1. 赤い糸
ケータイ小説原作。ドラマともに未見。触れ込みによると3600万人が涙したそうです。某レンタル屋のランキングに入っていたので借りました。予想以上にローティーン向けの映画。内容にツッこむ気すら起きないのですが、ギチギチに詰め込まれたストーリーなのに、最後にかけてだけがスカスカです。あれでは、泣けません。さらに問題なのは、この映画では完全に完結していないことです。エンドロール後にto be continuedって…ふざけてます。調べたら、連続ドラマの後半9、10、11話で完結だそう。その後に及んで、ドラマのDVDはVol.4【第8話+第9話】 Vol.5【第10話+第11話】という売り方をしている為に、少なくともあと2本借りなくてはなりません。あら不思議、興味本位で借りた1本の映画が3倍に化けるのです。なんという…(苦笑) 面白い映画だったら良かったのかもしれませんが、内容も残念だったので、ドラマまで見る気にもなれない。宙ぶらりんにされたまま、怒りに任せて新規登録させて頂きました。原作を読んでない人やドラマを見てない人が、どんなものかと期待して借りるのはオススメできません。また、桜庭ななみ目当てで見たら酷い目にあうので注意。なんなんだあの扱いは・・・。 [DVD(邦画)] 1点(2010-02-14 00:29:01) |
2. あの子を探して
《ネタバレ》 子供ならではの「もどかしさ」をこれでもかと見せ付けられる映画ですね。そこが上手いのですが、辛い人にはストレスのたまる映画なのかもしれない。なんせ主人公は途中まで魅力薄ですし。自分はホエクーのクシャクシャの泣き顔にやられました。カメラが背後から回って正面を撮ったときの泣き顔がいいんだよな。主人公の少女には、心揺さぶられるというほどではなかったので少々物足りなかったです。後半まで丁寧に自然さを意識して描かれていたのに、TV関係者が絡んできてからハリボテ感が出てきたので、素直な再会シーンを見たかった気もします。受付の憎たらしいオバチャンは大好きなのですが(笑) 好きなシーンは、女の子が黒板に数字を書く際に背伸びしてまで上のほうに書こうとする所と、ホエクーが駅で逃げ出したときに言った言葉が「トイレに行ってくる」(2度目)だった所です。子供らしくて頬がゆるんでしまいます。 [DVD(字幕)] 7点(2010-01-16 01:24:08) |
3. あこがれ (1958)
なぜ悪戯が悪いことなのか、それが分かっていないうちは、子供は平気で他人の感情が踏み躙れるんだよなあ。だいぶ時が経ち、自分の身に降りかかってきた時に、悪いことなんだと気付く。良いことと悪いことの線引きを一進一退させながら、子供は大人になっていくんですね。郷愁に浸れました。が、ナレーションで説明しすぎで、情緒に浸るタイミングがほとんどなかったのは勿体無い気がします。 [DVD(字幕)] 5点(2009-12-31 16:34:18) |
4. 愛のむきだし
《ネタバレ》 今年色々な所で絶賛だった映画。しかし4時間という長尺なので中々手を出せずにいた。年末のこの時期になってようやく観賞。ひとことで言えばカオスな映画。この映画はアジアの都市、東京でないと作れないだろうな、きっと。それくらい色々なものが混沌としている。正直、演出もシナリオも質が良いとは言いがたいが、役者陣の熱演と情熱で最後まで見せきってしまう力はある。編集のテンポ、小ネタが良い。そしてゆらゆら帝国、ボレロなど、音楽の使い方が上手い。余計なエピソードも多いが、まさに見せ場のごった煮であり、すっきり絞って描くと、このわけの分からないエモーショナルなパワーもなくなってしまうのだろう。駄作と傑作をたゆたうこの感じは何とも言えない不思議な感覚だった。印象に残ったのは満島ひかりの素晴らしい演技、そしてカオリがテツに復縁を迫るシーン。まさに愛のむきだし、発情期のチンパンジーの雌を見ているような衝撃である。車ごと体当たりしてくるんだから笑える。奥田と安藤の娘、コイケの存在感も凄い。ところで、板尾に少女虐待させるなんて、「役とはいえギリギリじゃないだろうか・・・」とも思ったが、あろうことかペ○スを切り取られるという贖罪を受けるので、園子温監督のブラックジョークにはすっかり感心させられてしまった。 [DVD(邦画)] 7点(2009-12-27 07:19:32)(良:1票) |
