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1.  青い山脈(1949)
二部構成三時間の大作と聞いて、ちょっと躊躇してしまったが、実際見始めるとゆったりと展開していく映画にも関わらず長さをあまり感じずにだれることなく見られた。とにかく、映画全体に漂う明るく爽やかな開放感がたまらなく心地よい。10年くらい前に1度だけ見た吉永小百合主演の日活版にも爽やかさはあったが、もう全然違った印象を受ける。おそらくこの違いは、日活版は青春アイドル映画的爽やかさであり、この映画の爽やかさと心地よさは既に青観さんが指摘されてるように終戦間もなき頃の貧しい時代に作られたことが影響してるのだろう。これだけでもこの映画が製作されてから60年近く経った現在でもなぜ名作と呼ばれているのかが分かる気がする。出演者に目を向けると、池部良や伊豆肇なんかは当時既に学生役を演じるには無理のある年齢だというのに、違和感がほとんどないし、原節子や木暮実千代の美しさには思わず目を奪われてしまう。特に木暮実千代がこんなに綺麗な女優だったとは今まで何本か出演作見てるのに思わなかったのが不思議なくらいだ。杉葉子や若山セツ子も可愛らしかった。今井正監督の作品を見るのは初めてで、書籍などでかたい作風の監督というイメージがあったのだが、会議のシーンなど笑えるシーンも多く、全体的にそんなに深刻にならずに見られたのも良かった。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2008-04-14 01:34:59)(良:3票)
2.  安城家の舞踏会 《ネタバレ》 
階級の消滅によって没落した華族 安城家の最後の一夜を描いた吉村公三郎監督の映画。実際に新憲法が公布され、華族制度が廃止された年の映画で、当時としてはかなりタイムリーな内容。それを今見るのはいくらなんでもいかにも古い映画に感じてしまうのではと見る前は思っていたのだが、実際に見てみると歴史の1ページを垣間見ているような感じで、最後まで興味深く退屈することなく見ることができた。今までの立場がなくなることへの安城家の人々のそれぞれの思いも繊細に描かれていて群像劇としても見ごたえのあるものになっているが、中でも父 忠彦(滝沢修)や長女 昭子(逢初夢子)が動揺しきっている中、一人物おじせずにしっかりしている次女 敦子(原節子)と達観しきったような長男 正彦(森雅之)。この二人がとくに印象的で、この二人の存在がこの映画を引っ張っている。話がほぼ安城家の敷地内のみで展開し、出演者も舞台出身者が多く、全体的に舞台劇臭さもあるのだが、吉村監督の演出は冒頭から冴えていて、いかにも映画的で、このおかげで冒頭から引き込まれた。信じていた新川が実は自分の肩書だけを信用していたと知り、落胆する忠彦など、人間関係の気薄さや、人間の弱さなどもしっかりと描かれているのもよかった。戦後2年ほどのころの映画なのだが、どこかヨーロッパあたりのおしゃれな外国映画のような雰囲気が漂っているのも新鮮でちょっと驚く部分でもあるのだが、華族という世界のエレガントさを表現するにはこの日本映画離れしたような雰囲気が最適で、これが見事に成功している。舞踏会を背景に描かれるそれぞれの人間模様も見どころなのだが、やはり舞踏会が終わった後のラストシーンの忠彦と敦子のダンス。舞踏会でのドロドロした人間模様が描かれたあとのこの二人のダンスシーンはそれまでの人間模様のドロドロさがウソのような一切の汚れもない美しさがなんとも印象に残る名シーンで、ここに作り手である吉村監督や脚本を担当した新藤兼人監督のメッセージが集約されているような気がする。カーテンから差し込む朝日はこれから始まる安城家の人々の新しい人生の希望の光なのだ。(このときカーテンがダンスをするように風に舞っているのがなんともニクイ。)最初に書いたように見る前は不安のほうが大きかったのだが、じゅうぶんに面白かったし、見終わったあとの余韻もたまらなく、本当に見てよかった。ところで、原節子はこの映画の2年後に同じ新藤兼人脚本の「お嬢さん乾杯」(木下恵介監督)でも主人公の没落華族の令嬢を演じているが、それもなかなか興味深い。小津作品や成瀬作品で市井の人を演じていてもハマる人なのだが、こういうお嬢様役もやっぱり良いなあ。
[DVD(邦画)] 7点(2018-04-08 00:30:03)
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