのね。  それは、オリジナリティの無さ、既存のイメージの流用って批判するべきモノなのかもしれないけど、でも、ここまでてんこ盛りにしてくれちゃうと、むしろオタク的には楽しい、嬉しい、ってカンジになっちゃってねぇ。その感覚は『シュガー・ラッシュ』(1作目の方)とか『レディ・プレイヤー1』とかに近いわ。   アメコミ映画っていい加減食傷状態だし、いつ馬脚を露しちゃうのかな?いつ退屈になるのかな?って意地悪く見てたりもしてたんだけど、いつまで経っても、ずーっとずーっと面白い、楽しいまま、エンドロールを迎えた、ってカンジで。   ヒロインのメラがね、髪が赤、服が緑で、それはまるで『リトル・マーメイド』のアリエルのように見えて(髪型も似てるし、絶対意識してるよね?みたいな。ディズニー・プリンセスの中でアタシがいちばんスキなキャラ)、キレイで強くてカッコいいアリエルなんて最高でしょ!   それに、二カ所で起きてるアクションをギューンって飛んで見せたり 長回しでぐるんぐるん見せたりするアクションシーンとか、海底世界の色々なデザインとか、独特の魅力があって、毎度のよくあるアメコミの映画化でーす、っていうのとはひと味、ふた味違う魅力で存分に楽しませてもらえたわ。  海の幸大盛り大集合なクライマックスのやり過ぎ感もステキ。   マーベルものに比べて、DCモノはザック・スナイダー監督の影響か、どうもジミで重くて暗い印象があるのだけど、この映画はジェームズ・ワン監督のノリのせいなのかしら、冒頭からエンディングまでひたすら突っ走って息つく暇もなくたっぷり堪能したわ。そして映画が終わったらぐったり。まー、力が入った、体力使った映画ね。   『ジャスティス・リーグ』時点から、なんだかジミで冴えないヒゲのおじさんのヒーローで残念なカンジ?とか思っててごめんなさい、コレ、ヘタしたら今まで見たアメコミ映画の中でいちばん面白かったわ。
[映画館(字幕)] 9点(2019-02-11 20:06:44)(良:2票)
15.  アリー/スター誕生 《ネタバレ》 
 前半面白くて後半ダレダレ。   アリーがスターダムを昇ってゆく展開は楽しめるのね。レディー・ガガの歌声には説得力があるし。でも、ブラッドリー・クーパーが堕ちてゆく展開は密度無くてもう早く終わんないかなぁ、って状態で。  クーパー、確かに演技も歌も演出も、って多彩ぶりを示してるわ。でもだからってこれ見よがしの俺様映画見せられてもゲンナリよ。邦題には「アリー」ってヒロインの名前付いてるけど実際は『ジャクソン スター転落』ってタイトルの方が相応しいような映画ね。映画の半分以上がアリーじゃなくジャクソンの映画なんだもの。   大体、アリーが成功してゆくのに伴ってジャクソンが堕ちてゆくってワケじゃなく、冒頭から酔っ払ってて、その都度その都度酔っ払ってて、延々酔っ払ってて、酒とドラッグで自滅してゆくだけなんで、アリー関係なくね?って状態なのよね。  歌も前半は色々と聴かせてくれるけれど、後半はラストまで勿体付けてあんまり聴かせない構成になってるので余計につまんなくなっちゃうし。  ジャクソンはなんでそんなに人気のある歌手なのか判らないしねぇ。アッチじゃあんなカントリー歌ってても熱狂的にウケるのかしら? アメリカ人の趣味は判らないのでナンとも言えないのだけど。日本で言うと五木ひろしや細川たかしが熱狂的にウケてるようなモン?(多分チガウ)   良かったのはサム・エリオットね。いっぱいの過去を背負っていて、でもそれを普段は表に出さない、オモテとウラのある渋い人物で。あとはワンコ。後半のココロの拠り所はワンコくらいなモンで。アリーはレディー・ガガ化していっちゃうし。   レディー・ガガの歌声を聴きたい!って点ではそこそこ満たされる映画かもしれないけれど、そのための2時間16分、って考えるといかんせん長過ぎね。
[映画館(字幕)] 5点(2018-12-26 20:15:57)
16.  あの頃、君を追いかけた(2018) 《ネタバレ》 
 リメイクってコトで元は韓国映画?とか思ってたのね。だから誰かがドラマチックに死んじゃったり、奇跡とか超常現象とか起きたりするんだ、って身構えてたら何も起こらなくてビックリ・・・って元ネタは韓国映画じゃなくて台湾映画だったのね。   そう、等身大の青春映画で、大事件が起こったり、現実を超越した奇跡が起きたりする訳ではない、誰にも似たような記憶があるような、そんな若い頃のひとときを描いた映画。   お互いに気持ちを上手く伝えられなかったり、自分が何をやりたいのか、何になりたいのか判らなかったり、あー、わかるわ~、って。そんな時を過ごす姿が、なんだか可愛らしくすら思えてきて。   ただ、元の映画に忠実なのかなんか知らないけど、日本を舞台にしてるのに明らかにおかしな部分があって。  高校の卒業式の後に大学入試があって、入学は多分9月で。ってなんで? そういうのは日本に合わせようよ?  