5. あなただけ今晩は
《ネタバレ》 サービス精神の塊のような作品。どのシーンをとっても人を楽しませようという気迫が伝わってくる。こういう作品は見てて嬉しい限りですね。"アパートの鍵貸します"の二人をカラーで見れるだけでも幸せです。しかし、減点せざるおえないは、やはり後半のトンデモ展開か。鉄格子を外して監獄から降りてくるところなんて、思わず「オイオイ」とつっこんでしまいました。ロマンチック・コメディを超えて、ファンタジーぎりぎりまで到達しちゃいましたという感じ。X卿が河川から浮かんでくるところに至っては、まさに超自然現象です。まぁこの監督とこのコンビが好きな自分にとっては、笑えるからいいのですが。本当は7点くらいですが、お世辞にもおすすめできるとは言い難いのでこの点で… [DVD(字幕)] 6点(2009-10-25 00:21:48) |
6. 藍色夏恋
《ネタバレ》 予想外に素晴らしかった。耳すま、時をかける少女(アニメ)みたいなノリですね。素直なキラキラとした描写が随所に溢れていた。特に素晴らしいシーンは、砂浜でペットボトルを飲み干す彼を見つめる所だ。彼女にとって初めて、自分とは違う異性を肌で感じたような瞬間だったのだと思う。熱い砂浜の海岸で、ペットボトルの水を一気に飲み干す彼。冷たそうな水が、どんどん喉仏を通って吸い込まれていく。そして、ゴミ拾いをするおばさんの元へ走っていき、気さくに声をかける。思わず笑みがこぼれる。人間に好意を抱く瞬間って、こういう一瞬だよなぁ(異性としてかどうかは分からないが)主人公の性格描写で、対抗して自転車をジリジリ前にやる所なども好き。個人的には、この映画は一過性の同性愛というよりも、クィア映画だと思いますが、着地点をあそこにしたことによって、どちらにも解釈できる、より深みのある作品になっていると思います。渚のシンドバットの方が完成度が高いと思うが、こちらは鑑賞後の後味のよさが堪らない。カルピスみたいな爽やかさがある。もっかい夏頃、見てみようと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2009-05-17 20:54:14)(良:1票) |
7. “アイデンティティー”
《ネタバレ》 物語の途中まで、このまま収斂してったら凄い作品になるなあと思っていましたが、一番やっちゃいけないことを平然とやってきたという印象……。通常、こういう作品の場合、伏線を巧みに処理していく過程と努力に賞賛を贈りたくなるものです。これには高得点はあげられません。 [DVD(字幕)] 3点(2009-02-16 23:53:01)(良:1票) |
8. アパートの鍵貸します
《ネタバレ》 1960年の作品なので話としては退屈な箇所もあるかもしれないが、それでも楽しめる映画。白黒だが古さはあまり感じず、逆に粋だと感じさせる映画。自分の中ではMatt Dennisを聞いたときの感覚と似ている。落ち込んだときに手が伸びる映画のうちのひとつなので、点数は甘めで。 [DVD(字幕)] 9点(2009-02-06 01:48:49) |
9. 雨に唄えば
《ネタバレ》 映画として見ると微妙な所。この場面でどうしても歌いたいという動機が伝わってこない箇所が結構あり、あまり乗れない箇所がある。しかし、歌と踊りはすごい。All I Do Is Dream Of Youは今見てもとにかく可愛いし、Singin' in the rainは不思議なくらいに心が躍る。ラスト急にエグイことになるが、オチも良い。 [DVD(字幕)] 4点(2009-02-06 00:58:47) |
10. アメリカン・ビューティー
《ネタバレ》 特に印象に残ったのは、幸せと必死で思い込んでるレスターの妻、ゲイカップルの異常なほどの笑み、ホモフォビアな隣の父親、隣の奥さんの悲しそうな佇まい。終盤のシーンは4~50年心の奥底に隠してきた思いを、告白した瞬間に拒否られたから殺したのでしょう。しかもアメリカの象徴のような銃で。自分に素直に生きている人間は、本当の感情を抑圧して生きている人間に憎まれてしまう。何とも皮肉な結末です。細部に渡り良く出来ている映画だと思います。ビニールが舞う同じようなシーンを実際に目撃したことがあるので+1点。 [映画館(字幕)] 9点(2009-01-26 00:51:54) |