唐突に台湾ロケになる部分も物語の流れの中ではあまりに不自然だし、日本人が作っているのだけれど、なんとなく日本とちょっと違う感覚がしてしまう不思議さもあって。『僕の彼女はサイボーグ』の、日本を舞台にしてるのに日本じゃない感、アレに似てるかも。  細かいコト言うと(いや、結構重要かな)、青いインク痕のいっぱい付いたシャツ、アレが象徴的に飾られてるんだけど、ヒロインにボールペンでつつかれてる時に一度もインク付いてないのよね。あれヘン。   齋藤飛鳥は透き通るような澄んだ美しさで、この青春映画のキラキラしたイメージを支えてるわ。  山田裕貴はもう色々と体当たり状態で面白いキャラを創り上げてて、ただ、高校生には見えないなぁ・・・あの裸は既に大人のソレだわ。   大感動作!というわけではないけど、自分の記憶を刺激されてしみじみと過去を想う、そんなひとときをくれる映画だったわ。
[映画館(邦画)] 6点(2018-10-22 19:14:37)
17.  あなたの旅立ち、綴ります 《ネタバレ》 
 映画は大きく世代の異なる3人の女性を配する事で生を、そして死を対比してるのね。自分を生きること、死を意識して生を全うすること。それまでに生きた、そしてこれから生きる時間の違いが、それぞれの立場の生き方を示してゆくの。その、長く生きたシャーリー・マクレーンの示す道(彼女本人の昔から今に至る写真を見せる事で現実の彼女ともオーバーラップしていて)の眩しさが胸に迫るわ。   物語は予告編から予想されるものから遠ざかることはなくて。こんな映画?ってイメージした通りで、でもその感じが心地良かったり。やっぱり魅力的なキャストに彩られているからこそ、楽しめる映画で。   アマンダ・サイフリッドが好きなんだけど、このところ、も少し仕事を選んだ方がいいんじゃない?って感じで(『荒野はつらいよ』とか『ラヴレース』とか『テッド2』とか)、コレ!って作品に恵まれてない気がしてたのよね(個人的には『ジュリエットからの手紙』が好き)。  でも、この作品は彼女の魅力がいっぱい出てたと思うわ。最初こそ、ちょっと反抗的な態度でアレ?って思うんでだけど、すぐに表情豊かな彼女の魅力が溢れてきて。   そして、それ以上に堂々の存在感を示していたのがシャーリー・マクレーン。今から30年以上前の作品で既に孫のいる役を演じていたのに、いまだあんなにアクティブに動きまわって映画をグイグイ引っ張ってみせるんだから凄い女優。   自分の死を見つめるっていう主題から、逆に受け手は自分の生き方を考える機会になる、そんな映画。
[映画館(字幕)] 8点(2018-09-26 22:19:26)(良:2票)
18.  アントマン&ワスプ 《ネタバレ》 
 面白かったけれど、前作のようには手放しに楽しめるモノではなかったわ。   前作はマーベルユニバースの知識なんて一切無くたって一本の映画として楽しめたけれど、今回は最低でも前作と『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』と『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』を見てないとワケわかんない事だらけ。いちいち記憶を辿らなくちゃなんないの、メンドくさいっての。   で、いつになったら本題に入るの?って、そこが本題かい!って、ソレが『ベイマックス』のクライマックスをまんま持ってきたようなシロモノ。   ワスプは期待したほどじゃない存在だし。相方としてもヒロインとしてもハンパなポジションで、単独で行動してる時の方が魅力的っていう。っていうか、ビジュアル的に微妙なのがねぇ、なんとも。   笑えるエピソードがいっぱい散りばめてあるのはいいわ。『インフィニティ・ウォー』が重くて暗い映画だったから、明るく楽しいマーベルヒーローってのはありがたいコトで。相変わらずペーニャがいいよペーニャ。あとお留守番蟻。   主人公と、この映画自体が、どちらもアベンジャーズって存在のせいで振り回され、縛られちゃってるわけだけども、後者は少なくとも皮肉じゃなくてマジでそうなっちゃってるのがなんともねぇ・・・
[映画館(字幕)] 7点(2018-09-06 20:44:55)
19.  アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー 《ネタバレ》 
【どうせだからめちゃくちゃネタバレしちゃうんで注意】   これまで色々と出てきたマーベル映画を『アベンジャーズ』のための予告編映画とか揶揄して醒めた事書いてきましたが、ここまで作品が増えてヒーローが増えてごっちゃり状態になると、それはそれで豪華幕の内弁当状態で楽しいっちゃ楽しかったりします。ソーとロケットの組み合わせみたいに、もう同じ世界線に存在している事すら不思議な感覚なのに、シリアスな会話してたりして、そんなシュールな状況があちこちに見られて。そういう、他作品の主役同士の交わりや共闘の姿はワクワクさせてくれます。が、どうにもこうにも暗くて。画面自体、暗いシーンが多いのですが、その上、内容が暗くて陰惨な映像が頻出して。かなり残酷なんですよね。その陰惨さに後半もうゲンナリしてしまって。どうしてこんなお祭り映画でそこまで陰惨にならなくちゃなんないの?と。   これまでの映画(もちろん『アベンジャーズ』だけでなく、一連の各作品全て)を見ていないと判らない話だらけの上に(その全ての作品を何度もリピートしてないと色々と忘れちゃうって)、登場人物が多いのであちこちに話が飛んで、どこで誰が誰と組んでどういう行動をしてたっけ?って把握するのが大変。主役クラスでないと、もう、あなたは誰でどの作品で何をしてましたっけ?みたいな。っていうか、キャプテンですら登場時は「あんた誰?」状態で。ヴィジュアル大きく変更するのカンベン。   で【ここからネタバレ強し】、アベンジャーズ全滅!とか、誰が死んでしまう?とかなんとか、そういうのがウリになってたりするのですが、ヒーロー役引退を表明している人達が退場しちゃうんじゃ?と思わせつつ、そういう人達は生き延びて。まさかまだ1作2作しか映画がないヒーロー達が軒並み犠牲になるなんて予想してなくてビックリでしょ?みたいな仕掛けはなかなか意地が悪くて、そう来たか、とは思いました。でも、あーんなにやり過ぎちゃったら、結局のところどうせ次回作で、ねぇ、って思っちゃいますよねぇ。最後のひとまとめ以外の人達まで含めて。ギリギリの危うさ、壮絶な最期、みたいなのではなくて、魔法的な力の話なので、どうとでもなっちゃうワケで。まあ、本気で特定の作品終了ってのはあり得ないでしょうから、それを信じちゃったりするのは逆にどうなのよ?ってところでしょうか。  ヒーロー達がひたすら酷い目に遭うお祭り映画を楽しみましょう、というドSなシロモノで、昔からウルトラマンが負けたりするのが苦手な私としてはかなりシンドかったのでした。
[映画館(字幕)] 6点(2018-04-27 20:05:22)(良:1票)
20.  あさひなぐ 《ネタバレ》 
 ああそうか、『トリガール!』と監督一緒なのね。どうりで見終わった後の印象が似てると思ったわ。   マンガ的表現とワザと盛り上がりをハズす同一パターン、面白いし感動もするけれど、結局そこそこ、パターン化された世界の物足らなさ。何か「ココ!」ってこの作品ならではの個性が欲しいところなのですが。  乃木坂46の面々は個性的でも、キャラ造形や物語には意外性も何もない、全てが予定調和の中に収まった世界。   それなりに薙刀の知識を得る事はできますが、じゃあ薙刀の魅力ってなんだろう?ってそこが見えるところには到達しませんし、肝心の試合シーンには問題が大アリで、どうにも映画としての面白さに繋がりきらないもどかしさ。面を装着する事によって表情が見えず、戦っている二人のどちらがどちらのチームか、そもそも誰なのか、胴のところの校名と苗字で判断しなくちゃならない状態。キャラの名前までちゃんと憶えてないと、だからそれって誰?って事態に陥ります(乃木坂46のファンの人ならば面の奥の目や声って少ない情報量からでも判断できるのでしょうけれど)。面を透過させる技法も1シーンだけ登場しますが、マンガやアニメならともかく、やっぱり実写だと違和感ハンパない状態で。薙刀のルールがそうなんだから仕方ない、とするならば映像化そのものに問題があったんじゃ?  光量多め、ややハイキー気味な映像もちょっとやり過ぎかなぁ。アイドル映画と割り切ればこんなもんかなぁ。   脚本的にひっかかった点は宮路が試合に負けた後の電車の中の宮路と旭のシーン。あそこは旭のモノローグ無しで見せる事ができたハズで、わざわざ説明しちゃったら台無しなんじゃないかと。そこまでマンガ的である必要があるのかと。   個人的に堪能できたのは江口のりこって人の芸の幅の広さかな。安藤サクラと似てるとか言われてますが、共演している『野田ともうします。』の野田さんと手影絵部の部長ってキャラ的に全く似ても似つかないつーか、他の作品でのそれぞれの役が全くあの2人に繋がんないつーか、1作ごとにイメージバラバラつーか。そう言えば『奥田民生になりたいボーイと~』でも共演してましたね。顔を合わせるシーンはありませんでしたが。って話が逸れました。   いっぱいあるこのテの作品群の中にやがて埋もれてしまいそうな、ひと味ふた味足らない作品でした。
[映画館(邦画)] 6点(2017-09-25 21:04:02)
080.32%
1210.84%
2421.67%
31234.89%
431812.65%
548419.25%
654421.64%
745518.10%
829811.85%
91827.24%
10391.55%

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